社労士の受験勉強は暗記重視かそれとも理解重視か、昔からよく問われ続けていることです。


どっちをより重視するかは人それぞれでしょうが、最終的に重視なければならないのは、やはり「暗記」だと思います。 理解ももちろん大事でしょうが、理解では絶対に点が取れない項目があるのです。 逆に社労士の出題範囲をすべて暗記すれば理解の必要はなくなります(非現実的ですが)。 


ここで重要なのは現実的か非現実的かではなく、机上ではあれ可能か不可能かです。


例えば、雇用保険法の特定受給者の所定給付日数など「理解」のしようがないし、出題諸法令の届出期限なども「理解」の範疇ではありません、また安衛法の安全管理体制も「理解」ではなく暗記の領域です。 これらを「理解」しようとすれば、厚生労働省の数理職にでもなって実際に制定に携わらないと、データも何もないため、通常は不可能と思われますし、そもそもそんなもの「理解」の必要がありません、そういうものだと割り切って暗記したほうがいい。


暗記ができていれば、理屈をこねてこじつける必要もないわけです。社労士を受験して「理解」を試みましたが、実際にできたのは点数を取るためのこじつけでした。 例えば、年金法ではよく旧法と新法の間の経過措置を昭和36年と昭和61年を基準として「理解」するという手法が各予備校や参考書に記載されています。 それって「理解」ですか? 結局は、昭和「36」年と昭和「61」年という数字を覚えておくということではなかったでしょうか?

年金額で計算するときの、物価スライド特例措置の数値や本則の数値を理解できますか? なんで780.900円なの? なんで、792100円なの。 経過措置を勉強するからその数値に至った経緯はわかっていると思うんです。ほぼすべての参考書に書かれていますし、予備校でも徹底的に年金は教わるでしょうから。  でも、それって「理解」ですか? 年金は制度が複雑すぎて弁護士ですらほとんと「理解」できないといわれているものですよ、それを「理解」できたというのは何か違うと思うんです。 経過措置の流れが頭に入ったというのならわかります。出題されたら、正答できますよという状態を社労士の受験において「理解」といっているのではないでしょうか?


理解は難しいものです。 自分のことすらよく「理解」できていない(「理解」していれば他人から見た自分の印象と自分が描く自分像は全く同じもの)のに、複雑怪奇な社労士の出題法令は「理解」できないのではないでしょうか?