世界文学大系
クセノパネス
藤沢令夫 訳
エレゲイアイ 七 あるとき彼[ピュタゴラス]は子犬が打たれているところに通りかかり これをあわれんで次のように言ったという。 「よせ、ぶつな。たしかにこれは私の友人の魂だ。 声を聞いて、私はそれとわかったのだ」 シ ロ イ 一六 エチオピア人たちは自分たちの神々が平たい鼻で色が黒いと主張し、 トラキア人たちは自分たちの神々の目は青く髪が赤いと主張する。 まことに神々は はじめからすべてを死すべき者どもに示しはしなかった、 二三 神はただひとつ―――神々と人間どものうちで最も偉大であり、 その姿においても思惟おいても 死すべき者どもに少しも似ていない。 三十 海は水の源にしてまた風の源。 偉大なる大海なくしては 雲の中に 風の力が生じて内より外に吹き出すこともなかったろうし、 河の流れも 天空より落ちる雨の水も 生じなかったことだろう。 いな 偉大なる大海こそは 雲と風と河の生みの親
クセノパネス Xenophanes
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クセノパネス(希: Ξενοψάνης、英: Xenophanes)は、紀元前6世紀のギリシア哲学者。クセノファネスと表記されることもある。
生涯と業績
イオニア地方のコロフォンの人。紀元前545年頃、25歳で故郷を去り南イタリアのザンクレというところで暮らした。エレアへの植民に参加し、カタネでも暮らす。アテナイの哲学者アルケラオスの弟子であるともいわれる。高齢になるまで生き、自分の息子たちの死を看取り葬ったという家庭的な不幸に見舞われている。体系的哲学者というよりは詩人であり、叙事詩やエレゲイア調・イアンボス調の詩を作り公衆に対して朗唱した。コロフォンの建設やエレアへの植民を主題とした2000行に及ぶ詩を書いたという。ヘシオドスやホメロスを攻撃して、その神々について語っていることを非難した。それはティモンによって「高慢なところのないクセノパネス、ホメロスを曲解して叱責した人」と述べられ、後のプラトンのホメロス批判に通じている。
存在するものの構成要素は4つであり、世界は数において無限であるが時間がたち変化することで無限になるわけではない、と主張した。
神の本性は球状であり、人間と少しも似たところがない。そして全体が知性であり思慮であって永遠なものである。
生じるものはすべて滅び、魂は気息(プネウマ)である、と最初に言い出したのはクセノパネスであるという。
エンペドクレスが賢者を見つけ出すことができないといったとき「賢者を見つけようとするものは、その人自身が賢者でなければならない」と言ったという。
http://www.tokyovalley.com/yahoo_blog/article/article.php
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神の本性は球状であり、人間と少しも似たところがない。そして全体が知性であり思慮であって永遠なものである。
生じるものはすべて滅び、魂は気息(プネウマ)である、と最初に言い出したのはクセノパネスであるという。
エンペドクレスが賢者を見つけ出すことができないといったとき「賢者を見つけようとするものは、その人自身が賢者でなければならない」と言ったという。
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