イングリッシュホルン (English horn) | mitosyaのブログ

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イングリッシュホルン (English horn)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア

コーラングレ(コール・アングレ - Cor anglais)またはイングリッシュホルン (English horn) はダブルリードの木管楽器の一種。オーボエと同族のF管楽器で、オーボエよりも低い音を出す。希に、アルトオーボエと呼ばれることもある。

概要
コーラングレは、楽器の先端部(ベル)が、しばしば「洋梨のような形」と形容されるように、丸く膨らんでいるのが外観的な特徴である。名称は、元々この楽器の形状が湾曲していたこと(後述)から「曲がった角笛」を表す「コール・アングル」が誤って「英国の角笛」をあらわす「コール・アングレ」に転じたことに由来すると言われる。従って、フレンチホルンとはまったく関係が無い。(フランス語の発音ではむしろコロングレと読まれるべきである。)

コーラングレの原型となったオーボエ・ダ・カッチャヨハン・セバスティアン・バッハ頃のバロック期後半に用いられたオーボエ・ダ・カッチャ(直訳では"狩りのオーボエ" の意)と呼ばれた楽器が原型。これは、管体が大きく湾曲しているのが特徴で、先端部にトランペットのような金属製のラッパを取り付けたものもある。この名残で、19世紀頃まで湾曲したり中央で折れ曲がった形状のコーラングレがあった。(「ホルン」=角笛の名が付くのもオーボエ・ダ・カッチャの名残であろう。)なお、オーボエ・ダ・カッチャと同時代に、フランス語でテノールオーボエを意味する「ターユ・ドゥ・オーボワ」(Taille de Hautbois)または「ターユ」と呼ばれる、同じF管の音域ながら真っ直ぐな管のオーボエ族も存在した。これが現在のコーラングレに最も近い。

オーボエと同じ指使いでオーボエより完全5度低い音が出る。(つまり、楽譜の「Do」(ハ, C)の音を出すと、実際にはその下の「ファ」(ヘ, F)音が出る)
このため、オーボエ奏者が演奏しやすいよう、オーボエと同じ指使いの音を同じ音符で書く。従って、記譜された音から完全5度低く鳴るヘ調の移調楽器である。オーケストラではオーボエ奏者が持ち替えて演奏することが多い。(ごく稀に、アルト譜表に実音で記譜されることがある。)

音域は2オクターブ半ほどである。ただし、オーボエの最低音変ロ(B♭)音に相当する音(実音で中央ハの下の変ホ(E♭))を持たない楽器も珍しくない。

主なメーカー
ロレー F.Lorée (フランス)
リグータ Rigoutat (フランス)
マリゴ Marigaux (フランス)
ラウビン A. Laubin (アメリカ)


コーラングレが活躍する楽曲の例

管弦楽曲等
J.S.バッハ マタイ受難曲 BWV244 (オーボエ・ダ・カッチャ)
J.S.バッハ カンタータBWV147(オーボエ・ダ・カッチャ)
ロッシーニ 歌劇「ウィリアム・テル序曲」より牧歌
ベルリオーズ 幻想交響曲 第3楽章
ベルリオーズ 序曲 「ローマの謝肉祭」
ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界より」 第2楽章
ドヴォルザーク 劇的序曲《フス教徒》
シベリウス 交響詩「トゥオネラの白鳥」
ボロディン 「中央アジアの草原にて」
ラヴェル ピアノ協奏曲ト長調 第2楽章
ラヴェル スペイン狂詩曲 
レスピーギ 交響詩「ローマの松」(アッピア街道の松)
リムスキー=コルサコフ スペイン奇想曲 
エネスコ ルーマニア狂詩曲第2番
ブライアン 交響曲第32番

アーティスト Steven Halpern and Paul McCandless
トラック Perfect Alignment (Grand Piano and English Horn)
アルバム Perfect Alignment [Digital Only]