一年ぶりにサー・スティーヴン・ハフのリサイタルへ行ってきました。

素晴らしくて、あっという間の時間でした。

昨年は東京のトッパンホールのみの演奏会でしたが、

今年のリサイタルは大阪でも開催。

場所

会場の大阪のザ・フェニックスホールは

４月に行った

ベルリン・フィルのメンバーによる室内楽

と同じ場所で

舞台と観客席が近くてこぢんまりとした聴き心地のホールです。

舞台がとても低いので前の席でも打鍵が見えます。

ベルリンフィルの時は休憩時間に壁を上げて夜景が見えました。

今回は雨だったためか、壁は下ろしたままでした。

席

打鍵もペダルも見える良席でした。

プログラム

面白い構成だと思いました。

前半後半でシャミナードを２曲ずつ

前半：

　秋ー6つの演奏会用練習曲op.35-2

　オートルフォア‐6つのユーモラスな小品op.87-4

後半：
　主題と変奏op.89

　森の精op.60

前半の最後にリストのピアノソナタ　ロ短調

後半の最後はショパンのピアノソナタ　ロ短調

まだこれから東京公演があるので、

続きは後日に書こうと思います。

（私は行かないのですが、書きすぎて楽しみにされている方のお邪魔にならぬように）

壮大なリストが特に素晴らしかったです。

ショパンのピアノソナタは

サー・スティーヴンらしさを感じた素晴らしい演奏でした。

フレンチのイメージ、ショパンのか弱さのイメージとは違うモダンな感じといいましょうか、リスト寄りの感じ。

（個人的感想です）

ペダリングはやっぱりすごかった。

他のピアニストの方々のペダリングを同じだけ追って見たわけではないので、

言い切れませんが、

細かく踏みかえられたり

（時にはバイブレーションに近い刻み）

深さの違い、離し方の違いなど

バリエーションがすごかったです。

打鍵もなでるような弱音から

左右のバランスと音の違いの際立ちなど

技のオンパレードで釘付けでした。

シャミナードの打鍵を見た時、

私はピアノという楽器の弾き方を全く間違えていた、どうしよう、、、、

と愕然としました。

今回、サー・スティーヴンの打鍵を間近で見られてわかったのが、

シャミナードの打鍵の軽さ。

音は強も弱も出ているのに指の動きが常に軽い。

姿勢も崩すことなく背筋が伸びて

体全体、指先まで無駄な力を感じない

歪みなくまっすぐなテコのように、

脱力の極致、模範というべき演奏姿と音色でした。

この後のリスト、ショパンになると

打鍵の仕方の軽さから強さまで様々な変化があり、

曲による弾き方の違いを見ることができたのが嬉しかったです。

（前回は打鍵の見えない席だったので）

全体的に感じたのは、

クララ・シューマンと演奏スタイルが近いかもしれないということ。

体や顔、腕などの動き（俳優のような表情的なもの）で

音を出そうとする

或いは音色に付加価値をつけるのではなく、

うちに秘めたるものを

ピアニストとしてのテクニックを駆使して音を曲を創り出し表現していく。

（伝わっているでしょうか、、、俳優的スタイルが悪いと言うつもりはなく

個性の違い、好みの違いとしてご理解いただけるとありがたいです。）

やっぱり私はそういう表現が好きなんだなぁと再認識。

感想の続きは後日に、、、。

お読みくださりありがとうございました。

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①スティーヴン・ハフ ピアノリサイタル@ザ・フェニックスホール

①スティーヴン・ハフ　ピアノリサイタル@ザ・フェニックスホール