3か月未満は要注意・・・第26回鑑別診断道場より | 水戸済生会総合病院 臨床研修ブログ

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前回はFeverphobia(発熱恐怖症)を

紹介しました。

 

発熱を主訴にERを受診する小児の親は

とにかく「発熱自体が悪い」と考えて

しまっていることを、あなたも認識して

おく必要があります。

 

ではERで小児の発熱患者が受診したら

除外すべき疾患は何でしょう?

 

・3か月未満の発熱

・細菌性髄膜炎

・咽頭膿瘍、喉頭蓋炎

・菌血症

・尿路感染症

・肺炎

・心筋炎

・腹膜染

・化膿性関節炎(足を動かさない)

・(川崎病)

 

髄膜炎に関しては、ヒブや肺炎球菌

ワクチンの接種歴を必ず聞きましょう。

最近では接種しているので小児の

細菌性髄膜炎は激減しているそうです。

 

尿路感染症では、「尿が少ない」

「臭いがヘン」が疑うきっかけになります。

 

化膿性関節炎は「足を動かさない」

という訴えがヒントになります。

 

そして、3か月未満は要注意です。

なぜなら、重症細菌感染症の頻度が

10~15%あるとされています。

しかも、発熱以外の症状がはっきりしない

ことが多く、身体所見では除外が困難です。

良くわからないけど「何となく元気がない」

ことが唯一の危険なサインかもしれません。

 

実際のところ、

1か月未満は全例でFull sepsis work up、

1~3か月でも多くはSepsis work upが必要です。

(つまり血液培養や髄液検査など全部

やるということです)

 

さて、ここで出てきた「何となく元気がない」

これは小児診療で非常に重要なポイントです。

 

ただ何となくではなく、見るべきポイントがあり、

をこれをPAT(Periatric assessment triangle)

と呼んでいます。次回はこのPATを紹介します。

(編集長)

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