はじめに
旗艦としての「モーニング娘。」
モーニング娘。はよくハロプロの "旗艦(フラッグシップ)" と呼ばれているが、そもそもハロー!プロジェクトという事務所自体は「平家みちよとモーニング娘。」のために生まれた。モーニング結成の物語からはじまり、現代アイドルグループのフォーマットの確立、知名度の高さや様々な場所で活躍しているOGがいるなど、その影響力の大きさがゆえプロデュースのアドバンテージが高く、多くの人から注目を集めるため "旗艦" と位置づけられている。
打倒モーニング娘。時代~モベキマス時代
ハロー!プロジェクトというモーニング娘。を筆頭にいくつかのアイドルグループが所属しているが、歴史的な流れとして「モーニング娘。vs. ○○」という対立形式で新たなグループが生まれていた。そもそもモーニング娘の存在自体が、オーディションで平家みちよに敗北した者の物語であり、その後は大きく注目され、立ち場が変わり「打倒モーニング娘。」なる競争で盛り上げることを目的としていた。
当初のつんく♂の構想では色んなアイドルグループの選抜メンバーがその後、モーニング娘に加入するというグループシステムを考えていたという(しかし反対意見が多かったため断念)。初期は実験的でハイエンドな歌唱力の「太陽とシスコムーン(1999-)」、また「カントリー娘。(1999-2014)」「メロン記念日(1999-)」といったモーニング娘と近いようで異なった背景やキャラクターが揃っていた。
【第1世代】
モーニング娘。 時代と共に変化
太陽とシスコムーン R&B特化型
カントリー娘。 ローカルアイドル集団
メロン記念日 キャラクター先行型
【第2世代】
Berryz工房&℃-ute エリート育成型
その後ハロプロキッズというエリートアイドルの育成目的であった「Berryz工房(2004-2015)」や「℃-ute(2005-2017)」が2000年始めからデビューした(2グループ合わせてベリキュー)。そして2000年代末期~2010年代初めのベリキューは、モーニング娘(プラチナ期)のメンバーとほぼ同世代、芸歴も近いライバル関係になり、三つ巴の鍔迫り合いが行われていた。その3つのグループの妹的な立ち位置で2009年に「スマイレージ(現アンジュルム)」が誕生、いわゆる「モベキマス時代」が訪れる。
この時代は "アイドル戦国時代" がさらに激化し、中田ヤスタカプロデュースのPerfume、秋元康プロデュースのAKB48、アイドリング!!!、ももいろクローバーZ、K-POPではKARAや少女時代が飛ぶ鳥を落とす勢いで人気になってきた。そのため「モーニング娘。vs. ○○」ではなく「ハロプロアイドル vs. ○○」という構図に変わり、もはやハロプロ内だけの競争では生き残れないと事務所が判断したとみられる。
【〜2010年】
モーニング娘。(プラチナ期) vs. Berryz工房 vs. ℃-ute
↓
【2011〜】
モベキマス(ハロプロアイドル) vs. 他事務所
そういった背景のなか、スーパーヒーロー大集合的な総力戦として「モベキマス」という4つのグループと真野恵里菜を合わせたアイドルグループが結成された。モベキマス時代は世間一般としては暗黒期にみえるが、ハロプロ全体のなかで、特にベリキューは完成度の高いグループになっていた。
第3世代の台頭と構造改革
モーニング娘。 → モーニング娘。'〇〇
新たな展開と発展
「Juice=Juice」というパフォーマンス集団
SNS戦争
コロナ禍辺りからSNS戦略が重要となっており、メンバー達は毎日何かしらを発信している。しかし、老舗会社であるがゆえ、新しいメディアや時代の流れに若干遅れ気味になっていた。私見だが「ASAYAN」や黄金期のモーニング娘などは頻繁にテレビに出てそれぞれのキャラクターや個性を視聴者たちはよく知っていたため、親近感が湧き、観る側に安心感を与えていた。それぞれのキャラクターが伝わりやすい媒体があればいいが、現在は一部動画配信と「DVD MAGAZINE」を中古で入手するほかない。(違法アップされているものは抵抗があるので、せめてアーカイブを配信・サブスク化してほしいぐらいである。)
ハロプロの長い歴史
2026年から「ハロプロ30周年記念」と名して音楽のストリーミング配信をするニュースが出た。世代のサイクル的にも30周年の節目である2028年辺りは、第4世代の完成度が高いと見込まれる時期であり、BEYOOOOONDSやOCHA NORMAもベテラン組になっている。また卒業した一部のOGたちもM-Lineなどで活躍しており、そちらとも連携する流れらしい。もしかすれば再結成や新しい流れが生まれるかもしれない。
そもそも「ASAYAN」というオーディション番組からたまたま生まれたグループが今に繋がるとは若い人にはピンと来ないかもしれない。しかし、そういう偶然の産物が現在も続いている事自体 "奇跡" であり、その後「30年」も続くとは誰も予想だにしていなかっただろう。もはやハロプロは "伝統芸能" と言っても過言ではない。