工藤酒店。最初で最後の訪問 | みといなのブログ

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 工藤酒店。

 9月いっぱいで閉店。

 いつも、フェイスブックで友人が生ビールをおいしそうに飲んでいる写真をアップしていた。

 

 木造の雰囲気のいいたたずまい。

 なんとなく、肥薩線の木造駅舎に似ている。

 

 

 入り口はこんな感じ。

 生ビールが360円で楽しめるのはうれしい。

 

 閉店のお知らせが。

 

 店の中へ。

「生ビールください」

おかみさんが、冷蔵庫からキンキンに冷えたグラスを取り出して、生ビールを注ぐ。 

 泡が噴き出す。

 タンクを持ち上げてみる、軽いようだ。

「あら、なくなったみたい」

 

 タンクの交換はご主人がしているらしい。で、そのご主人は外出中。

 

「ごめんなさい。お代はいいので、そのまま、どうぞ」

 グラスに半分ばかりそそがれた、生ビールをカウンターの上に置いた。

(ええ~っ!)

「はあ、いただきます」

 

 仕事の後の生ビールは最高!

 でも、きちんとお支払いして、ちゃんと飲みたい。

 

 初訪問の店なのに、タンクの交換に挑戦。

 なんとか、つなげることに成功。

 

 泡が、ブワ~とでる。

 

(やっぱり、厳しいか…)

 という、タイミングで、ご主人が帰宅。

 自転車に乗って、ご主人登場。

 

 おかみさんが自転車を受け取り、倉庫へ。

 開封したばかり(?)の生ビールをいただく。

 

 ご主人の話では、交換したばかりの生ビールは、グラスの半分くらい泡だらけになるらしい。

 

 店の中にはレコードプレーヤーと、大きなスピーカーがあった。

「どんな音楽を聴くのですか?」

「演歌とクラッシックかな」

 そこで、ピアノのレコードをかけてもらいました。

 

 ご主人が慎重な手つきで、レコードに針を載せる。

 レコードにありがちな、ノイズが…。

 あれ?聞こえない。

 

 針のアームの重さを、一番軽い1グラムに設定しているそうだ。

 こうすると、レコードと針の摩擦によるダメージが少なく、レコードの傷がつきにくいのだという。そのかわり、レバーで自動的にレコードに乗る機能は5グラム以上ないと作動しない。

 そのため、手で慎重に載せないといけないのだ。

 

 レコード針はダイヤモンドでできている(知らなかった!)。

 昔のレコード針は全部ダイヤモンドで作られているため高価なものだったが、最近の再生産されたものは、針先だけダイヤモンドで、他の部分は別の金属を使って、コストを抑えているらしい。

 

 …という、「へえ」ボタンを連打したくなるような話を、「小犬のワルツ」のメロディーの中聞いた。

 「小犬のワルツ」。小学校の給食の時間によく流れていた。

 給食の終わりを告げるタイミングで流れるので、「早く食べなさい!」とせかされているような、速いテンポの曲である。

 

 おいしかったので、おかわり。

 

 生ビールにクラッシックのピアノ曲。

 至福のひとときでした。

 

 

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