いい天気。前の人に続いてひたすら歩く。
「いってらっしゃい!」
手を振って応援してくれる人たち。
今川の川沿いを歩く。
「はい、一キロ進みました。もう少しですよ!」
あと、99キロか…。
前を見ると、長い行列。これだけの人が歩いていたら、コースで迷う心配もない。
川の水面から上半身だけ見えている。
水の中を歩くのか?
河口堰のすぐ下を歩くので、足元が見えないだけだった。
2.9キロ地点。橋を渡り終えたところで、頭にタケコプターのようなプロペラをつけた若い男性がハイタッチで出迎えてくれた。
後でわかったことだが、この男性、参加者全員とハイタッチして、ゴールを目指すらしい。
急な坂道もなく、車も少ないのでとても歩きやすい。
海が見えるところに出た。
150メートルほど砂浜を歩く区間もあった。
築城公園でトイレ休憩。14.7キロ地点。時刻は15時11分。時速5キロで歩いていることになる。
このペースで歩いていけば、問題ない。が、この先の疲れ方は全く未知の世界である。峠道もある。
20キロ地点では給水ができる。持参したマグカップでスポーツドリンクを飲む。ペットボトルに補給することもできる。
このあたりから、右の足裏の皮がずれてきて、痛みを感じるようになった。
参加証といっしょに届いた、「完歩の手引き」によると…。
「マメができてしまったら、あきらめて我慢して歩くこと」とある。そこで、姿勢をキープしながら歩くことにした。
正しいウオーキングの姿勢とは…。
頭のてっぺんから引っ張られるように、背筋を伸ばす。
かかとから着地して、進行方向にまっすぐ親指で踏み出す。
…はい。何かしらの情報源からの受け売りです。また、疲れてくると足首の動きが鈍くなるので、意識して、かかとの曲げ伸ばしをして、前へ進むようにして歩きました。
築城基地の横を歩くと、自衛隊機が離着陸しているのが見えた。
国道沿いを歩く。車の通りが多く。少し息苦しい。排気ガスの影響は馬鹿にならない。今までのクリーンな空気がなつかしい。
お腹がすいてきたので、セブンイレブン椎田八田店(18.3キロ地点)でおにぎり三個を買う。
時刻は15時53分。
お腹が落ち着くと、歩く元気が出てきた。体が食べ物を欲しがったら、我慢しない方がいいようだ。
休憩してひたすら歩いていると、先ほど追い抜いた人を発見。休憩したりなんだかんだで抜いたり抜かれたりを繰り返していく。同じペースで歩いているんだな、と思うと少し安心する。
そのうちに日が西へ傾いて、暗くなってきた。
山国川を渡って、大分県中津市に入る。セブンイレブン中津丸山町店で麦茶を買う。時刻は19時48分。
中津駅が見えてきた。
「パパ!」
3~4歳くらいの女の子が、前を歩いている男性に飛びついた。家族の応援もいいもんだな。
20時10分ころ、第一チェックポイントの中津駅(36.0キロ地点)に到着。かなりたくさんの人が休憩していた。トイレも大混雑。制限時間は21時。これから75分後の22時15分を過ぎてしまうと、次のチェックポイントに進めなくなる。時速4キロで歩いても2分オーバーになるので、明るい時間帯はテンポよく歩く必要がある。
バナナの無料配布があり、ご馳走になる。
足裏の皮が動いた。痛みがひどくなってきた。
一歩前に進めば、少しずつでも確実に別府は近づいてくる!
そう信じて、歩く。
すねの筋肉が痛くなってきた。無理せず、リタイアしたほうがいいのかな?
指定リタイア地点を通過するたびに、迷っている自分がいた。
(続く)
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