子供向けに、クラシック音楽をわかりやすく解説付きで紹介するCDや絵本をたくさん出しているMarko Simsaさんがモデレーターを務めるコンサート「Klavier Hits fuer Kinder(piano hits for children)」がHaus der Musikであったので、娘と息子を連れて3人で行って来ました。オーソドックスな名曲を取り上げているものが多く、我が家でも何枚か持っています。



日本では、幼稚園や小学校の音楽と言えば、ピアノやオルガンでの伴奏の基本のイメージですが、こちらはギターが主流。子供たちにとってはギターの方がピアノより身近な楽器のようです。我が家にはピアノがないので、ピアノに関しては、息子は音楽教室で、娘はバイオリンの先生のところで、それぞれ週一回触れる機会があるだけ。もっとピアノの演奏を聴く機会が欲しいな~と漠然と思っていたところ、ちょうどタイミングよく、このコンサートのチケットが取れたので、初めて行って来ました。



CD同様、テンポの良いコミカルな司会に惹きつけられ、小さな会場一杯に集まった子供達は、皆最初から釘付け。娘は時々声を上げて笑うほど。おとなしく座っていることが極端に苦手な息子でさえ、最初の20分くらいは身じろぎもせずに食い入って聴いて(見て?)いました。(20分を過ぎた辺りからはモゾモゾ、ゴソゴソ・・・仕方なく持ち合わせた飲み物と食べ物で誤魔化しつつ、どうにか60分間、コンサートが終わるまで途中退場せずに済みました。)




コンサート終了後は、実際にピアノに触らせてもらうこともでき、子供たちは大喜び。触っているのが、超高級なピアノ、Boesendorfer(ベーゼンドルファー)であることなど子供たちは知る由もなく・・・(笑)







終了後、ピアノの周りに長くいたり、子供達のお手洗いなどで下へ降りるのが遅くなってしまった我々。人影もまばらになったCDの即売コーナーにご本人が出ていらして、「楽しかった?」などと子供達に話しかけていらっしゃいました。娘が「これ、欲しい~!」とご本人を目の前にしてCDを指して言うので・・・何となくまた1枚買ってしまいました。ジャケットにサインと子供達の名前を書いて頂き、ちょっと有名人に会った気分。(笑)




中国語や韓国語には翻訳されているけれど、日本語にはまだ翻訳されたことがないのだそう。日本は世界中から集まって来るモノで溢れているから、競争も厳しいのでしょうか・・・ふと、日本でこういった、子供向けクラシック音楽普及を生業としている方はいらっしゃるのだろうか?と考えてみましたが、以前に友人から聞いたヴァイオリニストの高嶋ちさ子さん以外はあまり思い当たるフシがなく。彼女は関西系で「喋り」もお上手ですが、本業はヴァイオリニスト。娘が1歳半になる前にウィーンに来てしまったので、単に私が知らないだけで、日本にもたくさんいらっしゃるのかも知れませんが、いずれ日本へ帰った時にも、こうして親子で気軽に楽しめるクラシックコンサートがあちこちで開催されていたら嬉しいのになぁ、と思いつつ家路に着きました。


4月の第一木曜日は「Woman Day」。

3月8日のInternationaler Frauentag (International Woman's Day)とは異なる、オーストリアだけのいわばショッピング・デー。






街へ出ると、大きな紙のショッピングバッグと、このクーポン券を配っていました。

クーポンのないお店でも、一日限りの20%オフなどをしているところも多く、近々買おうと思っているものがあるならば、この日に買わねば!という気持ちにさせられます。単純な私はお店の思うツボにまんまと乗せられ(笑)、子供達の春・夏の靴や洋服を買ってしまいました。

自分の物もできれば買いたかったのですが、残念ながらそこまでの時間はなく・・・



ここのところ、少し花曇りのお天気で一時より気温が下がって10℃前後の日もありますが、街路樹や公園の植え込みは確実に春の訪れを感じさせてくれます。新緑の出てくるこの季節、一年で一番気持ちの良い、色鮮やかな季節を迎えます。






スキー旅行の余韻もまだ残る中、夜行列車を利用して金曜夜発でヴェネツィアへ行って来ました。

主人も私もそれぞれ学生時代にヴェネツィアを訪れたことはありますが、いずれも半日、一日という短い滞在だったので、今回は家族でもう少しゆっくりと。




ウィーン西駅(Westbahnhof)を夜9時発、ヴェネツィアに朝8時着の旅です。(帰路もほぼ同じ時間帯。)夜行列車を利用するのは、夏のオーストリアの西端・フェルトキルヒへ行った時以来2回目ですが、今回は車は積み込まずに行ったので、トランクやベビーカーも持ち込まなければならず、室内は文字通り足の踏み場もないくらいギュウギュウ詰め。ベッドに寝てしまえば問題ないのですが、シーツを敷いてベッドを作る時や朝食時、お手洗いへ出る時などが大変でした。




二段ベッドに大興奮の子供達、普段ならば既に寝ている時間にもかかわらず、10時過ぎまで起きて大はしゃぎ。以前にも増して電車大好きっ子に成長している息子にとっては、寝る間際まで窓辺に張り付いて外を眺めることができ、朝起きるやまた窓に張り付いて外を眺めることのできる最高の環境だったようで、電車内は終始ご機嫌でした。





ヴェネツィア到着直前の車窓からは、朝陽に照らされた海に浮かぶ美しい街が眩しく映りました。

朝のヴェネツィア駅。




駅を出るとすぐに、水上バス(Vaporetto/ヴァポレット)乗り場があり、ホテルまで乗って行きました。

どこも朝から観光客で一杯でした。




チェックインにはまだ早かったので、ホテルで荷物だけ預けてさっそく一番有名なサン・マルコ広場へ。

サン・マルコ寺院は長蛇の列だったので、空いていた鐘楼へ行って眺望を満喫。







ヴェネツィアン・グラスの生産地となっているムラーノ島へも行ってみました。(ホテル発の水上タクシーとガラス工場案内が無料ということもあり。)ここも観光客だらけでしたが、路地裏は少し静かなところもあり、住宅街の中にある小さな広場で子供たちはタンポポ摘みをして休憩。ガラス工場が立ち並ぶところと、住宅街をそぞろ歩きして、帰りはVaporetto(水上バス)に乗って本島へ。








子連れ、しかもベビーカーで一体どれくらいヴェネツィアを楽しめるのか未知数でしたが、思っていたよりは大抵の場所はベビーカーでも周ることができ(橋を渡るたびに階段なのでしょっちゅう持ち上げなければならないのは大変でしたが・・・)、子供たちも船やゴンドラ、鳩、教会などが楽しかったようで、よく歩いたので、それなりに街歩きを楽しむことができました。

子供達の目に、海に浮かぶ街がどう映ったかはわかりませんが、ひたすら鳩を追いかけて走り回り、疲れたら並んで座って海を眺め、橋の下を行き交うゴンドラやボートを見て・・・覚えたての「Buongiorno!(ブオンジョルノ/こんにちは)」と「Ciao!(チャオ/バイバイ)」「Grazie!(グラッツィエ/ありがとう)」を駆使しつつ、ウィーンよりもさらに暖かいイタリアの太陽の下で、羽を伸ばして楽しんでいました。












ウィーン-ヴェネツィア間の夜行列車では盗難が多発しているという情報もあり、ウィーンの自宅へ戻るまで緊張感満載の旅ではありましたが、お天気にも恵まれ、家族でまた一つ良い思い出ができました。


名古屋に住む主人の従兄のお子様(=我が家の子供たちにとってのハトコ)が、高校のオーケストラ部の創立30周年記念演奏旅行でウィーンを来訪中に、突撃で会いに行って来ました。

高校生なので海外旅行へは携帯を持たずに来るとのこと。事前にスケジュールを聞き、会えそうなタイミング(=ウィーンフィルの公開練習@楽友協会)を狙って、主人も共に待ち伏せ。中には保護者が旅行に随行していらっしゃる生徒さんもいらしたようで、総勢100名近い大所帯。同じくらいの年齢の少年大勢の中から、4年前に会ったきりで成長しているであろう彼を探すことは難しく、「○○君はいますか?」と尋ねる、アヤシイ人になってしまいました。(笑)




ほんの3分くらいでしたが、無事に再会を果たすことができ、ご家族へのお土産とお友達と食べるためのチョコレートを差し入れし、写真も撮ることができました。

高校1年生(4月から2年生)の、子供達のハトコのお兄ちゃまはファゴット班に属しているそうです。

4年前にお会いした時にはまだ赤ちゃんだった娘と、初めて会う息子にも優しく接して下さいました。

また日本でお会いするのを楽しみに。





それにしても、高校生で海外演奏旅行なんてすごいなぁと驚きました。チェコでは演奏もしたそうで、ウィーンではオペラ鑑賞、ウィーンフィルのゲネプロ鑑賞と、内容も盛りだくさん。きっと参加された生徒さんにとっては生涯記憶に残る旅行になることでしょう。





今年もウィーンの桜が咲きました。

早くから暖かかったので、もっと早く開花するかと思いましたが、例年とあまり変わらず春分の日を過ぎてから。


Votifkirche(ヴォティーフ教会)前の桜の木は3本。

3本だけでも、桜の花は春を運んでくれる華やかさを持っている気がします。

この木は宝塚市から贈られたもののようです。