祝日の昨日はフィルドワークに出かけた。場所は
いわゆる「ドヤ街」と言われる、労働者が住んでいる
町。「どや」という言葉は「宿」のをひっくり返したもの。
想像をはるかに超えるところで、灰色の空気が流れ
恐さを感じた。トイレが不足しているのか知れないが
あちこち立小便をする姿が目に付いた。
このドヤ街に現在は生活保護者、労働者が在住して
いるらしい。生活保護をもらえることで、周囲は様変わり
しつつあるとも案内の人から説明があった。
一方労働者は働きたくても仕事がなく、主に空き缶集めで
生計を維持しているとのこと。公園に多くの人が上を見上げて
たむろしていた。何をしているのかなぁと思い見てみると
「街頭テレビ」を見ていた。昨日はまだ増しだったが、これから
寒くなると吹きさらしの中で街頭テレビを見るのだろうか。
怪しい場所もあったり、格安な(1泊500円から1200円ぐらい)
木賃宿がたくさん並び、お酒を片手に路地で話しをしていた。
彼らは夜はあまりの寒さに眠れず、どうしようもない時には、
一晩中歩き続けるそうだ。そして多少温かいお昼間に
眠りにつくとのこと。考え方では自由人と思えるが、でもやはり
好きでこの生活を求めている人は少ないと思う。
普通公園は和やかな雰囲気があるが、ドヤ街の公園は
生活に密着していて、ゴミが散乱、独特な雰囲気で無感動な
場所だった。社会のひずみの象徴の場所であった。
フィルドワークで集団で行動したけど、女性参加者は2人だけ
だった。労働者の傍を通るだけでも時より恐怖を感じた。
そんな街だけど、最近では多少様変わりするようになり、
コンビニがたち、駅周辺では外国人専用のモダンな格安ホテルが
建設されるようになり、今までの雰囲気とは変化する場所も
あらわれるようになっていた。
2時間半ほど歩きっぱなしで、途中抜けて帰ろうとも思ったが
絶対に1人では来れない所だし、今日しかないと思い最後まで
歩き続けた。決して素晴らしい場所を見学したとは思はないが、
あのようにして生活している人達もいる事を現実にみて、
ショックではあるが、今日本の現状を思うと我々もいつあ
のような生活に陥る可能性もあるという事を、認識しなければ
いけないと思った。その点収穫は大だった。