冬ドラマもそろそろ終わりが近づいて来ていて、本当は中間で1回くらいは感想を書きたいと思っていたが、あっというまに過ぎてしまい残念であった。
以前にも書いたように、今クールでは、次のように演技派女優が主役の作品が並んでいた。
『ドクターホワイト』(主演:浜辺美波)、『ファイトソング』(主演:清原果耶)、『ムチャブリ!』(主演:高畑充希)、『ゴシップ』(主演:黒木華)である。
視聴率的には苦戦しているようにネットでは出たりしているが、そんなに内容的には悪くない感じがしていた。
今回は、その中で『ファイトソング』が先日早々と最終回だったので、少しその感想を書いてみる。
まず特徴としては少し変わった登場人物はいても、他の3本に比べると、根っからの悪役というのはほぼいなかった。
まあテーマ自体ラブコメということもあるが、脚本家が岡田恵和ということが大きいのだろう。
朝ドラでの岡田作品のといえば、『ちゅらさん』、『おひさま』、『ひよっこ』が代表作として挙げられ、放映中から人気が高かった。そして、どれもが細かい事件は起こっても、本当の意味での悪役や殺人といった事件は起こらないのが特色である。つまり、ある意味平凡な日常を描かせると、岡田脚本は逸品である。
だが、近年の民放ドラマでの岡田作品の『姉ちゃんの恋人』(主演:有村架純)、『虹色カルテ』(主演:高畑充希)そして今回の『ファイトソング』には、過去の罪、難病、突然の発病などと対峙する登場人物の姿も描かれている。
そこには、社会的マイノリティと言われる人々への温かい目線を感じ、今の時代の反映とも言えるだろう。
『ファイトソング』は、三角関係(四画関係?)の恋愛もので、ある程度先読み出来てしまい、最後はお決まりのように誰もが幸せになる。だが、登場人物たちが幸せになることはもちろん、視聴者の心も癒されるような作品であり、長く続くコロナ禍で、人との関りの減った視聴者へのまさに応援歌であった。
もうひとつこのドラマを引き立たせたのは、主演の清原果耶であり、昨年の朝ドラ『おかえりモネ』でも見せた繊細な演技(特に健常者から聴覚障がい者への切り替えの演技)により、独特の緊迫感を持たせていたことでもあった。
自分にとって、今期冬ドラマの代表作であったと言える。