今回は、第12週と13週についてであるが、この2週間でるいとジョーの関係は大きく変わり、舞台も大阪から京都へと移る。

 気になる所も多いので2回に分けて書いてみたい。

 

 るいはジョーの話から、岡山のジャズ喫茶のマスター定一に、母と一緒に出会っていたことを思い出す。そしてジョーの本名「大月錠一郎」の名前にも定一との関りがあったことが分かる。

 

 そしてトランペットのコンクールで、ジョーは優勝し将来が嘱望され、東京でのデビューを目指すが、突然トランペットが吹けなくなるという奇病に罹る。

 ジョーにとってトランペットは、それまでの人生で唯一の生きがいであったのが、突然暗闇に突き落とされたようなものであったのだ。

 

 ここで「暗闇」というのが重要なポイントである。つまり、戦災孤児となり自分の本当の名前さえ憶えていないジョーにとって、戦後はまさに暗闇であったのだ。

 それが、偶然定一と出会い、トランペットと出会いそして、大月錠一郎という名前も持つことによって、やっと光を見出していたのだろう。

 それがトランペットを吹くことが出来なくなって再び暗闇に入り込んでしまう。

 

 しかし今度はそれをるいが「暗闇を怖がらんでいい、私が守ってあげる」という言葉で救ったのだ。

 るいが岡山で母に捨てられて、その後大阪に出てくるまでは、ドラマでは描かれていないが、実は自分の居場所が持てないということでは、闇に居たと同じ状況だったのではないだろうか。

 だから、ジョーの気持ちにも寄り添うことが出来て、今までにない強さを発揮出来たとも言える。

 

 るいの強さを感じるのは、最初自分の額の傷にコンプレックスを持っていて行動にも消極的になっていたのが、ジョーがトランペットを吹くことが出来なくなったと聞いて、その傷を気にもせず、走ってジョーの許へ駆けつけるシーンにも現れていた。