先週は、1948年~1951年が描かれて、安子の兄算太が帰って来ることから始まり、美都里の死、そして勇が安子にプロポーズするところで終わるなど、驚くほど展開が早い。
そうした中、安子とるい母娘にとって心の拠り所でもあった『カムカム英語』の放送が終了してしまう。
『カムカム英語』の存在は、安子にとってるいとの間を繋ぎとめるものであり、また稔とのことを思う出す貴重な時間でもあっただけに、安子の喪失感は大きなものだった。
そんな時、偶然再会したアメリカ軍将校ロバートの英語教室を手伝うことで、再び安子の英語の道は続いていく。以前ロバートの言った言葉「英語は貴女(安子)を思いもよらない場所へ連れて行ってくれるだろう」というのは、重要なキーワードになってくる気がする。
もうひとつ算太がようやく戦地から帰還してくるが、既に父母も亡くなっていて、自暴自棄になりかけるとき、そこへ手を差し伸べたのが美都里であったというのも何か象徴的であった。
算太を抱きしめ、「生きているだけでいい」という言葉には、戦地で故郷の事を思いながら亡くなっていった稔への、「いかに心残りだっただろう」という思いも、籠っていたのだろう。
先週の美都里は、かつて恐れられた鬼子母神が釈迦によって改心したかようでもあり、そしてまたその表情は聖母のようでもあった。
戦中・戦後の悲劇を描きつつ、それだけではない、「救い」もまた見せるのも、カムカムエヴリバディのテーマの一つであると言える。
来週は1951年~1962年ということで、日本の戦後復興から高度経済成長期が描かれることになるが、「安子編」はもうすぐ「るい編」に移るようなので、安子の思いはどうるいに引き継がれていくのかも見ものだ。
またラジオで『カムカム英語』に代わる英語講座の登場はないのだろうか。