秋ドラマも最終盤となり、12月12日には『日本沈没』の最終回が放映された。

大型ドラマということで、どのような画像になるかと思っていたが、意外に災害の場面は最小限であった。どちらかと言えば、災害が迫りくる中どうやって日本人を救うかを巡って、政治家、官僚、大企業、マスコミなどが主張をぶつけ合いながら、最後は一致団結するというヒューマンドラマであった。

 サブタイトルが「希望の人」となっていたことも当初からそれを想定していたのであろう。

 

 自分にとって『日本沈没』と言えばやはり、1974年のテレビドラマであり、同じTBSで日曜20:00から放映されていた。その直前の19:30~20:00には『SFドラマ猿の惑星』(※)が放映されていて、こちらの原作者の一人が『日本沈没』の原作者小松左京であり、90分間小松左京作品が続くということでも話題であった。

 そして、毎週地震と地割れのシーンなど、切迫感がありり、スペクタクル性という意味では、1974年版の方がインパクトが強い。

 また、ドラマの中で地震学者田所が沈みゆく日本に最後まで残っていたように記憶していたが、ウィキペディアで調べるとそれは、映画版の方でドラマ版の方では生き残っていたようだ。 

 

 1974年以降日本では、1995年阪神淡路大震災、2011年東日本大震災と、巨大地震を2度も経験し、特に後者の震災ではまだ仮設住宅に住んでいる人もいて、記憶に新しいところである。そのようなこともあって、今回の『日本沈没』では被災の場面は最小限にしていたように感じる。それに加え、コロナ禍の中での撮影ということで大人数のエキストラを使うことも、避けていたのだろう。

 

 今回の『日本沈没』は、地震だけでなく、環境破壊や感染症によるパンデミックなど現代の地球と人類の難題も取り上げ、それらを希望をもって乗り越えていくという、コロナ禍に立ち向かう今の時代にふさわしいドラマであったと言えるかもしれない。

 

※『SFドラマ猿の惑星』の裏番組には1974年当時、アニメ『宇宙戦艦ヤマト』(日テレ系)が放映されていて、人気を二分していた。ちなみに自分は“猿”の方を見たかったのだが、兄弟の多数決で主に“ヤマト”の方を見ていた。