~素直な原因の心、そして、その効用~
素直は、すなお。
「す」というのは、古神道では、宇宙の始まりの音と言われます。
「す・な・お」という音は、宇宙の根源の力を、ならして全方位に拡大するという意味です。
今、世界ではいろんなことが起きています。
どんなことが起きても、起きたことに対して、できるだけ「素直」 に対応する。
いつも素直になれるようにする。
そのために、いつも、自分の中の素直さ(原因)を感じ、素直でない心(原因)を祈り直していくことは、とても大切なことと思います。
私たちは、今、まだ、素直でない、という事実を必ずスタートラインとすること。
でも、過去、自分が一番、素直だった時は、いつでしょうか。
その心を思い出して。
素直に関して、有名な、故、松下幸之助さんのエピソードがあります。
松下幸之助さんが新入社員に「人生を生きていくうえで一番大事なことは何か知っているか?」と尋ねたことがあるそうです。
「素直さでしょうか」と答えた新入社員に対し、松下幸之助さんは「そのとおり。あなたたちは、自分が素直だと思っているかもしれないけれど、私は絶対に負けない自信がある」とおっしゃったのだといいます。
「私は朝起きたら神棚に向かって『今日1日、素直であれますように』と祈り、寝る前には『今日、素直だったかどうか』と反省している。これをあなたたちが生まれる前からやっているんだからね」、と。
そして、素直さの具体的な効用として、著書『素直な心になるために』のなかで、「素直な心とは真理に通ずる心」だと述べ、"素直さ"には様々な効用があると示唆している。
① なすべきことをなす
なすべきことに気づき、なすべきことは私心を離れ、命がけで行うという。
② 思い通りになる
人は誰でも自分の思い通りに他人や物を動かしたいと思う。そこでお互い相手と争い、自ら思い悩む。素直になれば、すべてに順応でき、思い通りになるという。
③ こだわらない
"素直さ"とは、私心なく真理に従うという態度であるから、そこに一つの大きな安心感が生まれる。
細かいことにくよくよせず、前向きに考えて、生きられるようになる。
④ 日に新たに
現状にとらわれずに、日に新しいものをつくりだしていけるようになる。
⑤ おだやかな心
いらざる対立がなくなり、お互いにおだやかな心でいれるようになる。
人生の変化においても、もっとも大切なもの、それは素直さだと思います。