雑食系の動画演出(4)音からの演出 | mitemoのブログ
動画は画(映像)を撮るだけではなく、音声も重要だと言われています。
台詞だけでなくナレーション、BGM、周辺音も音声に含まれます。
この点で、動画は映像と音、視覚と聴覚双方のせめぎあいかもしれません。

■トレインチャンネル~音声のない映像

通勤時にふと目につくものとして、トレインチャンネルがあります。
山手線や中央線などの通勤電車のドア付近に設置されている液晶ディスプレイを用いた動画です。

乗車中の列車に関連する動画で、ニュースや天気予報、企業のCMなどを、音声なしで、字幕やふきだしを表示しています。
さすがというか、なんとか、理解できる形になっています。

考えてみれば、1920代の映画は、サイレント映画という点で、音声がありませんでした。
チャップリンの「黄金狂時代」(サイレント版)などパントマイムと字幕による表現でカバーしていました。

この点で、教育用の動画は、音声なしで通用するのでしょうか?

■映像のない音声

従来、社員教育用教材といえば、テキストなど紙媒体を除くと、講師の説明を録音したカセットテープやMDが中心でした。

今は、録画したビデオやDVDで配布するのが一般的です。
さらに、ネットワーク環境を活用したeラーニングも普及し、受講者はパソコンやスマートフォンにより学習コンテンツを見たり聴いたりできるようになりました。

もっとも、教育用教材の場合、講師の映像はなくても音声さえあればなんとかなりそうです。
ただし、音声による学習は、イヤホンやヘッドホンで聴かないと、周囲に迷惑をかけることがあります。

いずれにしろ、映像に対する音声の重要度は高く、音声のない映像を長時間見続けるのはつらいものだと言われています。
私は、音声のない映像かつモノクロでも飽きさせない動画を志向しますが、
少なくとも、音声なしでの演出は大変難しいという点は間違いないところです。

■BGM・効果音・台詞に目を向ける

例えば、BGMの選択は難しいものです。
不眠に苦しむ人用に作曲されたバッハの「ゴルドベルク変奏曲」をBGMした動画で、全部が全部、寝てしまうわけではありません。(ピンポン!)

あるいは、立川真司さんというタレントさんをご存知でしょうか?
知る人ぞ知る鉄道関連の物真似を得意とする方です。車両の走行音・機械音や車掌の案内など、目をつぶって聞くと本物以上です。
http://homepage3.nifty.com/monomane/
しかし、動画の脇役でしょうか?(ブブー!)どうも、主役になってしまいます。

そもそも、日本語における台詞やナレーションは、抑揚がない淡白な音声ですから、聞き取りにくいものと考えるのがよいように思われます。
科学的にみた場合、英語の音域は2,000~12,000ヘルツ、イタリア語は1,500~3,000ヘルツです。
これに対して、日本語の音声は125~1,500ヘルツで、極めて低いといってよいからです。
この点からも、明瞭な音声を追求する必要があるといってよいと考えます。

■撮影する立場の落とし穴

通常、ビデオカメラで撮影する場合、映像と音声は同時に記録されます。
映像と音声は本来違う技術ですが、撮影の段階ではあまり重要と思われないことも多いようです。というよりも、家庭用のビデオカメラの感覚でいえば、どうしても、音声よりも映像に関心が強くなります。

ということは、作る立場からいうと、結構、音声がおろそかになりやすいということです。
この点で、動画において映像と音声とは意識的にセットで考える必要があります。



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