幼稚園児ぐらいの頃叔母さんからもらったクレヨンでたくさんの絵を描いた記憶がある。
母や叔母さんの前で色々なものを描いた。
その中でも二人が気に入っていた絵があるのだが、どうもその緑一色で描いた風景が自分たちの故郷に似ているという事だった。
「そういやそんなことあったね…」
母は全く今になるまでそんな話は忘れていたようだ。
「忘れてただろ?ガキの頃だしな…子供なら誰でも描くような絵だ。」
「いや、あれは確かまだとっといてあると思ったけどなぁ…確かこの缶の中に。」
この人には他人から見たらどうでもいいような物でも、自分の印象に残った物をこのお菓子が入っていた缶に詰める癖がある。事実その中に入っているのは俺の目から見てもガラクタばかりだ。
「ほら!あったじゃん!うわー緑!目に良さそうね!」
「またくだらないこと言ってるよ…」
「そうだ!これ佳子のとこ行くとき持っていってあげよう。懐かしがると思うな。」
「今は田舎に戻って住んでるんだから、それ見たって懐かしくはないだろ。」
「そっか!ははは」
俺はふとどこか抜けた所のある母と幼い頃見た全て完璧な佳子おばさんを頭の中で対比してみた。
なんの血が繋がってんだ?
この時旅の出発まで3週間を切っていた。
あんな苦しい想いをするくらいなら行かなければ良かったと今では後悔もしている。
だけど本気で心が壊れる程人を好きになるなんて出来なかった。
彼女に出会うまでは、
続く
母や叔母さんの前で色々なものを描いた。
その中でも二人が気に入っていた絵があるのだが、どうもその緑一色で描いた風景が自分たちの故郷に似ているという事だった。
「そういやそんなことあったね…」
母は全く今になるまでそんな話は忘れていたようだ。
「忘れてただろ?ガキの頃だしな…子供なら誰でも描くような絵だ。」
「いや、あれは確かまだとっといてあると思ったけどなぁ…確かこの缶の中に。」
この人には他人から見たらどうでもいいような物でも、自分の印象に残った物をこのお菓子が入っていた缶に詰める癖がある。事実その中に入っているのは俺の目から見てもガラクタばかりだ。
「ほら!あったじゃん!うわー緑!目に良さそうね!」
「またくだらないこと言ってるよ…」
「そうだ!これ佳子のとこ行くとき持っていってあげよう。懐かしがると思うな。」
「今は田舎に戻って住んでるんだから、それ見たって懐かしくはないだろ。」
「そっか!ははは」
俺はふとどこか抜けた所のある母と幼い頃見た全て完璧な佳子おばさんを頭の中で対比してみた。
なんの血が繋がってんだ?
この時旅の出発まで3週間を切っていた。
あんな苦しい想いをするくらいなら行かなければ良かったと今では後悔もしている。
だけど本気で心が壊れる程人を好きになるなんて出来なかった。
彼女に出会うまでは、
続く