★★★★★★★★★☆
2010年 104min.
ネタバレ あるのです
敬称略
監督 ポール・ムーア
製作総指揮 ヘザー・タナー、スコット・タナー、ポール・ムーア ほか5名
製作 スコット・タナー
脚本 ポール・ムーア
音楽 トッド・アレン
TTD:ロバート・プラルゴ
ジャニーン:サニー・ラ・ローズ
ドライバー:ジェフ・シュミット
保安官:ロデリック・シェパード
アリス:コートニー・ホーガン
TATSUYA DISKAS でなんか評価がわりとよくっておもしろそうだったので借りて観てみたんですよ。まったくだから前知識はないです。スプラッター?スラッシャー?そんな感じでしたが、まあそうやって観るのが映画の正しい観かたであるとは思いますけど。
ということで、基本に戻った形で観始めました。
↑なんか飛んで来たみたいです。
とりあえず開始からいきなりイヤーな雰囲気ではあります。で、
↑いかにもなヤツが出てきました。TTD役のロバート・プラルゴ。
オダギリ・ジョー似ではありますね。
冒頭、車のフロントになんか飛んできてハンドル操作誤って事故ってしまい、レッカー呼んだら来たのがこの男だったのですけれども、なんかしゃべらん奴やなと思いましたら、すっかり舌を抜かれておりましたよ。それにあわせての音楽がこれスゴイです。どんどんあっちの世界に引き込まれていきます。
まあ若干の違和感いうか突っ込みどころはあります。
↑車運転中なんですけれども、なんでこれ助手席だけ光ってるのでしょうか、とか。
いや、なんてそんなこと言ってましたら、突然TTDが悪いヤツになって、さきほど事故った女性ドライバーをいきなり殴りつけましてね。展開速くていいです。
↑殴られたジャニーン(サニー・ラ・ローズ)は逃げます。ふむふむ、ですね。
↑でもすぐ捕まりますよ。
そうこなくっちゃ、ではあります。
↑そこへシェリフが現れて。
ここまでわずか10分。なんの説明もないですが、ムダはないので出だしとしては満点だと思いますね。
↑二人の対峙シーン。ここはけっこうキンチョーしましたし。
そしたら、
↑撃ちました。
なんの躊躇もなく。銃口を向けられたシェリフ、おれには家族がいて、家族のもとに帰りたいんだ、て言ってるのに、慈悲もなにもありゃしません。でもホラー映画ですからね、それはそれで王道なわけです。いいじゃんいいじゃん、なわけです。
↑シェリフもう亡くなってるのに、殴りまくってますし。
おおお、久々に骨のあるホラーに遭遇か、なんて思ってましたよ、わたし。
さて、捕まってしまったジャニーンはなんか首輪をまかれるのですけれども、
↑電気が流れるようで、おいたをすると孫悟空の頭の輪っかように罰を受けます。
ジャニーンの演技がこれまたとてもうまくってですね、ほんとに電気流してんじゃねえのかと思ってしまうほどではありました。
殺人鬼が舌を抜かれててしゃべられないていうのもなかなかに斬新な設定ではありますし、ここまでは好感の持てるホラー映画ということではあります。ところが、
↑いきなりなんや?となりました。けっきょく
↑夢オチということで、おいおい、とはなりましたけど。
ジャニーンは地下室にとじこめられちゃうんですけど、
↑そこは死体だらけという。
ここまでノンストップですから息つく間もなく、すでにのめり込まされてますね。首輪があるから逃げられないですし、これいったいどう収拾つけんのやろ、てなりました。
↑こうして妄想シーンで主人公の錯乱してる様を見せるのもいいじゃないですか。
ただギモンなのは、
↑閉じ込められた地下室にはこうしてたくさんの死体があるわけなのですけれども、
これ臭いはええんか?とはなりました。そうとうな異臭だと思いますよ。腐乱してますからね。そういうところもちゃんと言及しとかないと、ああやっぱりせいぜいB級でしかないわな、とはなっちゃうわけです。
とはいえ役者さんもタイヘンですよ。
↑はだかでこんなところに寝かされて。
ジャニーン役のサニー・ラ・ローズ、全裸ですよ。まあそれだけに好感は持てましたけど。
↑夢の中がこうしてちょくちょく出てきます。
夢の中で本音が語られる、みたいなところですけれども、この左のアリス(コートニー・ホーガン)の正体もまったく見えません。ただこれここまではまったくイヤミはなく、期待感が膨らみますね。願わくば、ラストで「ショボ」てなりませんように、というところです。
なんて言ってたら、
↑新キャラ?出てきました。
わけはわかりませんね。ジャニーンがTTDに
↑状況を知りたい、なにか要求があるなら教えてほしい、
て言ってますけど、そらこっちのセリフやろ、とはなりました。
そんな中でも映像はグロいです。
↑新たな犠牲者はハサミで舌を切られて、
このあと同じハサミでアキレス腱を切られました。けっこうなスプラッターではあります。そのあとは亡くなった被害者をバラバラにして
↑塩酸の浴槽に入れて溶かします。
いやすごいホラーですよ。これ映像的には今の時代ではすごすぎないかと心配になる部類です。本作いったいなんなんですかね。全米で公開されたのでしょうか。なんか下手したらカルトムービーぽくもありますし、そろそろわたしもわけがわからなくなってきましたよ。
↑食事はさせてもらってるみたいですね。
ただそうなるとやっぱりトイレはどうしとんのや、というギモンは沸いてきます。そこも言及はしとかないと、なわけですよ。
なんて言ってましたらこのシーンでその話になってましたけれども、ただこれもう何日も経ってるんですよね。そこまではどうしてたんだろ、というギモンは残りまくるわけです。
ムリのあるシーンもありますよ。たとえば、
↑なんか布で輪っかつくって何するんかと思いましたらね、
↑地下室のドアのすき間からその輪っかを外へ出しまして、
↑ドアのカギを開けようとするわけですよ。
いやいやそんなんゼッタイムリやん、なんて思ってましたら、
↑ひっかかって開きましたよ。
でもやっぱこれ、ゼッタイできないと思うんですよね。いくら偶然とはいっても、あり得ないと思うわけです。でもそんなわたしの考えをあざ笑うかのように、
↑出てきましたよ、ジャニーン。
これ何日かあとではもう簡単に開けるんですよ、何回も。ほんまかいな、てなるじゃないですか。
で、まあそれならそれでとっとと逃げりゃいいのに、
↑なんか上の階で音がしてるからって見に行くんですよ。
やめときゃいいのに、ってなりますよ、そりゃ。けっきょく逃げられなかったですからね。
その後、ようやく機転を利かせて外へ逃げるのですけれども、
↑上にいた新キャラの捕らわれの女を助けに行くから、
また逃げられなくなっちゃうわけですよ。とりあえず車があったのですから、その車で逃げてあとから迎えに来る、て選択肢はなかったんですかね。
↑ラストのチェイスはキンチョーしました。
ところが、です。とつぜんジャニーン、
↑悪い女になりましたよ。
まあこのジャニーンは、最初っから正体不明でもありましたから、そんなに驚きはなかったですけど、おおお、とはなりましたかね。
↑ジャニーンのサニー・ラ・ローズ、文字通り体当たりの演技、なのでありました。
いやはや恐ろしい映画でした。意味は分からず、なんの救いもなく、ハッピーエンドなのかバッドエンドなのかもビミョーですし、グロいところはグロいし。だから評価は、ホラー映画としては★9つくらいなのでしょうかね。若干の突っ込みどころで、ということです。
まあ、おすすめはゼッタイにしませんけどね。
今日の一言
「倫理的には★マイナス10000でも足りんわ」
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