★★★★★★★★★

2003年 91min.

ネタバレ バレたのかなあ……。

敬称略

 

 

 監督 デイヴィッド・エリス

 製作総指揮 リチャード・プレナー、ジェフリー・レディック ほか

 製作 クレイグ・ペリ、ウォーレン・ザイド

 脚本 J・マッキー・グルーバー、エリック・ブレス

 音楽 シャーリー・ウォーカー

 

 キンバリー:A・J・クック

 クレア:アリ・ラーター

 トーマス・バーク保安官:マイケル・ランデス

 ウィリアム・ブラッドワース:トニー・トッド

 ユージン・デメックス:T・C・カーソン

 ローリー・ペーターズ:ジョナサン・チェリー

 キャット・ジェニングズ:キーガン・コナー・トレイシー

 ノラ・カーペンター:リンダ・ボイド

 ティム・カーペンター:ジェイムズ・カーク

 エヴァン・ルイス:デイヴィッド・パートコー

 イザベラ・ハドソン:ジャスティーナ・マチャド

 

 

 えと、ほんとは違う映画をクジで引いたんですけれど、まあなにせ平日は仕事がタイヘンで毎日疲れが取れなくって、休みでも最近いろいろ忙しくって観ている時間もなかなか取れなくって、ということで今回は急きょクジではなく比較的短い上映時間の映画をセレクトして本作を鑑賞、ということに相成った次第です。

 

 監督のデイヴィッド・エリスという人はわたしは知らない方なのですけれども、もとは子役でその後スタントマンをやったりして、1996年にファミリー映画「奇跡の旅2 サンフランシスコの大冒険」でデビューされたとのことです。で、監督2作目が本作、ということなのですけれども、本シリーズ3作目の「ファイナル・デッドサーキット」を監督して将来有望でしたのに、2013年に急逝されてしまいました。60才という若さですから、ザンネンでなりませんね。

 

 本作は言わずと知れた「ファイナルデスティネーション」シリーズの第2作ということなのですけれども、1作目の脚本をやられたジェフリー・レディックが今回は製作総指揮にまわっており新しい方が脚本されとります。ただわたしが観終わったあとの感想から言うと、それが功を奏したのかな、という感じではありました。

 

 音楽は前作にひきつづきシャーリー・ウォーカーですが、こちらの方も2006年に61歳で脳動脈瘤破裂で亡くなられとります。まあまあ、映画の呪いとかいうことではなくってですね、なんかやっぱりそういうの聞くともったいないし寂しいし、という気になってしまいます。

 

 主演のA・J・クックはドラマ「クリミナル・マインド」のJJ役の子ですね。わたし「クリミナル・マインド」は全シリーズ観てますけれども、やっぱりA・J・クックは大好きでして、なんですか本作には前作から引き続きアリ・ラーターも出演されるということで、それはそれは色めきたったものですね。下心の面でもとっても楽しみな映画、ということなのです。

 

↑ホラー好きにはたまらないロゴですね。

 

 いつもいいますけど、やっぱりこのロゴはこれから始まる不穏の始まりとしてはこの上ないわけです。

 

 本作は、1作目から1年後という設定のようです。あの惨劇が巻き起こってまだ間もない、という設定はこちらも座を正すということにもなります。

 

↑なにやらだれかがインタビュー受けとりますが。

 

 えとこのインタビュー、この方が誰なのかはまったくわからないのですが、その割にここでは、1作目でトニー・トッドがしゃべっていた死の筋書きに関することをぺらぺらとおしゃべりになってますね。いや、だれやこいつ、とはなりました。

 

 でもって、このインタビューをA・J・クックが観ていた時に、いきなり部屋のドアがバタンと閉まるのですけれども、我らがA・J・クックはちょっと振り返っただけでなにごともなかったかのようにまたテレビのほうを向くんですね。これはさすがにおかしいやろ、とはなりました。

 

 いろいろ怪しい感を出すのは大切ですけれども、やはりあり得ないことはなしにしていただきたいものではあります。

 

↑「クリミナル・マインド」のときとまったく変わってませんね。激カワです。

 

 ていうか本作が先ですけど。

 

 なんていってたらこのオープニング、いきなりド派手になりますよ。

 

 えと、A・J・クックが車を運転して、助手席には女友だち、後ろに男友だち2人が乗っとります。で、高速へ。その高速では、

 

↑革ジャン兄ちゃんがいて、

 

↑アメリカンバイクに乗ったアンミカさんがおっぱい見せたりしてます。

 

 あ、ちなみにアンミカさんは本作ではおっぱい見せただけのご出演でした。笑

 

↑ほかにはこのパトカーと

 

↑材木運んでるトレーラーに、

 

↑タバコ吸ってる姉ちゃんがいて(タバコは見えてないですけど)、

 

↑妊婦さんもおられますし(見えてないですけど妊婦さんです)、

 

↑かっこよくバイクを走らせて、

 

↑こちらは母子ですね。

 

 助手席の息子が持ってるペットボトルが悪さするのです。

 

↑こういうヤツも出てきますよね。

 

 この方は決してアイーンを失敗したのではなく、コカインを鼻から吸っておられるのです。

 

 で、これで役者が出そろったて感じで、そしたらもうこれヒドイことになるわけです。

 

↑丸太が落ちて、

 

↑まずお巡りさんが

 

↑こうなりまして、

 

↑案の定、バイクはこけます。

 

↑で、コカインの兄ちゃんはそのバイクをよけようとして、

 

↑横転しまして

 

↑バイクの運転手は運転手で、自分のバイクにつぶされて、

 

↑コカイン兄ちゃんはうまいことよけたと思ったのに

 

↑トラックが突っ込んできて炎上です。

 

↑タバコのねえさんは、

 

↑丸太に突っ込んで、

 

↑ペットボトルの母子はペットボトルを落としてしまいブレーキが踏めなくなって、

 

↑突っ込んで炎上。

 

↑A・J・クックも横転しました。

 

↑人形の頭が見えてましたが。笑

 

↑革ジャンもやっぱり

 

↑トレーラーに突っ込んで炎上しました。

 

↑さけぶA・J・クック!

 

↑迫るトラッーーック!!

 

 なんて言ってましたら、

 

↑元に戻りましたとさ。ちゃんちゃん。

 

 いや、ちゃんちゃん、ではないですね。まあなにしろここまでわずか10分。ほんとド派手な幕開けだったのでした。

 

 で、やっぱりA・J・クックがなにを言ってもだれも信じませんよ。それはもうお約束ですから。そうでないとこのシリーズは成り立たないわけですね。とか言いながら、一作目はそれがほんとにイヤな感じで、そのためわたしの評価もの数がグンと減ったわけですけれども、今回は、だからというわけでもないのでしょうがそこらへんはぜんぜんイヤミなく描かれていて、すごくとっつきやすいです。そもそも開始10分であれだけのものを見せつけられれば、いやいやほんとこのあといったいどうなるん?ということでこちらも身構えるというわけです。

 

 戻ってきたA・J・クックは、このまま車を走らせていたら大事故になるからと車を停めて後続車の行く手をふさぎます。いい判断じゃないですか。でそうなると、後続車にいたお巡りさんが降りてきますよ。だからA・J・クックも車を降りてお巡りさんに事の次第を説明するのですけれども、もちろん信じてはもらえませんね。でもそうこうしていたらその横をトレーラーが走って行ってほかの車を巻き込んで事故が起きます。要するにここではA・J・クックは助かってしまうわけですね。でも一作目を思い返せば、死は必ず訪れるというわけですから、いやいやこれは逆にまずい事態じゃないか、なんて思ってましたら、

 

↑A・J・クックが運転してた車にトレーラー突っ込みました。

 

 車の中には友だちが乗っていて、みんな死んでしまった、というわけです。

 

 いやあもう全然休めませんね。めちゃくちゃおもろいやんけ、となりますよ。若干ここで、いやいやこうなるとA・J・クックが一作目の主人公のアレックスみたいにみんなから責められたらイヤやなあ、とはなりましたけど。

 

↑そのA・J・クックは安定にかわいいです。

 

↑お父さんと再会です。

 

 こういう父親心をくすぐるところも忘れていませんよ。わたしもちょっと胸が締め付けられました。

 

 まあただこうなりますとね、やっぱりこちらの興味としては、さきほど本来なら死んでしまった人たちが今度はいったいどういう死に方をしていくのか、ってことになりますね。1作目ではとっても凝った死に方をされていましたから、わくわくしてしまいますよね。ほら、もう引きこまれてるわけです。

 

↑えと、上半身裸ですからわかりづらいですけど、革ジャンくんです。

 

 なんで脱ぐんや、とはなりました。落ち着かないじゃないですか。よくわかりませんね。そう人様にお見せするほどの身体でもないでしょうに。これではもう革ジャンくんとは呼べませんね。

 

 で。

 

↑上裸くんは排水口に指輪を落としてそれを取ろうとして抜けなくなっとります。

 

 しめしめ、ですね。

 

↑フライパンも炎上するわけです。

 

↑ほらほら焼死のパターンですよ。でも、

 

↑ザンネンながら手は抜けてしまい、外に逃げ出します。

 

↑そして間一髪、大爆発です。まだまだ簡単には死なせてくれないのですね。

 

 で、まあ

 

↑こうなりました。

 

 もうね、観てるこっちは、ここか、ここか、っていちいち身構えますから、ようやく他界したときはもう、ふーって息を吐きだしましたよ。ここまで30分、息もつかせぬ、とはこのことですね。落ち着いて観ていられないのです。

 

↑ここは笑ってよいのでしょうか、スティーヴン・キング。

 

 普通だとこういうところでいったんホッとするのですけれども、もう本作にいたってはホッとなどできるはずもなく、わたし笑うしかありませんでしたよ。

 

 さて、ここで物語は、一転します。

 

↑A・J・クックがアリ・ラーターに会いに来ました。

 

↑こたらのお方がアリ・ラーター。美女そろい踏みとなります。

 

 若干ですね、アリ・ラーターがなぜ精神病院に入院してるのか、ってとこがギモンになりますが、自分の身を守るということなのでしょうね。

 

 ところでですね、A・J・クック。これ、アリ・ラーターのことをネットで調べてここへやって来たのですけれども、個人情報だだ漏れちゃいますかね。いやわたしいつも言ってますけど、なんかニュースとか新聞とかにフツーに死体の写真とか載ってるわけですよ。いくらなんでもそらアカンやろ、とは思うわけです。実際はどうかしらないですけどね。

 

 さて、もちろん話は革ジャンくん改め上裸くんが死んだだけでは終わらないですよ。今度はペットボトル母子が犠牲になりますね。

 

↑子は歯医者に来るわけです。

 

 いやこれ、なんで来てんねん、とはなりますね。笑ってしまいました。まあ、歯医者には来なきゃならんですけどね、虫歯なら。

 

 で、A・J・クックは事の次第に気づいて、母子に「気をつけろ」と電話するわけですよ。

 

↑まあこのシーンはまんま「クリミナル・マインド」でしたけど。

 

 ていうか相方のお巡りさん役のマイケル・ランデス、めっちゃヒゲ濃いです。

 

 あ、もちろん子は亡くなりましたよ。

 

↑で、アリ・ラーターは病院を出て、こちらの3人で会いに来たのは、

 

↑トニー・トッド!

 

 わたしなんかもうここらへんで、ずっと笑ってることに気づきました。

 

 えと、なんでも知ってるトニー・トッドは、新しい命が生まれれば生と死の均衡が崩れて助かる、みたいな話をしましてね、それを聞いた三人はこちらを出ますとA・J・クックがなんらかの誰かが死んでしまうみたいな予兆を見ることになりますね。それはどうやら妊婦さんのことのようでしてね、妊婦さんなのだから新しい命を生み出すはずではないか、それが死んでしまうとなっては助からなくなってしまう、となりまして、さあ妊婦さんを助けに行こう、となりました。

 

 こうして、ただみんなが死んでいくってだけでなくって、ちょっと話を膨らませているというのが2作目の出来がいいかどうかにかかってくるわけですけれども、そう考えるともう完璧ですね。脚本もよくできてます。

 

↑妊婦さんのイザベラ・ハドソン。演じるのはジャスティーナ・マチャドです。

 

 ここではお巡りさんが無理やり拘留して、これならなにも起こらないだろうと一安心、なんてなりはしませんね。破水してしまいました。そらそうなったら病院へ連れてかねばなりませんから外へ出ることになりますよね。やっぱりわたし、笑ってしまいました。

 

 さて、で、ここまできてようやく真相がわかります。要するにですね、一作目の飛行機事故では、助かったみんなが死んでいったわけですけれども、どうもその死の瞬間のその場に今回の出演者たちが居合わせていたというんですね。ほんとはその時の事故やらなんやらで死ぬはずだったのは今回の出演者たちだった、と。ところがトニー・トッドが言うように死には筋書きがあってですね、一作目の助かった人たちより先に死ぬわけにはいかなかったと、だからその助かった人たちが先に死んだ、とまあそういうわけです。で、今回の人たちは順番が回ってきたということですね。

 

 わたし、ああなるほど~、ってなりました。まあどっちにしてもみんな死ななきゃならんということでは、なんの救いもないです。

 

 にしてもこれ、次から次へと感がすごいです。一作目をしのぐ勢いですね。一作目はやっぱり説明も大事でしたから、これほどまでに次々と人が死んでいくって描写ではなかったのですけれども、今回はそういう説明は最小限で済みますから、そらこうなりますね。よけいなところが一切ないもんですから、観ているこっちもずっとキンチョーしているわけですよ。さっきも言いましたけど、わたしなんかもうずっと笑いっぱなしでしたからね、キンチョーで。すごいです。二作目の利点を存分に活かしてますよね。まあ若干、いやいやこれは霊の力が働いたのでは、なんてとこもあるにはありますが、とはいえ相手は死神ですからね。それもアリではあります。加えて、みなさん演技も上手いのでものすごく観応えがあるというわけです。

 

 で。

 

↑赤ちゃんです。

 

 新しい命が産まれた、ということですね。だから、

 

↑大喜び、ということなんですけれども。

 

 いやいや、もうそんなことでは騙されてはいけないわけです。

 

↑ほらね、次の瞬間我らがアリ・ラーターが、

 

↑美貌がこんなんなって、

 

↑ウェルダンです。悲しい限りです。

 

 けっきょく最終的にはですね、我らがA・J・クックとマイケル・ランデスが水びたしになりながら文字通り命を懸けて頑張りましてね、

 

↑死神に勝った、言うとられますが。

 

 まあそれはそれで観ているこっちはだれも信じてないわけです。

 

↑やっぱり大爆発。

 

↑そして叫ぶ母。

 

 これがラストシーンですけど、やっぱり「あ~~~なるほど~」ってなりました。

 

 次作も楽しみですね。

 

 

今日の一言

「ピタゴラスイッチやん」

 

 

レビューさくいん

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