※なんか思い出したように映画感想でございますね。笑

 ずっとヘコんでて、ずっと頭にきてて、それが解消されたわけでは決してないのですけれども、家族の存在という支えがあってなんとか乗り切ってる毎日。

 ストレスで押しつぶされそうになりながらも、押しつぶされるわけにはいかんと定期的な一人カラオケを楽しみつつ、ちょっとずつ前の状態に戻していきたいと思う次第です。

 何事もなかったかのように更新しますが、まだまだ頻繁にというわけにはいきませんものの、どうぞご愛顧いただければ幸いであります。

 いや、映画は観てるんですけどね、前のようにメモ取りながら観終わってすぐレビュー書く、っていう行為までに至らず、です。もしよろしければお付き合いのほど。

 で、その初っ端がこの作品かよ、的なビミョーな作品ではありますが、どうぞお楽しみください。 笑

 

★★★★★☆☆☆☆☆

2006年 94min.

ネタバレ そろそろこの項はなくてもいい気がしてきました

敬称略

 

 

監督 ファラッド・マン

製作 ジェイ・ギャザリー、マーク・スティーヴンソン

脚本 スティーヴン・A・フィンリー

音楽 マイケル・ニールソン

 

ケイト:エマ・コールフィールド

ボビー:デイヴィッド・オース

エマ:マトレーヤ・フィードル

ジャネット:トレイシー・ウォーターハウス

ガーシー:ダリル・シャトルワース

ルーカス:エイドリアン・ドーヴァル

ジーナ:ジョディ・トンプソン

カール:マッケンジー・グレイ

 

 

 さあて、何の前知識もなく観てみよう、と思って観始めました。そういうのはけっこう久しぶりですね。わかってるのは「ホラー映画」ということだけですので、けっこう楽しみではあります。ところが……。

 

 まあこれ、開始早々の画質がやけにC級感満載でしてね、一抹の不安はよぎりますよ。ただ、そのC級感が功を奏したのか、のっけから怖いは怖かったんです。でもやっぱりこれ夢オチという……。だから、それはアカンやろ、と何度も言ってるわけですよ。でもどうしても夢オチやっちゃうのも性なのでしょうかね。ザンネンしかありません。

 

↑主人公のケイト役、エマ・コールフィールド。ナオミ・ワッツ似の美人ではあります。

 

↑ただこの方ずっとヘソ出してんですよね。こういう服装って、自分で着てて気にならんのかっていつも思いますが。

 

 ああ、でも他事を考えるのはいったんここで休止させられましてね、新しく住むことになった家の内覧をしているだけなんですけど、けっこう音楽がいいスパイスを効かせてくれまして、不安はとってもあおられるんです。そんなところでふと後ろになにやら人影が見えたような気がして、って、まあベタっちゃベタですけど、いい流れではありました。

 

↑ちょっとわかりにくいですけど、ドアノブから水が滴ってるんです。

 

 こういうワンカットもけっこう意味深ですよね。さあ、どうなるか、ということになるわけです。なんで水やねんと思いましたけど、邦題は「ザ・ダークウォーター」でした。邦題でネタばらしするのがいいのかどうかはわかりませんけど、まあここではいいです。

 

↑ただ、やっぱりB級?C級?なんでしょうかね。

 

 このシーン、エマ・コールフィールドがふと天井見上げた時のシーンなんですけどね、エマ曰く「なんか見えたかも。疲れてるわ」って……。こんなハッキリ見えとんのに、そらないやろ、的なところはでてくるわけです。

 

 で、そうなってくると、どんどんどうでもいいようなことが気になりだします。

 

↑ここなんか、お風呂を出てアワアワのままシャツを着るんですよ。

 

 普通はバスローブじゃないですか。バスローブはタオルの役目をするものなので、風呂、あるいはシャワーから上がって、そのまま拭かずに着るんですよね。まあそれ、わたし的には考えらんないですけど、アメリカ人ですからね、それはそれでよいのでしょう。でもシャツはかんべんしてほしいですよ。ベッタベタじゃないですか。平気でいられる神経がわからないわけで、めっちゃ気になるんですね。

 

↑ここのシーンはエマ目線です。

 

 エマがちょっと倒れて救急隊員が、ってとこなんですけどね、わたしここで真ん中に映ってる旦那役のデイヴィッド・オースがやけに冷静なのが気になりました。

 

↑そしたら突然違う光景が見えるわけです。

 

 すぐこうして、エマ目線で見えてはならないものが見えた的な感じになったので、旦那の冷静さよりも怖さが勝って、お、いよいよか、なんて思ったりもしたのですね。

 

 このあともエマが、窓に誰かが見えるというのでデイヴィッド・オースが調べに行くところなんかはキンチョーしたものですよ。

 

 こうやって奥さんにしかその“何か”が見えないなんてのは、けっこうな絶望感で期待は高まるわけです。

 

↑幽霊が二人、とか。

 

 こういうのは怖いじゃないですか。観せかたもけっこういいわけですよ。ただね、わたしここのシーン、開始30分過ぎだったのですけれども、もういいかげんどういうことかちょっとぐらいは説明あってもいいのではないかと思いはじめました。

 

 いえね、エマに“何か”が見えるときの演出ってすごくいいんですよ。けっこう怖いんです。監督のファラッド・マンは本作以外は大した映画はないみたいですよ。たしかに本作は、ホラー的にはありふれすぎているのかもしれないですけど、怖がらせようという意欲は演出にとってもよく表れてて、好感が持てるというか、いやこれならいいんじゃない、悪かないよね、という感じなんです。

 

↑お決まりの、地下のランドリーも出てきますね。

 

 こういう造りって、アメリカの家ならではなんですけどね、そうなるとこれ、ホラー映画のかっこうのえじきとなってしまうわけで、だからそれはそれでいいですしね。

 

↑案の定、閉じ込められます。

 

 先は見えてしまいますけど、期待は裏切りませんね。

 

 そうそう、もうひとつ期待といえば、ここらへんで45分過ぎなのですけれども、やっぱりというかなんというか、最初っからずっと怪しいやろと思っていた旦那のデイヴィッド・オースはやっぱりダメダメで、浮気してましたよ。

 

 で、こうしてさまざまいろいろなホラー映画の要素がこれでもかと盛り込まれての54分過ぎ、ようやくここの家で殺戮があった、というのがわかりました。

 

 う~ん、やっぱちょっと長いかなあ、という感じですかね。そもそもありふれてるわけですしね。もうちょっと「えええっ!」と驚くような展開だったら54分なんてあっという間だったかもしれませんけど、こと本作に関していえば、長いだろ、ということになりますよ。とうとうそんな感じがしてくるわけです。

 

↑ということで、資産狙いの計画殺人だった、というわけですね。

 

 でもね、それはもう今さらですよ。エマ・コールフィールドが1100万ドルを手にしたという時点でこうなることは目に見えてたじゃないですか。で、悪いことする奴が霊に殺される的な?せっかく演出は怖かったのに、こうやって現実的なことが絡んできてしまうと一気にホラー感というべき内容がとぼしくなってしまって、あーあ、みたいになってしまいますね。

 

 さて、そうこうして幽霊話と旦那の不倫が並行して語られてますと、いよいよエマ・コールフィールドが警察に相談します。

 

 警察もこのエマの言うことを信じていろいろなところで遺体を探すことになるのですけれどもね、これ、普通だったらそんなこと警察が聞くはずないでんすよ。でもじつはエマのお母さんは、いろいろな事件を解決した有名な霊能者だったという設定ですから、いきなりなご都合主義感は満載ですけど、それはそれでナットクはいくことです。アメリカは未解決事件に霊能者の力を借りることがある、というのはわたしが大好きな「死霊館」でもよくわかっていることですしね。なんか警察にはお金を支払ってるらしいですけど、まあそれは大富豪になるエマだからということで、不問の範囲かもしれないですしね。日本じゃ考えられないですけど、アメリカならアリなんでしょう、たぶん。

 

↑水死体が上がりました。

 

 若干こうして、死後何日も経ってる水死体がとってもきれいだ、なんて首をかしげる演出もありましたけどね。

 

↑で、旦那の浮気はエスカレートします。

 

 まあ、わたし的には、エマ・コールフィールドのほうがはるかに美人だと思いますけどね。

 

 ただ、そうなってきますと、けっきょくなんか犯人がだれかの謎解きも絡んできてしまってますから、ホラーというよりはサスペンスのほうが色濃くなってまいりましたよ。

 

↑警察のクッチーニ役、トレイシー・ウォーターハウス。

 

 この方はとってもかっこよかったですね。ゆいいつの理解者という感じでしょうか。相棒のガーシー(ダリル・シャトルワース)なんかよりはよっぽど頼りになるわけです。

 

↑左がガーシー容疑者ですね。笑

 

 ガーシーという名のヤツにはロクなのがいないのでしょうか。(いえ、だれとは言いませんよ。意見には個人差がありますし)

 

↑で、残り15分でエマが夫の不倫を知らされるハメになりますね。

 

 いい演技なんですよ。

 

↑でも弁護士からは、薬のせいの幻覚だと言われちゃいます。

 

 遺体の場所とか当てたやん、というのはないことになってしまったのでしょうか。幽霊なんかいない、と力説されてしまうのです。おいおい、いまさらウソやろ、てなりましたね。

 

 なんて思ってたら、犯人が明らかになりました。これがねえ、ビミョーなんですよ。予想してなかったっちゃしてなかったんですよ。夫が不倫して資産をふんだくるために幻覚剤を飲ませてたんちゃうか、とか、いやいやこの弁護士の見てくれがどうにもあやしすぎる、とか。クッチーニ刑事だって、理解者のふりしていて実は、とか、警察関係者が犯人だってこうなったらありうるやろ、的な。でもね、いざ犯人が明らかになると、ああ、それはアリだわな、ってなるんですね。

 

 う~ん、なんなんでしょう。怖いは怖いんですよ。おもろいっちゃおもろいんです。演出もいいし、エマは美人だし、演技上手いし。でもなんか「おお、これは傑作や」とはならない。なんかありふれすぎてたんでしょうかね。

 

↑後ろに見えるのが、エマの亡くなったお父さんです。

 

 ここのシーンなんか、ラストシーンですけど、ちょっぴり感動すらしましたからね。

 

 ホラー初心者にはなかなかにいい映画、そうでない人には物足りない。ということで★5つの平均点、とさせていただきました。

 

 観てソンはない、とはなかなか言えないのがこの映画を象徴しているのかもしれませんね。

 

 

今日の一言

「おへそはちゃんとしまいなさい!」

 

 

レビュー さくいん