★★★★★★★☆☆☆

2017年 110min.

ネタバレ あるはずです

敬称略

 

 

 久しぶりにジャッキー・チェンです。我らがジャッキー。クジ引いたとき、「おおっ」て言いましたからね、わたし。照れ

 

 でもこの映画、よく考えたらイギリス・中国・アメリカ合作、なんですよね。2017年はそういう時期だったのでしょうが、ここから5年も経たずして今の状況になってしまうとは、誰も思ってませんでしたね。「トップガン マーヴェリック」でも、当初はトム・クルーズの胸のエンブレムから日の丸が消えて中国の国旗に変わった、なんて言われて、悔しい思いをしましたけれども、けっきょく公開されたら日の丸復帰、中国の「ち」の字もありませんでしたからね。ジャッキーは今後どうなるのでしょうかね。観る前からちょっとそんなことが気になってしまいましたよ。えー

 

 にしてもそのジャッキー、当時63歳ですかあ。やっぱり老けましたよねえ。

 

↑ちょっとアップにキツイです。ショボーン

 

 以前にもこのブログで話しましたけれど、やっぱりハリウッドは80年代が全盛期ですよね。多くの名作と言われる作品を輩出したということは、それに伴っての名優たちも生まれたわけで、ハリソン・フォード、メル・ギブソン、ケヴィン・コスナーなんて演技派や、シルヴェスター・スタローン、チャック・ノリス、スティーヴン・セガール、アーノルド・シュワルツェネッガーなんかのアクション俳優、スティーヴ・マーティン、チェヴィ・チェイス、ダン・アイクロイドみたいなコメディ俳優が、そらもうたくさんたくさん席捲したわけですよ。

 

 でももうそれから30年~40年、みんな高齢になってしまいました。ハリソン・フォードなんてもう80歳ですよ。びっくり、ていうかなんかもうザンネンでなりませんね。どうしようもないことなんですけどね。ガーン

 

 で、そうなるとやっぱり、元気なイメージしかなかった人が老け込んでしまうと、悲しくなってしまうのですね。いやほんと、どうしようもない、ってのは重々わかってるんですけれどね。

 

 で、ジャッキー。当時63歳ってことは、今年で68歳ですか……。そらこうもなるわなあ、という容姿で登場して、愕然としてしまいました。

 

 で、もう一人ビックリだったのが、すっかりショーン・コネリーみたくなってしまっていたピアース・ブロスナン。まあ同じジェイムズ・ボンドですから、敬意を表したのかもしれませんが、いやいや「007」史上最高にかっこいいボンドだと言われたピアース・ブロスナンですよ。64歳という年相応になってしまっていたことに、やはり驚愕したのでした。

 

↑すっかりショーン・コネリーのジェイムズ・ボンドです。

 

↑めちゃくちゃシブいですけどね。ウインク

 

 ま、とはいえジャッキーですからね、アクション映画はアクション映画です。ただ、やはりこうした映画の常なのか、始まってしばらくは何が何やらわからない状態で話が進みますよ。ジャッキーが何者かもわからなければ、ピアース・ブロスナンだってどういう立ち位置なのかまったくわかりません。

 

 アイルランド出身のピアース・ブロスナンが、北アイルランドの副首相かなんかだ、ということだけかろうじてわかる範囲です。

 

 その北アイルランドにしたって、ほぼ冒頭で会議のシーンがあるのですけれども、なんか胡散臭いやつしかいませんでしたからね。なんじゃこりゃ、となるわけです。

 

↑なんか胡散臭いです。爆  笑

 

↑なんじゃこの私服は、となること請け合いです。笑い泣き

 

 ところがですね、そんなこんなで20分も過ぎようというくらいで、突然ジャッキーが動き出しますけれども、そこからけっこうハードになってきましてね、そうするとやっぱりジャッキーの映画なわけですから、ギアが上がってくるわけです。まあ、ジャッキーはタバコ吸わないのに、なんでジッポのライター持っとんねん、というような細かい疑問はご愛敬、ということですよ。なにせジャッキーなのですから。ニヤリ

 

 そうなってくると、ジャッキーがいったい何者なのかわからない、ってのも途端にミステリアスでいいじゃない、とこちらの受け取り方も変わりますね。現金なものですが、そういうのは映画のだいご味として解釈できる範囲です。

 

 そして開始30分。突然ジャッキーが元気になります。まあ、動きが若干重そうなのは仕方ないですか。御年63歳ですからね。それよりも、いよいよ感が観ている側にアドレナリンを放出させることになって、ちょっとこちらも座を正す、ということになるのですね。うまく作られてます。

 

↑思わず正座して観てました。

 

 で、とうとうジャッキーの身元が割れますよ。まあ、ほぼわかってはいましたが、やはりジャッキー、元特殊部隊員でありました。この設定は、否が応でもスタローンの「ランボー」をほうふつとさせますが、オマージュなのか中国特有のパクリなのか、そこかしこに「ランボー」的なシーンが満載されてきます。ただひとつ違うのは、ジャッキーがとても60歳過ぎとは思えないトレーニングをしているシーンがあったことですかね。そこだけはしっかりやっぱりジャッキー・チェンでありましたよ。

 

↑普通に歩いてたら足がズボッてなって……、

 

↑こうなります。ガーン

 

↑普通に歩いてたら線に足がひっかかって……、

 

↑矢が飛んできます。ガーンガーン

 

↑自分で傷口手当しちゃうし……。ガーンガーンガーン

 

 まったくもって「ランボー」なのです。笑い泣き笑い泣き笑い泣き

 

 全編に流れるオリジナルサウンドは、なにやら「遊星からの物体X」みたいで、とてもアクション映画とは思えないのですが、サスペンス感は出てて、悪くないです。

 

 「グリマーマン」のときにも書きましたけれども、やっぱり本作でもしっかりジャッキーと互角に勝負ができるヤツってのはいますね。もちろん完璧な「互角」ではありませんよ。そこはそれ、やっぱりジャッキーが勝たなきゃイミないですからね。でもしっかりとジャッキーを追い詰めるヤツがいるわけですよ。びっくり

 

 まあ、映画的には仕方ないことなのでしょうけれども、あのジャッキーと互角に戦える人間がこの世に存在するとは思えませんね。でもこれはマイナス対象ではないです。映画ですからね。ここらへんの妥協はしないと、ジャッキーに敵がいなくなり、話が成り立たなくなっちゃいます。容認、とかいうのではなく、当たり前の出来事、なのですね。まあ、カンフーとかできひんやろ、みたいなアメリカ人がジャッキーの繰り出す技を防御する姿は滑稽ですらありますけれどもね。

 

 あとはラストまでジャッキーの活躍が描かれるわけですけれども、最初の「なにやってるかわからない感」がすっかりなくなってしまえばこっちのもの、とでもいうかのように、観応えあるシーンが最後まで続くこととなりました。

 

 ラストでジャッキーのことを「ドラゴン」と呼んだところはわたし、感動して鳥肌たってしまいましたよ。

 

 ちょっとですね、登場人物が多すぎて、みんななんかよく似てるし、誰が誰やらよくわからなかったのと、エンディングのジャッキーの歌で☆マイナス3つとさせていただきました。笑い泣き でも基本は、ジャッキー映画にしては重厚な良い映画、です。ジャッキーファンならやっぱり観とくべき映画だ、と思って観了した次第です。

 

↑やっぱジャッキーはこのイメージですから! 照れ

 

 

今日の一言

「う~ん、ジェイムズ・ボンドも我らがジャッキーには敵わんね」

↑このあとピアース・ブロスナン、腹いせでしょうか……、

 

↓こうなりました。ジェイムズ・ボンドの面目躍如、であります。グラサン

 

 

レビュー さくいん