1999年 107min.

★★★☆☆☆☆☆☆☆

ネタバレ:アリっちゃアリ

敬称略

 

 近年にしてはめずらしい、西部劇ですね。

 

 これ公開された当時は今みたいにネットが完全に普及しているような時代ではなくって、SNSなんてのは影も形もない時代、ホームページと掲示板が主流だったですよ。で、わたしそのころ映画のホームページ持ってましてね、そこで知り合った方々といろんな掲示板でつながってたのですよ。オフ会、なんて今では死語なんでしょうかね。ニコニコ

 

 で、そこでつながってた方に、西部劇がむちゃむちゃ大好きな方がおられまして、ので、この映画でけっこう盛り上がりましたよ。まあ、もちろん、いい話で盛り上がったわけではないですけれどもね。なにせ今観ても☆3つですから……。ショボーン

 

 最初は、西部劇でケヴィン・クラインなら、こりゃあこりゃあきっとおもろいに違いない、と思ってましたよ。だってケヴィン・クラインには、「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」と「スター・ウォーズ ジェダイの復讐」の脚本を書いたローレンス・キャスダンが監督、脚本を担当した不朽の名作「シルバラード」がありますからね。しかも音楽も、エルマー・バーンシュタインですよ。あの「荒野の七人」をはじめ、西部劇音楽の巨匠です。一時期、ジョン・ランディスのお抱え作曲家みたいになってましたけど……。爆  笑

 

 だから何の疑いもなく、さあ楽しませてもらおうか、的に観始めたんですね。そしたらね、もうなんかのっけから脳天にくさびを打ち込まれた気分になっちゃいましたよ、ケヴィン・クラインの女装。

 

 これね、いやもうほんとに、アカンでしょう……。笑わせようとしたのは明白なんですよ。それは痛いほどわかります。でもね、それがこうもヒドイとまったく笑えませんよ。笑う気になりません。見るに堪えないおぞましさ。反吐が出るってもんです。

 

せっかく、M・エメット・ウォルシュを見て郷愁に浸ろうとしたのに、脳裏にあの化け物が浮かんできて、なんかもう話がなにも入ってきやしないのです。

 

↑化け物です。ガーン

 

↑ほんとはこんなんです。まあ老けましたけれど、「シルバラード」では男前でした。

 

↑大統領役もやってて、一人二役でがんばっておられましたね。

 

↑まあ、この人みて郷愁にひたれるかどうかはギモンですが。笑い泣き

 

 いや、いいんですよ。もちろんいいところはたくさんありますよ。いろいろな発明品みたいのはおもしろくって、ワクワクしますよ。子供心をくすぐりながらの「007」狙いなんだとは思いますね。新感覚の西部劇を作りたい、って制作側の意図は痛いほど伝わります。

 

 あ、でももうネタがつきました。必死でいいところ探そうとしても、これ以外は見当たらない、なんて……。

 

 ウィル・スミスも出てんのになあ、て喪失感しかないですね。この人、映画の中でもなんかケンカっ早いし。えー 当時はそれでよかったのかもですけど、今はそれではダメダメでしょうに。なんか観るタイミングが、あのアカデミー賞授賞式の前だったらよかったのかもしれませんけどね。こういうタイミングでクジを引くってのが、やっぱりわたしらしいのですかね。知らんけど。

 

↑この顔見ると、いまやアカデミー賞でのビンタ事件しか思い出せませんよ。

 

 で、ダメなコメディにありがちなドタバタ劇が延々と続くハメになりります。もうなんだかドタバタしすぎてて、よくわかりませんね。あっちもこっちもでドタバタドタバタして、ちらばりすぎてて、観る方は追いつきません。

 

 で、そうこうしてると、てっきり主人公的な役割かと思っていたマグラス将軍が、開始45分であっけなくお亡くなりになります。もちろん配役を見れば、そらあケネス・ブラナーが一番悪いヤツだってのは容易に見当がつくわけですけれども(今はポアロですけど)、それにしてもな「邪魔者は殺してしまえ」的な脚本は、辟易という言葉がしっくりきてしまうのですね。なんか下ネタも多いし……。

 

 まあ、下ネタに関しては、ウィル・スミスの映画では日常ちゃめしごとですから、大体の人はナットクする部分なんでしょうけれども、わたしは下ネタ大っキライなので、やっぱり嫌悪感が先に勃ち、っじゃない、立ちますよ。笑い泣き

 

 で、なんだかんだのドタバタが続いて、最後に巨大ロボが登場するという……。質の悪い戦隊ヒーローものですわ、こりゃ。汗うさぎ

 

 ので、こういうお笑いが好きな人はめちゃめちゃ楽しめるんだと思いますよ。最後、ほぼトランスフォーマーみたいになっていても、どっちかといったら本作のが先に公開されてるわけですから、元祖と思えばいいわけですしね。でもわたしは、それは理解できますけれども、やっぱりなんか、すべてにおいて「やりすぎ」という感じでまったく共感できないのでした。

 

 ということで、白状しますが、最後のほうはわたしダレまくって、何度も意識を失うこととなってしまったのでした。大あくび

 

 観る前はね、予告編とか見て、なんだろう、なにがおこるんだろう、どうなるんだろう、なんて期待がとーっても大きかっただけに、出はなをくじかれた挙句の後半の間延び感が激しすぎて、わたしは最後まで正常な機能を保つことができなかったというわけでした。

 

 全体的に見て、内容なさすぎ、ということでしょうかね。

 

 なんか最後、ウィル・スミスが崖からぶら下がって「やってやった」感出してましたけど、あの状態からどうやって戻ってきたのかは不明なのであります。そんなどうでもいいことに言及したくなるような、どうでもいいような映画なのでありました。ザンネン。

 

↑よくあるシーンなんですけどね。どうやって戻ってこられたのでしょう?

 

 

今日の一言

「えっ、いやこれ、てぃんこ丸見えやん!」

 

 

レビュー さくいん