2016年 90min.
★★★★★★★★★★
ネタバレ:一部アリ
敬称略
えと、私生活でいろいろバタバタしてまして、約2週間ぶりの映画視聴となったわけですが、仕切り直しともよべる第一作にこの映画ってのはまあ、とってもよござんしたです。
おもしろかったですねえ。★10個、満点ですよ。
まあこれは、わたしの主観に過ぎないので、逆に「お前がいいって言ったから観たのになんもおもろないやんけ」と苦情を言われても困るのですね。とにかくわたしが普通に面白いと思った、ということですので、ご参考までにと留めておいていただければ幸いであります。m(__)m
クジ自体は、先回観たすぐあとに引いてますので、どんな映画かのリサーチは若干してます。若干、です。しっかりリサーチしてしまうと面白さも半減どころか、ゼロになりかねませんので、わたし、リサーチはいつも若干です。Wikipediaとかでジャンルとスタッフとキャストを調べるくらいでしょうか。あらすじもざっと読みますかね。あらすじの内容が深くなりそうでしたらやめます。そういうスタンスです。
で、今回も、ですので主役がジョン・トラヴォルタだということは把握してました。レベッカ・デモーネイも出てますね。いやあ、久しぶりな名前やなあ、くらいの感想です。
Wikipediaには「アクションスリラー」と書いてありましたので、けっこう怖いんかな、と思ったりもして。
でも2016年の映画ですからね、トラヴォルタさんもけっこうなお歳じゃないかと思ったら、やっぱり撮影当時62歳でありました。アクションだいじょうぶかな、と、ふとリーアム・ニーソンを思い出した次第ですよ。
↑若々しくはありますが、やっぱり老けたなあ、と。
↑レベッカ・デモーネイはかわいいおばちゃんになってました。
出だしは、まったくどうなるのか、今後この映画がどう展開していくのか、さっぱりわかりません。
オープニングでは、アメリカの犯罪の映像がいくつもいくつも流されます。平気で銃を使って人を殺すシーンのパレードですよ。映画のために撮影されたものなのか、本当の事件映像なのか、アメリカという国を考えたらまったく判別できません。なにせアカデミー賞授賞式でも暴力事件がおきる国ですからね。
でも、オープニングが終わると一変しますよ。
遠方から帰宅するトラヴォルタさんを奥さんのレベッカ・デモーネイがお迎えして、空港で濃厚なキスシーンが演じられまして。まあけっこうなハートフルではあります。トラヴォルタさんも、自動車整備士の役ですから、そこにアクション的要素はまったく存在していませんね。クライスラーからホンダに転職だそうで。
レベッカ・デモーネイが、トラヴォルタさんの新しい赴任先がロス・アンジェルスになりそうなので、
「みんなでディズニー・ランドに行けるわね」
なんて言っていたら、ほんわかしてしまいますね。ああ、アメリカ人でもやっぱりディズニーは特別なんやなあ、て。クリス・コロンバスの映画か、と思っちまいます。
でもね、やっぱり題名は“WRATH”なんですよ。“I AM WRATH”。“WRATH”は、「怒気を含んだ怒り、憤怒」 て感じですので、そうとうな怒りですよね。原題直訳すると、「我こそは怒りなり」 となります。(劇中で説明してました)
で、けっきょくクリス・コロンバスはそう長くは続きませんでした。開始早々、いやな気はしてたんですけど、ラブラブだった奥さんのレベッカ・デモーネイがギャングに殺されてしまう、と。
するとそこからはもうずっと怒りに満ちた映像が続くことになりました。クリス・コロンバスはウォルター・ヒルへと変貌を遂げるわけです。(すみません、例えが古くて……)
要するに、そこからトラヴォルタさんのギャングを相手にした復讐劇が始まるのですね。
そういったところの切り換えは、トラヴォルタさんもいい役者になったなあ、てしみじみ思いました。「キャリー」のころからは想像もつきません。
まあ、トラヴォルタさんがぱっと見普通っぽいってのも得してる部分ではありますか。
これがシルヴェスター・スタローンやアーノルド・シュワルツェネッガーやブルース・ウィリスだったら、ド派手なイメージしかわきませんからね。
トラヴォルタさんとニコラス・ケイジは、同じように派手なことやってもその風貌で得してる感があるのです。
なんて思ってたら、いよいよトラヴォルタさん、リーアム・ニーソンぽくなりましたよ。観ているこちらもワクワクしてきました。
で、クリストファー・メローニが出てきて、ワクワク感が増し増しになりますよ。なにしろめっちゃかっちょえくって、めっちゃいいやつで。
↑クリストファー・メローニ、シブすぎますね。
あの、奥さんを亡くした悲しみはどこへやらの痛快アクションとなっていくのです。まあ、ギャングのやってることは無茶苦茶ですけどね。
仲間をトラヴォルタさんとクリストファー・メローニに殺されて逆上して、こいつらの家族皆殺しや、と。でもまあ映画としては、そうこなくっちゃ、というところではあります。
警察もからんでくるし、なんなら州知事までもとなれば、ほんと最初のあのほのぼの感は見事忘れ去られました。
ま、州知事は、出てきたときから「こいつ悪い顔しとんな~」でしたけどね。
↑どうみても悪役、であります。
でもその無茶苦茶なギャングよりもさらに無茶苦茶だったのがトラヴォルタさんとクリストファー・メローニというわけです。
解体屋とかいってギャングの死体を始末するとこなんかもう、無茶苦茶通り越して異常ですよ。わたし爆笑しました。
ランボーやジョン・ウィックみたいにケガとか傷に強いというわけでもなさそうなところで、他の映画たちからの差別感をはかってちょっとした弱さみたいなものも見せようとしていたようですが、そう思うのもその時だけで、やっぱり事が始まると、夜ベッドに横たわり、奥さんを思い出して幻を見たりして流したあの涙はどこ行ったんや、てなるわけです。
↑こんなして泣いてたのに……。
↑次の瞬間はもうすっかりブッチ・キャシディ&サンダンス・キッドですわ。
で、そうなってくるとギャングはもう追い詰められますよ。
レベッカ・デモーネイを殺したチャーリーという名前のギャング役のやつも、最初は気のふれた異常者の印象だったのに、
↑怖いですね。
トラヴォルタさんたちに追い詰められて、ギャングのボスからも「殺すぞ」かなんか言われて、アセりだしたらすっかりかわいくなってしまっていましたよ。きっと役者としてはいいやつなんだろうなあ、と思いを馳せました。
↑あ、かわいそう、なんて思ってしまいましたよ。
さあそしていよいよ大団円へと向かっていきますね。
↑二人してやりたい放題です。
↑容赦しません。ギャングより怖いのです。
クラブのVIPルームでのシーンは、始まるまではキンチョーしてましたけど、いざ始まるとやっぱりそこにはジョン・ウィックが二人いたようなことになってしまいました。
若干ですね、相棒のクリストファー・メローニが殺されてしまうんじゃないかっていう心配もあるにはありましたが、そこはその昔の「ロードハウス」でのサム・エリオットとは違ってました。あちらでは、パトリック・スウェイズとサム・エリオットに常に悲壮感が漂ってましたからね。(いやほんと、例えが古くて申し訳ないです)
で、いよいよ州知事宅に乗り込むという、まあこれ映画自体も無茶苦茶になってきましたよ。ここからは最後まで、爆笑なしには観られませんね。
だってトラヴォルタさん、何十人といる警護の連中を、気がついたら全部ぶっ倒してるんですよ。しかも全員お亡くなりになってます。
↑これ知事宅の庭ですよ。転がってるのはSPかなんかでしょうか。わたし、目を疑いました。
でもって州知事が、ライフルで応戦するんですよ。これを爆笑せずして、なにが爆笑か、と。
↑戦う知事……。ハリソン・フォードか、て。
いやあ、最後まで痛快なのでありました。
ただこれ、州知事宅で終わりません。
トラヴォルタさんは駆け付けた警官隊に銃撃されるのですが、なぜかだれも頭を狙わず、要するにトラヴォルタさんは防弾チョッキで一命をとりとめます。
↑あ、アーノルド・シュワルツェネッガーや!
で、そのあとの流れがこれまた痛快爆笑案件なわけです。
オーラスでどうなったかは伏せますので、ご興味わきましたら観てみてください。
何度も言いますが、わたしはとにかく終始爆笑でしたのでした。
今日の一言
「邦題は『リベンジ・リスト』ではないなあ……」