『キングダム』に映画でハマってから、嬴政(えいせい)という人物について興味が湧くようになりました。

嬴政とは、言わずと知れた秦の始皇帝のこと。

『キングダム』では、その嬴政の青少年時代が描かれています。

 

私は『キングダム』を知る前、秦の始皇帝というと「焚書坑儒を行った無慈悲な為政者」のイメージしかありませんでした。

一般的なイメージも、やはり冷酷で残虐な皇帝……そんな感じ?

司馬遷の『史記』をはじめとする歴史書がその証拠だ、と世間の人は言いますよね。

 

でも、司馬遷は前漢の歴史家でしょ。

漢って秦を滅ぼしてできた国だよね。

いわば敵国じゃないですか。

 

そんな敵国の皇帝を、果たして司馬遷が褒めたでしょうか。

漢の武帝に対する批判めいたことを書いただけで、厳罰に処せられたくらいですよ。

1ミリでも「嬴政はいい人」だったなんて書いたなら、死罪になったかもしれませんよね。

 

だから、キングダムの嬴政が非常に魅力的な人物として描かれていたとしても、理想化し過ぎているとは言えないのかもしれません。

だって当時の資料があまりにも少ないんだもの。

 

歴史は勝者のものだ、とよく言われます。

確かにそうだわ。

敗者の記録なんて、抹殺されてきたんですから。

 

私は、王者の品格と中華統一への熱い想いを備えた、純粋で人間らしい嬴政だったと信じたい。

仮に中華統一を成し遂げた後、性格が変わってしまったとしても、基本的な部分は持ち続けたのではないでしょうか。

 

……なーんてね。

ロマン見過ぎでしょうか(笑)