●緑内障を進行させないための予防法と対策で、特に重要なことはありますか?

 

緑内障を進行させないための予防法と対策についての重要事項です

❶眼圧を高くしないこと

高眼圧は緑内障のリスクを高くします。ですので、眼圧を正常範囲に保持することが重要です。眼圧が正常範囲でも緑内障の方はいらっしゃいますが、眼圧は正常範囲の方でもさらに2割程度眼圧を下げることが大切です。点眼薬、レーザー治療、手術、内服液などの緑内障資料方法があり、それぞれメリットとデメリットがありますので、眼科医とよく相談して最適な治療を受けるといいでしょう。

❷目の疲労の負担を減らす。

携帯電話やパソコン等を長い時間利用すると、眼精疲労が蓄積されます。また、ブルーライトや紫外線も目に悪影響与えます。ですので、パソコンや携帯電話のの使い過ぎに注意し、適度な休養をとり、ブルーライトや紫外線をカットするメガネ屋やブルーライト削減アプリ、ブルーライト削減シールドの使用もおすすめです。

❸緑内障定期検診

緑内障は、初期段階では自覚症状がほとんどないため、定期的な緑内障眼科検診を受診することが大切です。早期発見、早期治療より、緑内障のダメージを軽減することにつながります。

❸生活習慣に気をつけ、健康的な生活を送る。

糖尿病、高血圧、肥満等は緑内障発症の確率を高めます。適度の運動、健康的な食事、禁煙など、生活習慣に気をつけることで、緑内障の発症リスクと悪化リスクを下げることが可能です。

 

 

 

●緑内障の人の日常生活における注意点は、何かありますか?

 

眼圧は常に一定ではなく、血糖値や血圧のように、1日の中で上下を繰り返し日内変動を行います。眼圧は午前中が高く、夕方から低くなる方が多く、この事は、房水が自律神経の支配を受けている影響からと言われています。自律神経には、昼間優位となる交感神経と、夕方以降優位になる副交感神経があります。房水生産は交感神経が優位になると増加すると言われてます。眼圧は1日にを5mmHg程度変化し、その数値は人によって異なり、もっと大きな変動値の方もいらっしゃいます。また、人によってはまた、夜、眼圧が高くなる方もいるので、眼科医と相談し夜も眼圧測定するのもよいでしょう。

また、その時の姿勢によっても、眼圧は変化します。逆立ちをした場合などは、眼圧上昇するので、携帯電話の操作で下を向くうつむき姿勢も眼圧を上げるのです。うつむき姿勢のままだと、肩や首の筋肉が緊張し、体中の血管が圧迫されることにより血流低下が発生し、それにより房水の流れが悪くなり、眼圧上昇につながる可能性があります。眼圧は少しのことで上下し、日常生活において少しでも眼圧を上げない、と意識することが大事で、そのことにより目薬のさし忘れを避けることになり、緑内障の進行防止にもつながるのです。

 

 

 

●緑内障の人が目をこすっても大丈夫ですか?

 

瞳を強く閉じたり、眼球を圧迫する事は、眼圧を上げることにつながります。花粉やゴミが目に入った時に目をこする人がいますが、目をこする事は、眼球を圧迫することになります。少しだけこする位ならいいのですが、 瞳を強く閉じたり、目を手で押さえたり、こったりする事は眼球にとって危険な行為です。眼球に強い圧力がかかることにより、眼圧を場合によっては上昇させ、急性緑内障を招く可能性もあります。

また、目をこすることで、目の表面や網膜が損傷することもあり、片方の目に結膜炎など感染症がある場合は、反対側の目をこすると反対側の目にも感染症が感染するかもしれません。以上のように、目をこする事よくないことですし、眼球を傷つけたり、感染症のリスクが増えたりしますので、目がかゆくなった場合などは、冷たいタオルなどを目の上に置いてかゆみを軽くしたりする工夫が必要です。

 

 

 

●緑内障の人がネクタイをしても大丈夫ですか?

 

海外の研究データで、緑内障にかかってる人と緑内障にかかってない人それぞれ20人に、ネクタイを緩めたときの場合と、ネクタイをきつく閉めたときの眼圧を測定したデータがあります。緑内障の人も、緑内障でない人もネクタイをしめた時の方が、眼圧が高くなっていたというデータの結果でした。

多分ネクタイを締めることで、首が圧迫され、それが原因となり静脈の流れが悪くなり、眼球の房水排泄される機能が低下したためでもないかと言われてます。

ネクタイをする場合で、首が苦しい時はネクタイを緩めているなどの工夫が必要です。

 

 

 

●緑内障の人がパソコンや携帯電話を使用する際の注意点は何かありますか?

 

パソコンや携帯電話をよく使う人は、緑内障にかかりやすいといった研究データは今のところはありませんが、近視の人の方が緑内障になりやすいっていうデータがあります。そのようなことからも、最近、スマホ老眼、スマホ近視といったことが言われるように、携帯電話やパソコンをの画面を続けて見て、目を酷使する事に注意しなければなりません。また、画面を近くで見ることにより、より目になり、より目が続くと眼圧上昇につながることもあります。また、当然、長時間画面を見ることにより、近視は進むと言われていて、強度近視になりますと、視神経に障害が出るということもあり、パソコンや携帯電話の使い過ぎには注意しなければなりません。

パソコンや携帯電話を連続して使用する場合は、1時間ごとに最低1分以上、2メートル以上、先を見て、目の毛様体筋の緊張を緩め、目を休ませることが大切です。その時、肩や首の緊張を解くために、首回しや肩の上下運動といった軽い運動も有効で、またパソコン画面を見上げるよりも、やや視線は下向きに、またパソコンの画面は40センチ以上離すことが大切です。その際、照明や外からの光がパソコン画面に入ると画面が見えにくくなり、そのことにより目の疲労にもつながるので、パソコンの周りの環境を調整することも大切です。具体的にはカーテンやブラインドを利用し、外部からの射光を調整することも有効です。

 

 

 

●緑内障の人が寝る時の注意点は何かありますか?

 

体を横にして寝ている時は、体を起こして起きている時よりも眼圧が上がります。このことは重力と心臓と眼球の位置関係によるものです。

房水は血液から作られ、頭に流れてくる毛様体で房水になります。

体を起こしている時は、心臓よりも高い位置に眼球があるので、眼球にある静脈は、重力の影響で心臓にスムーズに戻ることができます。そして横になった姿勢では、心臓と眼球は、同じような位置関係になるので、重力に逆らって心臓に血液を戻すようにしなければならず、血液の流れが悪くなってしまいます。そのような理由から、眼球の外に房水が排出されるのが滞り、眼圧上昇につながるのです。また、横になった姿勢の中でも、うつぶせと仰向けでは、うつぶせの方が眼圧が上がります。体を横向きにして寝ている時は、仰向けよりもやや眼圧は上昇します。

かといって、体を起こしたまま睡眠する事はできません。睡眠中に体を横にして眼圧が上昇したとしても、それは一時的なもので、眼圧を気にせず、睡眠をしっかり取った方がいいのです。

また、睡眠中に大きないびきが出たり、何度も呼吸が止まったりする病気に睡眠時無呼吸症候群という病気があります。睡眠時無呼吸症候群の方は、緑内障になる確率が高いので、眼科を定期的に受診し、緑内障検査を受けた方がいいでしょう。

 

 

 

●緑内障の人の水分補給の際の注意点は?

 

水分を一気に飲む事は、体内の水分増加に伴い、房水の量も増えてしまいます。房水の量が増えると、眼圧上昇の可能性も上がります。500ミリリットル程度を一気に飲むと、眼圧は上昇すると言われています。500ミリリットルは、ペットボトル飲料でよくある大きさです。緑内障でない方は、眼圧を一定に保持する機能が強力なので、そんなに心配はないかとは思いますが、緑内障の方は眼圧を保つ機能が弱いので、水分の一気飲みは避けた方がいいでしょう。

水分の種類は、お茶、水、ビールなど酒に関係なく、一気飲みする事は眼圧上昇する可能性があります。ですので、少しずつ水分を飲む方がいいでしょう。

 

 

 

●緑内障の人はウォーキング等の有酸素運動をした方がいいのでしょうか?

 

緑内障の人にウォーキング等の有酸素運動は、眼圧を下げるために有効です。高血圧や糖尿病の方にもウォーキングを医師から指導されることが多いようです。

ウォーキングなどの有酸素運動によって眼圧低下するというデータは、日本国内や外国でも多数出ています。アメリカの緑内障医学雑誌であるジャーナルオブグラウコーマに,1000メートル歩行した後に眼圧測定したら、眼圧が1.4mmHg低下したと言う実験データが記載されています。他にはアメリカの科学雑誌であるプロスワンに歩く歩道のような機械を使用し、時速6.5から8キロメートルで15分運動した結果、眼圧が3.82mmHg下がったという研究データも記載されています。

有酸素運動で眼圧低下する理由は、血行が良好になり、目に栄養素や酸素が十分に運ばれる事がその理由ではないかと言われています。それと有酸素運動により酸化ストレス対策にも有効です。有酸素運動を行うと、酸素を体に取り入れながら、体内には活性酸素も発生しますが、適度な運動量であれば、抗酸化力も強化でき、酸化ストレス減少につながります。

注意点としては心拍数が毎分140以下の息が軽く弾む程度の速さでのウォーキングなどを運動に取り入れましょう。その運動により眼球や脳の血流が約6倍になるというデータがあります。

ウォーキングにかかる時間数もあまり何時間もウォーキングをすると、活性酸素の方が多く発生するので、活性酸素を除去する抗酸化が不足しますので、ウォーキングは20分程度の時間が最適です。

時間の問題などで忙しくてウォーキングができない人などは、通勤電車を1つ手前の駅で歩いたり、車は使わずに歩くことを優先する、また車を扱う場合は少し遠い場所に駐車するなど、工夫して日常生活で歩けるようにするといいでしょう。携帯電話などにも歩数計のアプリなどはダウンロードすることも可能です。1日に8000歩から1万歩が最適だと言われています。

また、激しいすぎる運動は活性酸素が大量発生し、緑内障には悪影響を及ぼします。ですので長距離マラソンやトライアスロンなどは緑内障に悪い影響を与える可能性があります。

 

 

 

●緑内障の人は筋トレをしても大丈夫でしょうか?

 

筋トレをする際に、緑内障の人は息を止めて筋トレすることは危険です。息を止めると、心臓に戻る血液が滞るため、静脈圧が大幅に上昇します。そして、眼圧と静脈圧は深い関係があるのです。房水は水晶体と角膜の間を流れた後、虹彩と隅角の付け根部分から排出されて、眼球の外に流れてますが、静脈圧が上昇することにより、房水の静脈への排出が滞り、眼圧上昇するのです。

ですので、息を止めて行う筋トレは緑内障の人にとってよくないので、ベンチプレスのような負担の大きな筋トレを避けて、筋トレをするのであればスクワットなどの軽い筋トレが無難です。

 

 

 

●緑内障の人が行ってもいいスポーツは、どんな種類のスポーツでしょうか?

 

緑内障の人が逆立ちをするのは、眼圧上昇するのでおすすめできません。眼球の外側にある静脈が、逆立ちすると重力に逆らって心臓に血液を戻さなくてはならなくなるので、逆立ちをすると静脈の流れが滞り、眼圧上昇につながります。

また、ヨガのポーズの中でも、頭が心臓より下に来るポーズの場合は眼圧上昇しますので、頭が心臓より上の部分に来るようなヨガを楽しむといいでしょう。また、ヨガの瞑想は眼圧を低下させます。

また、緑内障の人は水中を歩いたり、水泳をしたりする事は特に問題ありません。

ゴルフやテニスなどの球技も、ボールを打つ瞬間は眼圧上昇する可能性はありますが、気にするほどのことはないので、ゴルフやテニスなどの球技を緑内障の人が行っても特に問題はないと思われます。

 

 

 

●緑内障のリスクを高めるものに酸化ストレスがあると言われますが、本当でしょうか?

 

はい。緑内障のリスク要因として、酸化ストレスがあると言われています。体内の酸化作用によって生じるフリーラジカル(活性酸素)の過剰生産や抗酸化防衛システムの機能が低下することによって、酸化ストレスは発生します。

緑内障は、眼圧上昇により、神経が損傷する目の病気であり、また、酸化ストレスにより目の細胞や組織にダメージを生じる可能性もあります。酸化ストレスに与えられたダメージにより視神経に悪い影響を引き起こす要因となり、また、酸化ストレスは眼の血管の異常増殖や眼内炎症を引き起こす可能性もあると言われてます。

酸化ストレスにより、緑内障リスクが高くなる事は、環境要因や個人体質によりそのリスク度合いは異なりますが、緑内障と酸化ストレスは、関連性があると一部の研究では言われてますが、まだ完全解明されているわけではありません。ご家族の病歴、高眼圧などの他の要因も、発症リスクが関連する可能性もあります。

緑内障リスク軽減のために、適正な生活習慣を維持することにより健康を保ち、食事もバランスよくとることが大切で、ビタミンCやビタミンEが豊富な野菜や果物など抗酸化物質を多く含む食品を摂ることも、酸化ストレス軽減に貢献する可能性があります。

しかし、緑内障治療の具体的な治療方法や予防策については、眼科医に従うことが大切です。

 

 

 

●緑内障のリスクを高める酸化ストレスとは何でしょうか?

 

酸化ストレスとは、細胞内で酸化反応によって生じる不均衡状態を示し、通常、フリーラジカルや過酸化物等の酸化物質の生成が細胞の抗酸化、防衛システムを超えた場合に発生します。このことにより、DNAやタンパク質や脂質など傷つき、病気の発生や進行に関係することがあり、緑内障などの原因の1つとも言われています。

今までは緑内障の原因は眼圧上昇と言われ、そのことは間違いではありません。しかし、眼圧が高くなくても緑内障にかかる人はたくさんいて正常眼圧緑内障と呼ばれています。ですので、近年、緑内障の原因は高眼圧だけでなく他にも原因があるのではと研究されていまして、緑内障の原因は高眼圧の他に酸化ストレスも関係があるのではと注目されています。

 

 

 

●緑内障リスクを酸化ストレスが高めると言われますが、酸化とは何でしょうか?

 

体内における酸化とは、科学的な反応によって、酸素と他の物質との間で電子の移動が起こる事で、一般的には、酸素と物質が結合することを酸化と言われます。

酸化反応は、生体内の代謝プロセスに関与し、例えば細胞内のミトコンドリアで行われる呼吸では、ブドウ糖などの栄養子が酸素と反応し、水と二酸化炭素を生成すると同時にエネルギー生産を行います。この過程は酸化的リン酸化と呼ばれることもあります。

しかし、酸化反応は、生成だけではなくて、細胞内の他の反応にも関与し、例えば、白血球は酸化ストレスを活用し、異常な細胞や病原体を攻撃するために活性酸素を生成し、このプロセスは酸化殺菌作用と言われています。

また酸化反応により活性酸素が過剰生産されると、組織や細胞に損傷を与えることがあり、この状態は酸化ストレスと呼ばれ、酸化ストレスは、様々な病気や老化の原因となる可能性を指摘されています。

ですので、体の中で酸化反応は重要な役割を果たしていますが、一方で、活性酸素が過剰生産されると、健康への悪影響を及ぼします。以上の事から酸化ストレスの管理が大切です。

 

 

 

●緑内障に影響を与えると言われる酸化ストレスは、日常生活でよく耳にする心理ストレスと異なるのですか?

 

日常生活でよく耳にする 心理ストレスは、精神的な負荷や心の状態によって引き起こされる心や体の反応を指します。心理的ストレスは、人間関係、経済的な不安、仕事関連の圧迫など、その他いろいろな原因によって発生します。心理ストレスは免疫系の変化、睡眠障害、心、血管の病気、その他健康に大きな範囲で影響与える可能性があります。

したがって、心理ストレスと酸化ストレスは、概念は異なり、それぞれ独自の影響とメカニズムを持っています。心理的ストレスは、精神的な負荷や心の状態に関連し、酸化ストレスは細胞内の酸化反応の不均衡に関連します。

しかし、長期的心理ストレスにより酸化ストレスが引き起こる可能性もあります。

 

 

 

●心理的ストレスと眼圧は関係ありますか?

 

一般的に、心理的ストレスは眼圧と関係があります。心理的ストレスは一時的に眼圧上昇させる事は知られており、具体的には心理的ストレスが起因する交感神経の刺激により、体内ホルモンや神経伝達物質のバランスが変化し、眼内の房水排出や循環を妨げる可能性があります。

短期間の心理的ストレスの場合で、一時的な眼圧上昇はあまり問題にはなりませんが、長期間にわたる慢性的心理的ストレスは、眼圧を持続的に上昇させる可能性があります。これにより眼内に対する負担が増加し、緑内障リスクが高まると推測されています。

しかし、すべての緑内障患者が心理的ストレスにより、眼圧上昇するだけではなく、緑内障の発病は、いや、進行は、加齢、家族歴、眼圧の正常範囲の数値などの個人の遺伝的な要因や他のリスク要因も関係しています。

緑内障の治療や診断は、眼科医のアドバイスのもとで行われるべきで、眼圧管理や必要な緑内障治療について、眼科医のアドバイスに従うことが大切です。健康的なライフスタイルやの維持やストレス管理も、緑内障の予防や進行防止に役立つことがありますので、これらは補完的なアプローチとして行うといいでしょう。

 

 

 

●緑内障の人がステロイド薬を使用する際の注意点は?

 

ステロイド薬は、アトピー性皮膚炎などでよく使用されます。また、ステロイド薬はそれ以外の病気でもいろんな病気の治療に使用されます。しかし、ステロイド薬は房水の排出を妨げる副作用があります。その結果、眼圧が高まるのです。眼圧上昇までの日数は、患者さんによってケースバイケースで、ステロイド薬 を使用開始して1週間ほどで眼圧上昇してしまう人もいますし、長期間ステロイド薬を使用して、徐々に眼圧上昇する人もいますので、緑内障の人は ステロイド薬の使用に注意しなければなりません。

そして ステロイド薬を使用する場合は定期的に眼圧検査をすることが必要です。また、ステロイド薬を自己判断で中止してはいけませんので、医師に相談した方がいいと思います。

 

 

 

●緑内障の人がコンタクトレンズを使用する際の注意点は?

 

コンタクトレンズを緑内障の人が使用しても特に問題はありませんが、目薬を点眼するときには必ずコンタクトレンズを外してから点眼することに気をつけましょう。また、点眼薬の成分が眼球に吸収されるのに、5分以上の時間がかかりますので、目薬を点眼した後、5分以上時間経過してから再びレンズをつけるようにしましょう。

 

 

 

●緑内障の人が眼鏡やサングラスをかける際の注意点は?

 

緑内障の人が眼鏡をかける事は問題ありません。

そして、緑内障の人がサングラスをかける場合は、紫外線により緑内障が進行する事はありませんが、白内障は日光の紫外線によって進行する可能性があります。なので、サングラスは紫外線カット効果もあるものを使用した方がいいでしょう。

 

 

 

●緑内障の人が水泳に使用するゴーグルを選ぶ際の注意点は?

 

緑内障の人が水泳に使用するゴーグルは、着用したときに、眼球を圧迫するようなものは避け、一回り大きく目の周りの骨に当たるようなタイプの水泳ゴーグルを使用した方がいいと思います。

 

(東京都 武蔵野市 JR三鷹駅北口から徒歩2分 緑内障治療武蔵野タワーズゆかり眼科  緑内障専門ブログ)

 

 

●緑内障治療法は眼圧を下げることがもっとも確実

 

緑内障治療において最も確実で、科学的根拠エビデンスに基づいた緑内障治療法は眼圧を下げることです。

そのために、まず第一最優先で取られる選択肢は目薬の点眼になります。緑内障の治療の目薬といっても種類は多数あり、眼圧を低下させることが目的なので、眼圧を上げる要因となる房水の排出を促進する、または房水の生産を抑える、またはその両方の働きを備えた目薬という種類に分類されます。目薬の種類によって作用の相違や、効果のある箇所が多少異なってきます。点眼回数も毎日2回または1回点眼の目薬もあります。また目薬は先に開発された先発薬とは別に、後発薬のジェネリックもあります。患者さん一人一人に合った最適な目薬を選択し、最適と思われる眼圧の低下を目指して点眼を続けることが大切です

最適な眼圧はどれくらいかといいますと、通常眼圧の正常値は10から20mmHgですが、その数値が一人一人その人にとって適正な眼圧の数値かどうかは異なってきます。日本人は眼圧が正常値範囲内である正常眼圧緑内障も多いです。したがって、緑内障治療前のベースライン、眼圧は正常眼圧であっても、眼圧をその正常値よりももっと下げる事は大切です。一般に患者さんの治療前の合わせるベースラインが、緑内障治療前よりも20%の下がる眼圧の値を目標にします。例として治療前のベースライン眼圧が20mmHgの場合、その20%下げた80%の眼圧である16mmHgを目指してその患者さんに適正な目薬を選択し、点眼治療を続けることが大切です。

海外の研究結果や、国内の医師の経験からよく言われる事は、緑内障治療前の眼圧ベースライン眼圧の20%程度下げると病気の進行が遅くなると言われています。

 

 

 

●緑内障治療では目薬をやめないことが最重要

 

緑内障治療において1番大切な事は目薬を途中で止めないことです

実際、目薬を途中で止めてしまう人が想像以上に多いのです。やめることの理由は、目薬をさすことが面倒だからかもしれません。ある調査で緑内障治療による目薬の点眼を開始して、3ヶ月から4ヶ月経過後、約3割の患者さんが目薬の点眼を止めていました。また目薬を点眼を3ケ月から4ヶ月継続することができた患者さんは、その後の目薬の点眼を継続できる可能性が多いのです。緑内障の目薬の治療は、他の病気と異なり、効果をすぐに実感できるタイプのものではありません。その事は、途中で目薬を止めてしまう大きな理由になっていると言われています。また、緑内障は、自覚症状に乏しい目の病気であることと、治療の必要性をよく理解してない患者さんも多いのも目薬をやめてしまう理由です。しかし、緑内障治療において、目薬の点眼を継続することは、最優先事項で、そのことが、視野を狭くしたり、失明を避けることができる一番の方法なのです。

 

 

 

●緑内障治療の目薬の種類

 

緑内障治療の目薬の種類についてです。

緑内障治療薬には多数の目薬があります。患者さん一人一人の緑内障の進行度、年齢、持病、眼圧、生活習慣などを考慮し、患者さんにとって最適と思われる目薬を医師は処方します。まず最初に処方するのが多い目薬は、プロスタノイド受容体関連薬です。なぜ最初に処方する場合が多いかといいますと、緑内障診療ガイドライン第5番で第一選択薬として推奨されているように、いろいろな科学的根拠、エビデンスをもとに、緑内障に対して最初に処方されるべき緑内障治療薬と推奨されてることも大きな要因です。

また第一選択薬として選定される薬は、他の病気においても大きな効果が期待でき、同時に副作用が少ない薬が第一選択薬として選ばれます。緑内障の第一選択薬としてはプロスタノイド関連薬が第一選択薬として推奨され、効果も下も期待できて、副作用も少ないと言われております。また、このタイプの目薬は、1日1回の点眼で持続して効果が期待できるため、この点においても優れています。

プロスタノイド受容体関連薬は、作用としては房水の促進を排出を促進するという作用で眼圧低下作用を促します。そして房水の排出では、排出口である主ルートと、眼球の外側を流れるルートがあり、このプロスタノイド受容体関連薬は副ルートに作用して房水排出を促進します。

 

 

 

●緑内障治療薬の点眼薬 プロスタノイド受容体関連薬

 

緑内障治療薬の点眼薬であるプロスタノイド受容体関連薬は、緑内障治療において使う点眼薬の第一選択薬であり副作用は少ないのですが、副作用は全くないと言うことではありません。

では、具体的にどのような副作用があるかといいますと、まつげが濃くなる、眼の周辺の黒ずみができる、上まぶたの凹みが発生するなどの副作用が1年間で10%前後発生というデータがあります。

また、 プロスタノイド受容体関連薬 の中でオミデネパグという成分が入っている目薬で、商品名はエイベリスは副作用は比較的少ないので、希望の方は眼科医師に相談してもいいかもしれません。

 

 

 

●緑内障治療において第二に選択される目薬

 

第二に選択される緑内障治療においての目薬としては金山駅ベータ遮断薬があります。具体的にはカルテオロール、チモロール、ミケラン、チモプトールなどがあります。そして炭酸脱水素阻害薬のトルソフトなどがあります。アルファーツー作動薬として、アイファガン、プリモ二ジンなどもあります。

第一選択薬を点眼しても改善がうまく見られない場合や、第一選択薬で副作用が激しい場合に、これらの点眼薬を第二選択薬として変更したり、または第一選択薬に追加して使用されます。

炭酸脱水素阻害薬は房水生産を抑制し、眼圧低下を促す作用をします。つまり眼の中で、房水は網様体という組織で作られますが、その時に、炭酸脱水酵素の働きを妨げたり、ベータ受容体の働きを妨げることで、防水の生産量を減少させるのです。また アルファー2作動薬は、房水排出や房水生産に関連する交感神経であるアルファー2受動体の働きを活発にすることで、眼圧低下を促す作用を働きかけます。

 

 

 

●緑内障治療薬の点眼薬の複合材

 

緑内障治療薬の点眼薬は、本数が増加すればするほど、点眼するのに手間がかかります。そしてその結果、差し方も雑になる傾向があります。緑内障診療ガイドライン、第5版では点眼薬は3剤までは処方してもいいとされています。しかし3剤を継続するのはなかなか手間がかかってて難しいのではないでしょうか。

近年、2種類の薬剤を配合した点眼薬である配合剤が次々と発売されています。点眼薬を1種類さすだけで点眼薬2種類分を刺したことになりますので、目薬の点眼回数を減らすことが可能になります。

緑内障治療薬の点眼剤の配合剤は、1日1階点眼の点眼剤と1日2回の点眼の点眼剤を組み合わせて1日回点眼としている点眼薬もあるので、点眼薬の効果が落ちると思われる傾向がありますが、実際、2種類の点眼薬を併用した場合と比較すると、配合剤の方が風熱を下げる効果があるというデータもあります。この理由は点眼をする回数が減ると、患者さんの負担が減ることにより、点眼をたくさんするときに比べて丁寧に目薬を点眼させるようになるからだと思われます。

また、他の理由としては、複数の点眼剤を併用する場合、点眼する時間の間隔をあけないと、一とした点眼薬を後に刺した点眼薬で、その薬剤を洗い流してしまうため、最初の点眼剤の効果が減少すると推測されています。

現在は緑内障患者さんが悪からも配合剤を希望する声が多いです。また、眼科医も患者さんへの指導がしやすい点から配合剤を使用するケースが増加しています。

 

 

●緑内障治療薬の点眼薬の副作用を防ぐ方法

 

緑内障治療薬の点眼薬の副作用を防ぐためには、目薬を正しい方法でさすことが重要です。

それと他には、洗顔をする前に目薬をさすということも、副作用を避ける上で有効です。緑内障治療薬の目薬の副作用は、目薬の液が目の周りについて残ったりすることによって現れます。そこで点眼後5分程度たった後で顔を洗うのも有効な方法です。点眼薬は点眼してから、目頭を軽く押しながら目を閉じ3分間程度経過すると目薬の液が眼に浸透します。そこで点眼後5分後以降なら、顔を洗っても問題は無いのです。

緑内障治療薬の目薬を忘れずに日常の習慣としてさすことがとても重要ですので、食事の前、食事の後、入浴前、顔を洗う前など、日常的に行っている習慣に組み入れることも良いことです。

 

 

 

●緑内障治療の目薬をさす順番

 

緑内障治療の目薬を点眼する順番についてです。緑内障治療の目薬を点眼する順番は最初に点眼するものは液体が基本的にさらっとしたものが先に点眼し、次に液体はトロットした目薬をさすのがいいです。トロットした液体の目薬の成分は、長時間眼球の表面に溜まりやすいので、これを先に点眼すると他の目薬の吸収を妨げることがあるのです。

そして、さらっとした目薬が何本かあり、それを連続して点眼する場合についてです。目薬を続けて点眼した場合、先に点眼した目薬が眼球に吸収される前に次の目薬に洗い流されてしまう可能性があります。そこでより重要な緑内障治療の目薬の点眼を後にするといいのです。

例えば、ドライアイや疲れ目の目薬と緑内障の目薬をささないといけない場合についてです。ドライアイや疲れ目も治療するに越した事はないのですが、緑内障のリスクに至るまでのリスクは基本ありません。そこで、よりリスクの高い緑内障を治療する目薬を優先させるということで、緑内障治療の目薬を後にさした方がいいでしょう。

順番に迷ったときは、眼科医に相談してみるのも良いでしょう。

また目薬を連続して点眼する場合についてです。最初の目薬を点眼してから5分以上経過した後に、次の目薬を点眼するようにしましょう。最初の目薬が眼球に浸透するまでに、5分程度はかかります。

 

 

 

●緑内障最新治療法 新しい目薬の点眼による緑内障治療法

 

房水の生産と排出のバランスをとることで、眼圧は正常な状態を保っています。しかし、このバランスが崩れると眼圧が異常値を示します。ですので、いろいろな眼圧を下げるための薬を緑内障の治療薬として使っています。今回、この研究により、緑内障患者の目の中の房水に含まれる細胞外ATPの量やその分解が異常値を示している点に注目し、 P2Y1受容体  に注目し、新たな緑内障治療の標的となる可能性があることを証明しました。

この研究により、いろいろな眼薬を使用した結果、マウスにおいてMRS2364をマウスに点眼すると、マウスの眼圧が低下することを発見しました。またP2Y1受容体が防水の生産排出に関係することも発見しました。また房水の移動に関係するアクアポリン4も発見しました。P2Y1受容体がアクアポリンを抑制した結果、眼の中の房水の生産を減少させることで、眼圧低下が発生することを発見しました。今回の研究によって全く新しい視点により、緑内障治療薬の開発が期待されます。

マウスにいろいろな薬を点眼し、眼圧の変化をデータを取ったところ、MRS2365が眼圧定価を促進することを発見しました。またMRS2365の濃度は300ナノモーラの場合、最も眼圧降下作用が大きいことも発見しました。

 

 

 

●緑内障治療薬の点眼薬の正しいさし方

 

緑内障治療薬の点眼薬の効果的な正しいさし方についてです。かなりの確率で目薬を正確にさせていないと言う調査結果が出ています。これは患者さんが悪いのではなく、正しい目薬の情報が行き届いてないことが原因だと思われます。目薬のさし方によって目薬の効果に差が出てきますので、正しい目薬のさし方を覚える事は重要な事です。目薬を正しくさすことにより、目薬の効果を十分に得られることができ、その結果、眼圧が下がって安定することが可能となります。

緑内障治療薬の目薬を正しくさすことにより、目薬の効果を十分に得ることができるとともに、目薬の費用、医療費を減少することもでき、薬の副作用も少なくすることも可能です。

以下は緑内障治療薬の正しいさし方についてです。

❶目薬を持っていない方の手のひらを広げます。そして親指を中に入れて握りしめます。そしてげんこつをつくります。

❷目薬をさす方の目の下のまぶたにげんこつを当てます。そしてげんこつを顔の下のほうにずらしていきます。

❸顔を少し上に向けます。目薬の容器を持った手をげんこつの上に乗せます。そして目薬を眼に1滴落とします。

❹点眼後、目を3分閉じます。その際、人差し指で目頭を軽く抑えます。目薬後、目頭を人差し指で軽く抑えるのは何故かといいますと、涙が鼻へ流れるのを防ぐためです。鼻と目はつながっているため、目頭を抑えないと、目薬の薬が鼻に流れ、目に十分届かないためです。泣いて涙が出た時、鼻水も止まらなくなった経験がある方も多いかと思いますが、これは鼻と目が繋がってるからです。

注意点として点眼後にやっていけないのは、目をパチパチすることで、目をパチパチすると目から目薬のが目からあふれて、目薬の効果が減少してしまうからです。

 

 

 

●緑内障治療薬の点眼薬のもう一つの正しいさし方下瞼下垂法

 

緑内障治療薬の点眼薬のもう一つの正しいさし方についてです。下瞼下垂法です。

❶緑内障治療薬の目薬の容器を持ってない方の手の指で、下まぶたを引き下げます。

❷眼に目薬を1滴たらします。

❸眼に目薬をたらしたら、人差し指で目頭を軽く抑えながら瞳を3分程度閉じます。この方法は、容器が目に近づきやすいので、まぶたの上に目薬の容器はぶつからないように注意することが必要です。

目薬をさす手を安定させたい人は、先ほどご紹介したげんこつを作っての目薬をさすやり方がお勧めです。

溢れた目薬は、ティッシュペーパー等で拭き取ります。

目薬を2種類以上指す場合は、5分程度間をあけてから次の目薬をさします。

 

 

 

●緑内障の症状がまだない場合でも、緑内障予防のため点眼が必要な場合

 

視野欠損等の緑内障の症状がまだない場合でも、緑内障予防のため、点眼が必要な場合もあります。

OCTにより網膜神経繊維や神経乳頭などのに変化が現れ、厳密にはまだ緑内障になっている状況ではない場合もあります。この場合まだ視野の欠損は見られませんが、このままいくと、将来的に緑内障にかかる可能性が高いのです。このような症状の場合、前者緑内障という病気になり、緑内障の前の段階とも言える前者緑内障のため、目薬を点眼をする場合も多いです。

前者緑内障の場合、定期的に眼科で受診して経過を見る経過観察になりますが、網膜神経繊維の欠損がなく、視野に異常がない場合でも、目薬による治療を開始することも多いです。

 

 

 

●緑内障治療の点眼液治療を開始しても眼圧が下がらない場合

 

緑内障治療の点眼液治療を開始しても、眼圧が下がらない場合についてです。

緑内障治療の点眼液治療の効果が出るまでに、日にちがかかる場合もあります。なので、緑内障治療の点眼液治療を開始して、たとえ眼圧低下がなくても1ヵ月から2ヶ月は経過観察をする場合が多いですし、実際半年後に緑内障治療の点眼の効果が出る方もいらっしゃいます。

そして、どんな緑内障の点眼液治療にもそれぞれに副作用がありますので、緑内障の点眼液治療を開始して、眼圧低下が見えないからといって、点眼薬の種類を増やすと、副作用が増えてしまうリスクも考えられます。

視野が現状維持で変化しない場合は、今の眼圧はそれほど高くないと言うことも考えられますので、点眼薬の効果、副作用等いろんなことを考えて数ヶ月かけて経過観察するのはよくあることです。

眼科医師が経過観察すると言った場合には、何か理由があるので、疑問の場合は、眼科医師に質問してもいいでしょう。

 

(東京都武蔵野市 三鷹駅前 武蔵野タワーズゆかり眼科 専用緑内障専門ブログ)

 

 

 

●緑内障の種類

 

緑内障は3つに大別でき、さらに急性と慢性に分けることができます。ですので細かく分類するとと4つに分けることができます。

原発緑内障は慢性と急性に2つ大きく分けることができます。

 

1つは防水の排出口である隅角にある繊維中体がふさがれてはいませんが、房水の流れが悪い原発開放隅角緑内障があります。この原発開放隅角緑内障は長期間慢性的に進行します。

日本では原発開放隅角緑内障の人が7割を占めます。

原発開放隅角緑内障の進行はゆっくりな理由は、眼圧はもともとそんなに高くないことがその理由です。

 

もう一つは繊維中体が虹彩でふさがっていて、房水の流れが悪い原発閉塞隅角緑内障で、この原発閉塞隅角緑内障は急性発作をおこすことがあります。急性発作の場合は、1日や数日で失明する場合もあるため、すぐに病院にいくことが重要です。

また原発閉塞隅角緑内障は、精神的ストレス、薬の副作用などが原因で、隅角が急激に閉じることにより、房水が眼球内にたまり、眼圧上昇することがその理由です。原発閉塞隅角緑内障は、目の激痛や頭痛、視力低下、吐き気などが現れるのですぐに病院に行くことが大切です。

 

続発緑内障は、ぶどう膜炎、網膜静脈閉塞症といった目の病気や、目の傷、糖尿病、ステロイド類の薬の副作用などが原因で起こる緑内障です。

 

小児緑内障は、子供がかかる緑内障で、もともと目の発達が順調でないく眼圧が高くなった理由で発生する緑内障です。

 

●緑内障になる理由

 

人の目はカメラによく似ています。カメラのレンズにあたるのが水晶体やレンズです。そして網膜がカメラのフィルムに当たります。人が見た映像は水晶体やレンズを経由し網膜に到達します。そして、そこで電気信号へ変化します。網膜には視細胞と網膜神経繊維があります。約140万本のケーブルが詰まる箇所は神経乳頭と言われます。そして、ここを経由して、電気信号は脳に送られ、脳でその情報を見るできるのです。緑内障は、この網膜神経繊維が神経乳頭で障害が起こる目の病気です。そして緑内障に大きく影響するのは眼圧です。眼球内の圧力のことを眼圧といいます。そしてこの眼圧に大きく影響するのは、眼球の中の液体である房水です。ちょうどゴムボールに液体が入って形を維持できるのと同じです。普通、房水は一定眼圧を維持しながら眼内を回っています。しかし何かの理由で房水の排水が滞り、房水の量が増えると、眼圧上昇になってしまうんです。眼圧は上昇すると、神経乳頭は高圧力がかかって変形してしまい、網膜神経繊維が傷つけられ数がだんだん減ってくるのです。網膜神経繊維の数が減少すると、脳に送られるデータ情報量は減少し、視野が狭くなってしまい、緑内障になってしまうのです。

 

●慢性緑内障

 

慢性緑内障についてです。

慢性緑内障の人が日本には多く、眼圧が10から20mmHGであっても、神経の障害の障害が進む緑内障の方が7割いらっいます。眼圧が正常でも緑内障になる理由は以下の通りです。

神経の数はおよそ1万4000本あり、ストレスでこの神経が傷つき、神経の数は徐々に数十年かけて減少していきます。視神経の強さがもともと弱い人は、眼圧が正常でも視神経が徐々に減って緑内障になります。また視神経の強さについては現段階では解明されていませんが、日本韓国、中国といったアジアで正常眼圧緑内障が多いのデータがあることから、おそらく人種差ではないかと言われています。

 

●緑内障の病気型別の潜在患者数割合

下記は緑内障の病気型別の潜在患者数割合についてです。

 

[原発緑内障]

緑内障の治療をしていない患者 3.4%

緑内障の治療中の患者     3.4%

発見されていない潜在患者数 93.3%

 

[正常眼圧緑内障]

緑内障の治療をしていない患者 2.7%

緑内障の治療中の患者     1.8%

発見されていない潜在患者数 95.5%

 

[原発開放隅角緑内障]

緑内障の治療をしていない患者 11.1%

緑内障の治療中の患者     22.2%

発見されていない潜在患者数  66.7%

 

[原発閉塞隅角緑内障]

緑内障の治療をしていない患者    0%

緑内障の治療中の患者     21.1%

発見されていない潜在患者数  78.9%

 

[続発緑内障]

緑内障の治療をしていない患者    0%

緑内障の治療中の患者     28.6%

発見されていない潜在患者数  71.4%

 

[全緑内障]

緑内障の治療をしていない患者 2.6%

緑内障の治療中の患者     7.9%

発見されていない潜在患者数 89.5%

 

出典:日本緑内障学会多治見疫学調査報告書

 

 

●年代別に緑内障にかかっている人の割合

下記は年代別に緑内障にかかっている人の割合です。

 

40歳台男性 2.1%

40歳台女性 2.3%

40歳台全体 2.2%

 

50歳台男性 3.5%

50歳台女性 2.4%

50歳台全体 2.9%

 

60歳台男性 5.9%

60歳台女性 6.7%

60歳台全体 6.3%

 

70歳台男性 10.5%

70歳台女性 10.5%

70歳台全体 10.5%

 

80歳台男性 16.4%

80歳台女性  8.9%

80歳台全体 11.4%

 

出典:日本緑内障学会多治見疫学調査報告書

 

 

 

●緑内障検査の種類

 

緑内障の検査は次の5つに大きく分けられます。

❶眼圧検査

❷隅角(ぐうかく)鏡検査

❸眼底検査

❹視野検査

❺OCT検査(光千渉断層計検査)

 

眼圧は一定ではなく、人それぞれいろんな時間帯に眼圧が高くなる人がいらっしゃいます。例えば昼間に眼圧測定したら、数値が良かったので安心していましたか、視野はだんだん狭くなってきてしまう症状が進んでいる場合は、他の時間帯で眼圧上昇している可能性があるので、他のいろんな時間帯の測定をしてみる必要があります。昔は緑内障患者さんは入院して、2時間から4時間ごとに眼圧測定されていました。

最近は眼圧を自宅で測定可能なアイケアホームという医療機器や、眼圧の変動を自動で観測するセンサーを内蔵したコンタクトレンズが開発されています。それらによりいろんな時間帯の眼圧の測定が可能になっています。

 

 

 

●緑内障治療における眼圧測定の種類

 

眼圧測定についてです。

眼圧検査にはいろんなタイプが存在し、非接触型眼圧検査、リバウンド式眼圧検査、接触式眼圧検査(ゴールドマン圧平眼圧計)などがあります。

 

まず非接触型眼圧検査についてです。眼に瞬間的に空気を吹きつけます。その時の黒目の部分がどれぐらい凹むかから眼圧を調べるやり方です。ほんの一瞬だけ空気を吹きつけるので痛みなどは一切ありません。

 

次にリバウンド色眼圧検査は、小さな針を角膜に少しだけ接触させます。その時の眼圧に応じたスピードで、その小さな針が跳ね返る速度をもとに眼圧を計算します。小さな針の接触は非常に多いので痛みはありません。

 

最後に、接触式眼圧検査(ゴールドマン圧平眼圧計)についてです。光を目に当てて拡大鏡で拡大し、目をいろんな角度から顕微鏡で調べます。この検査機器にチップを取り付けます。そして、そのチップを眼球の表面に密着させて眼圧測定します。この検査を行う前には、事前に点眼麻酔を行うので痛みはありません。これらの検査にかかる時間は、それぞれ1分間程度です。

 

 

 

●緑内障検査の隅角(ぐうかく)鏡検査

 

緑内障関連の検査として次のようなものがあります。

隅角(ぐうかく)鏡検査という検査があります。

隅角(ぐうかく)鏡検査とは、房水の排水口である隅角を調べる検査で、隅角鏡という特殊なレンズに隅角を接触させます。そして顕微鏡を用いて観察するので、検査時間は約3分間かかります。

 

 

 

●緑内障検査の眼底検査

 

眼底検査という検査も行います。

眼や網膜からの情報を脳ひ伝達する視神経を調べる検査で、患者さんの目の前に検眼鏡を置きます。そして50センチほど離れたところから、黒目の中心にあたる所に光を当てて、眼底を観察していきます。眼底検査にかかる時間は3分間程度です。瞳孔から光を入れ眼底まで観察するために、眼底検査の前には山散瞳薬を点眼し、瞳孔を広げます。散瞳薬点眼の効果が数時間継続するため、自動車の運転はできません。

 

 

 

●緑内障検査の視野検査

 

視野検査検査についてです。

見えない箇所はあるか、どの程度見えるかを調べるのが検査者検査です。

主な方法として静的視野検査と動的視野検査があります。

 

静的視野検査は腫瘍を一定の場所で明るさを変化させながら測定する視野検査のことです。

また動的視野検査は、指標の大きさと明るさを変化させて測定する視野検査のことです。

視野検査は5分から30分程度で、人によってばらつきがあります。検査を受ける患者さんは、中心の方を見せながら、周辺に光が見えたらボタンを押す検査です。

 

 

 

●緑内障検査の光干渉断層計検査(OCT検査)

 

光干渉断層計検査(OCT検査)についてです。

黄斑部と視神経乳頭部の状態を観察する検査です。

装置の上に顔を載せ、眼にレーダーを当てます。そして反射して戻ってきたレーザーをコンピューター分析し、立体画像にする検査です。光干渉断層計検査(OCT検査)の所要時間は5分から10分程度です。フラッシュを使わないので、特に苦痛は生じません。

 

 

 

●緑内障治療において何回も眼圧測定をする理由

 

緑内障はどのタイプも早期発見、早期治療がとても重要です。ですので、健康診断で神経乳頭陥凹拡大や網膜神経繊維層欠損と診断されたり、視野が狭くなってきた時は、眼科を受診することが重要です。下垂体腫瘍、脳梗塞など、緑内障と間違えやすい他の病気ではないか、診断してもらうのも大事です。また緑内障であるならば、どの種類の緑内障なのか、緑内障の進行度合いなども診断してもらうことが大切です。

緑内障の検査は、何回も繰り返すことが大切なのです。その理由は正確な測定のためには、1度の検査ではなく、何回も検査することが大切です。眼圧は常に一定ではなく、1日の中で3から6mmHg程度は変動するからです。人によっては10mmHg以上眼圧が変化する方もいらっしゃいます。 1日の時間帯で言うと、早朝に眼圧が高い方が多いのですが、夜間に高くなる人もいたり、人によって差があります。また、季節によっても、眼圧は変化し、温度が下がる冬は眼圧が高くなる傾向になり、温度が高くなる夏は眼圧が低くなる傾向があります。その他運動や水の飲み方、体の位置などによっても、眼圧は変化するのです。

ですので、検査は最低でも3回ほどの治療前行い、そのデータを基準とし、どこまで眼圧を治療によって下げるかと言う目標眼圧を決定します。また、眼圧を測定するときは、同じ時間帯に測定するのが理想的です。治療が始まったら、眼圧が治療前に比べて下がっているかも確認が必要です。ですので、眼圧はいろんな条件によってその時の数値が微妙に違っているので、こまめに何回も検査することが大切なのです。

 

 

 

●緑内障検査のアムスラーチャート

 

緑内障かどうかチェックする方法として、アムスラーチャートというものがあります。

アムスラーチャートとは黒地に白線でマス目が沢山描かれたものです。片面を閉じて目から30センチ程度アムスラーチャートを離して、中央の白い丸を見つめます。そしてマス目をチェックして緑内障にかかってるかどうか確認します。緑内障にかかっていた場合は、マス目が一部欠けたり、ぼやけるマス目があったりします。そのような症状が出た時は、眼科に早めに行った方がいいです。わずかな時間で確認できますので、3ヶ月に1度はアムスラーチャートで緑内障にかかってるかどうか緑内障のかかっている場合は進行度合いをチェックするといいでしょう。ただし、このアムスラーチャートはあくまで補助的なものとして考え、定期的に眼科に通い、正確な検査を受けた方がいいでしょう。

 

 

 

 

●緑内障検査の問診

 

クリニックに行った時に、緑内障の問診で聞かれる事は以下のようなことです。

飲み薬や目薬、注射などで痛みが生じたり、アレルギー症状が出たりなどの副作用が出たことがあるか?

家族に緑内障の人がいるか?

自覚症状はどんな状態か?

これまでどんな病気をしたことがあるか?

これまで目の手術をしたり、病気にかかった事はあるか?

今使ってる薬があるか?今飲んでる薬がある場合は、薬の名前、期間、量など。

 

(武蔵野市 眼科クリニック 医療法人社団Luce三鷹  武蔵野タワーズ ゆかり眼科 緑内障専用ブログ)

医療法人社団Luce三鷹 武蔵野タワーズ ゆかり眼科 

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●目薬を正しい方法でさす

緑内障の治療において、同じように目薬をさしてもよく効く人とあまり効果がない人とタイプに分かれます。こういった違いはどこから出てくるかといいますと、患者さん自身が緑内障について、特に目薬の重要性と目薬のさし方をよく理解してるかどうかが、治療効果に大きな影響が出てくると思われます。

実験結果のデータで、緑内障の病気の基礎知識や治療法について、特に目薬の重要性とさし方について時間をしっかりかけて指導したグループと、軽い説明をしたグループの2つのグループに分けて治療効果の測定をした実験があります。緑内障について軽い説明をしたグループは平均で長さ0.9mmHg眼圧が低下しました。そして緑内障について、特に目薬の重要性とさし方についてしっかり指導したグループは、平均して眼圧が1.7mmHg低下したというデータがあります。

緑内障使用においては、患者さんがアドヒアランス(患者さんが治療の必要性を理解、医師と一緒に治療方法の決定に参加、治療を前向きに行う。)を持つと、治療効果が大きく出てくるのです。

 

 

●眼圧を下げる運動

有酸素運動は眼圧を下げる可能性があると、色々な研究から報告されています。

有酸素運動とは、酸素を吸収しながら比較的長時間連続して行うことができる運動で、ジョギングやウォ―キングなどの運動があります。

また無酸素運動には、筋力トレーニングなどがあります。

眼圧を下げる効果が期待できる有酸素運動としては、身体に適度の負荷がかかるという点からウォ―キングがおすすめです。1日に7000歩から1万歩程度歩くことが最も健康に良いという様々なデータも出ています。

ウォーキングが面倒、時間が取れないという人は自動車ではなくバスや電車で移動する、1つ手前の駅で降りる、階段を使用するなどの工夫もおすすめです。

日常生活に有酸素運動を上手に取り入れて眼圧低下につなげましょう。

 

 

●運動と緑内障による視野欠損の関連性

運動と緑内障による視野欠損には関連があるか、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学の研究で、1日の平均歩数、中等度以上の身体活動時間、座っていない活動時間の増加が、緑内障患者の視野欠損の進行抑制と関連している事が発表された。毎日5,000歩または座らない活動を2.6時間行うことにより、緑内障における視野欠損の平均的な割合が10%減少するという。Ophthalmology誌オンライン版2018年10月10日号掲載の報告より。

 

 

●スペルミジン含有食物と緑内障

大豆、納豆、チーズ、マッシュルームなどのキノコ類に多くスペルミジンという物質が含まれていますが、スペルミジンは強い抗酸化作用を持っています。抗酸化作用によって、緑内障の原因の活性酸素が除去されます。

緑内障を持つマウスにスペルミジンを含有した水を飲ませると、緑内障の進行が抑制された実験結果も報告されています。

また、視神経に損傷があるマウスにスペルミジンを含有した水を飲ませると、視神経の細胞死が抑制され、さらに視神経の再生がわずかながら促進されるという実験結果も報告されています。

 

 

●青菜類の摂取と緑内障の予防効果

米国の大規模調査で、青菜類の摂取により緑内障が予防された可能性があることが報告されています。

青菜類には小松菜やほうれん草などの野菜があります。

これは青菜類に含まれる硝酸(しょうさん)の影響ではないかと言われています。硝酸(しょうさん)は一酸化窒素の元になり、一酸化窒素には血管拡張作用があり、血管拡張作用により網膜や視神経が血流改善された可能性があります。

しかし、硝酸(しょうさん)の過剰摂取も問題が生じますので、適量を心がけましょう。

また、ハーバード大学の医学部による研究結果によると、1日3食のうち2食キャベツなどの葉物野菜を食べると、緑内障の発病率は低減するというデータもあります。葉物野菜で特にキャベツなどアブラナ科の野菜には、硝酸塩が多く含有されています。

硝酸塩は、体内で血管の拡張を促進して血行に効果的と言われるNO(一酸化窒素)に変化します。硝酸塩の摂取量と緑内障の発病に関連性があると考えられています。なお、野菜に含まれる硝酸塩は、加熱しても機能がなくなる事はありません。

 

●ストレスと緑内障の関係

ストレスと緑内障の関係についてです。

明確な科学的根拠は少ないですが、ストレスが緑内障の原因の一つとも言われています。

ストレスにより交感神経が活発化して血管が収縮し、眼の網膜の毛細血管も収縮されます。その結果視神経に十分な栄養素が行かなくなり、視神経に障害が生じ、緑内障が悪化する可能性があります。

大きなストレスは緑内障以外にも健康に悪影響を与えますので、上手にストレスコントロールしましょう。

(武蔵野市の眼科 武蔵野タワーズゆかり眼科 緑内障専用ブログ)

 

 

 

●強度近視の人は緑内障になりやすい

強度近視の人は緑内障になりやすいのです。強度近視と言うのは、視力を表す単位のDがマイナス6度を超える近視の人のことを言い例えば目の前に指を縦16センチ以上離すと指がぼやけて見えなくなるような近視のことを強度近視といいます。 強度近視は悪化すると、視力が落ちるほかには、緑内障、網膜剥離、脈絡膜新生血管といった大きな病気が起こる可能性が大きいのです

人の眼球は丸い形をしていますが、近視が進行すると、丸い眼球がラグビーボールのようだ円形となります。眼球がラグビーボールのようなだ円形になると、黒目と網膜を結ぶ長さが伸びてしまい、目で見た映像が脳えと送信される視神経が変形、障害を受けることになります。そこで、近視の人は近視でない人よりも、2倍緑内障になりやすいと言うデータがあります。現在、パソコンやスマホなど近くを見ることが多い生活の中で、近視は悪化しやすいのです。1時間に1回、約1分は画面よりも遠くを見て視力低下を防ぐように心がけた方が良いでしょう。

 

 

 

●緑内障の原因の1つ酸化ストレス

緑内障治療の基本方針は眼圧を低下させることです。

しかし眼圧を低下させても、神経の数が減って、視野の狭さが進行する人もいます。日本人には眼圧が10から20の正常な値であったにもかかわらず、緑内障になる正常眼圧緑内障の方が多数います。

そこで最近、眼圧以外にも緑内障になる他の要因があるかもしれないと言うことで、研究が進んでおります。眼圧以外の緑内障の原因が、もし見つかれば、緑内障治療の新しい選択肢も増える可能性が出てくるからです。

緑内障の原因の1つとして最近注目を集めていることに、酸化ストレスと言うものがあります。

活性酸素によって、体内で引き起こされる有害な反応のことを酸化ストレスと言い、呼吸によって人は酸素を体内に取り込むのですが、その一部は細胞を傷つける活性酸素に変化してしまいます。この作用は、体内侵入したウィルスや細菌を防ぐための機能です。人の体内には、活性酸素を除去する抗酸化力が元来用意されています。しかし、活性酸素が増えすぎると、正常な遺伝子、細胞なども酸化、攻撃されてしまいます。

研究によりますと、緑内障の重症化と酸化ストレスの関係において、酸化ストレスが強い人ほど、緑内障、重症化が進むと言う研究結果があります。酸化ストレスが強力であると神経の組織を傷つけてしまうのがその理由です。そのため抗酸化力を強くし、酸化ストレスから人の体を守ることが重要になります。ですので、緑内障患者は眼圧低下を治療をメインに、それ以外のアプローチとして、日々の食事して、抗酸化力を強める食物を摂取したり、適度の運動を行うことも、緑内障を悪化することを防ぐ手段になると考えられています。抗酸化力を強くする食物としては、野菜、果物、お茶などがあげられます。

 

 

 

●緑内障のリスク要因となる病気

緑内障のリスク要因となる病気についてです。緑内障と深い因果関係があるのではと考えられる病気の中に睡眠時無呼吸症候群があります。睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中、呼吸が10秒以上連続して止まり、無呼吸発作を繰り返す病気です。睡眠時無呼吸症候群の人は緑内障になるリスクが2倍以上高いというデータがあります。

睡眠時無呼吸症候群と緑内障の関係ですか、以前、無呼吸により眼圧が高まるのが原因ではと推測されてきました。しかし、睡眠時無呼吸症候群の人の眼圧を測定したところ、眼圧上昇がなかったばかりか、息が吸い込めないため、眼圧低下になっていたというデータがあります。以上のデータから、睡眠時無呼吸症候群の人と緑内障の関係に、眼圧は無関係で、眼圧ではなく、無呼吸による血中酸素の減少が神経に悪い影響を与えるからではと言われております。

他には低血圧も緑内障のリスクが高まるというデータがあります。低血圧の人は、神経の血流が悪いため、栄養や酸素が神経に届きにくくなるからではと言われています。

あと、高血圧の方は、動脈硬化が原因で、血流悪化が起こり、また降圧薬によって血圧低下状態になることにより緑内障になるのではと言われています。

糖尿病の方も緑内障になるリスクは高いです。糖尿病の方は緑内障よりも糖尿病網膜症がまずリスクの高い病気として考えられます。高血糖により血流障害障害が生じ、網膜の細胞に栄養や酸素が届かなくなって起こる糖尿病の症状の1つです。最悪の場合は失明に至るので注意が必要です。

糖尿病により緑内障の中で新生血管緑内障のリスクが高まると言われています。この新生血管緑内障は、心血管が黒目や、防水の排出される隅角に発生し、房水の流れを悪化し、眼圧上昇に至る目の病気です。新生血管緑内障も失明のリスクがあるので、糖尿病の方は血糖値を安定させることがとても大切です。

冷え性や偏頭痛の人も緑内障のリスクは高いと言われています。これは血流障害による体のいろんな箇所に支障が出る症状の1つであるという研究データがあります。

しかし、これらの病気が100%緑内障の悪化原因になると言うことではなく、現段階ではあくまでリスクが高いと言う研究の段階ではありますが、可能性としてリスクを排除したほうがいいと思いますので、いろんな角度から緑内障を防ぐことが大切だと思います。

 

 

●緑内障をなんとかすると言う強い前向きな気持ちが1番大切

緑内障をなんとかすると言う強い前向きな気持ちが、失明を防ぐために1番大切なことです。

緑内障は代表的な失明の病気であることに変わりはありません。しかし、最近、医療の向上により、緑内障の早期発見、医療も大きく発展することにより、かなりの割合で失明が回避できるようになりました。

現在は、緑内障が何をすれば制御されるのか、失明を防ぐためにはどうしたらいいかが、かなりわかってきています。

では、具体的にはその方法論として、科学的根拠に基づいた緑内障の対策は、眼圧を下げる事が最優先です。

治療方法としては目薬、レーザー治療、外科手術の3つがあります。日本人の緑内障は、眼圧が正常な正常眼圧緑内障が大半ですが、眼圧を1mmHg下げると、緑内障の進行リスクは10%減少することが研究のデータとして出ています。また、緑内障の治療開始後、数ヶ月以内に2割から3割の患者さんが治療を止めてしまう治療脱落になる方が多いというデータもあります。当然治療を止める事は、失明の大きな原因となりますし、逆に点眼をするだけでも、かなりの確率で緑内障による失明を下げることになるわけです。

患者さん自身が治療の必要性を理解し、医師の治療方法の決定に参加し、治療を前向きに実行することをアドヒアランスと言いますが、これは非常に大事なことです。なぜならば、患者さん自身が前向きに治療に取り込む事は、治療効果が大きくなる要因となるからです。緑内障治療は大半の人が目薬だけで眼圧が下がりますし、悪化を阻止できれば失明を避けることも可能です。

 

 

●最も重要な事は緑内障治療を継続すること

緑内障は、昔からあった眼の病気で、約2500年前、古代ギリシャで目が海の色のように青くなり、やがて失明状態になる病気と言う記載があります。この記載から、緑内障の名前の由来と言われ、あおそこひと言う別名もあります。しかし、緑内障で目が青くなる事は無いのです。緑内障は怖いのが実際あった話で、目の不調のため、眼科に行った患者さんが、既に失明寸前だったと言う事例もあることです。視野は視力とは全く違い、視力は物がどの程度メールかを数値化したもので、一方の視野は見える範囲のことなのです。緑内障は、目で見えた映像を神経で脳へ送りますが、その神経が障害されることにより、視野が狭くなる病気なのです。視野がなくなることに気づかない原因として、たとえ右目の視野が狭くなっていても、左眼で見えない分を見て補ってしまうため、両眼で見ると、知覚できないことや、視野と言う概念を理解していない方がいるからなのです。しかし、現在は治療法も非常に進歩し、早期からの治療で失明はほぼ回避できる時代へとなりました。最も重要な事は緑内障治療を継続することで、具体的には目薬をさし、目薬をさした後は、約3分間瞳を閉じると言うそのことが失明回避に最も重要なことなのです。

 

 

●新しい緑内障治療方法

現在,緑内障の基本的治療法はただ1つの眼圧を低下させる事です。そして眼圧低下は緑内障進行を防げるかといいますと、現段階としては9割以上は防げるといった状態です。眼圧が低下してもまれに緑内障が進行するケースもあります。現段階では、眼圧を下げる方法以外、緑内障治療の確実性は無いのが現状ではありますが、新しい緑内障治療方法の研究にも期待が寄せられています。

一例を挙げますと、カルシウム拮抗薬と言う高血圧の治療に使われる薬があります。このカルシウム拮抗薬は、視神経障害の進行を抑える可能性があると言う研究データが存在しております。カルシウム拮抗薬は血管を広げる作用があるので、治療法の新しい選択肢となる可能性は、将来的には充分あり得ますが、現段階では正確なエビデンス(医学的根拠)の確立がまだされておりません。

他には果物カシス、イチョウ葉エキスが眼の神経保護や、眼の血流改善が期待できると言うデータも出ておりますが、こちらもまだ確実なデータと言う段階には至っておりません。他にも神経の再生医療を研究している医師もいますが、この研究も確実に実用化されるまでにはまだ時間がかかると推測されます。眼圧が低くても緑内障が進行する患者さんに、カルシウム拮抗薬やサプリメントをすすめる医師も存在します。

 

 

●緑内障の人がスマホを使う際の注意点

スマホを使う場合は、あまり近づけて スマホ を使うと眼圧が上がります。 スマホ  を使うときには次のような注意点が必要です。画面の大きいスマホを使う文字のサイズを設定を大きくする。目と画面の距離を30センチ以上離す。

画面の高さは画面の上部が水平から15度下位の位置に来るようにする。

スマホを長時間使用するのは厳禁。1回につき30分まで、または1日4時間以上スマホ使用すると、眼圧は上昇したと言うデータもあります。

寝転がってのスマホの使用も良くないです。

または暗い場所でのスマホの上も眼圧が上がるという報告も出ております。

 

●急性緑内障発作に要注意!

急性緑内障発作は、何らかの理由により房水の通り道である隅角が閉塞して起こる発作の事です。睡眠薬、風邪薬などの抗コリン作用のある薬を飲む事が原因になる場合もあります。

症状としては、目の痛み、頭痛、目のかすみ、吐き気などの症状が多く、一刻も早い治療が必要です。

急性緑内障発作の治療が遅くなる程、視神経のダメージが大きく、場合によっては1日から数日で失明してしまう事もあります。上記の症状を感じたら早急に治療を受けましょう。

 

 

ある雑誌アンケートで直近1年間の視野検査において、視野の悪化が見られた人は全体の約2割でした。緑内障の人が全員すぐに視野欠損が進んでいくのではありません。

  • 視野欠損あり:21人
  • 視野欠損の進行なし:79人

しして視野欠損の進行が見られた21人の中で、正常眼圧の人(眼圧値10~21mmHg)は13人、高眼圧の人(眼圧値22mmHg~)は8人でした。現在の眼圧が正常値であっても、油断はできません。

 

 

緑内障になっても、必ず失明してしまうのではありません。失明する人は少数です。きちんと治療を受けることにより、眼圧コントロール、視神経のケア等を行い、進行を予防、抑制する事が可能です。

緑内障は早期発見、早期治療を行う事により、その後の経過が大きく違ってきます。緑内障は自覚症状が少なく、進行状態も分かりにくい病気ですが、定期検査を実行する事により、進行を抑える事が可能です。

一度失ってしまった視野を元に戻すことはできません。しかし、まだ残っている視野を守る事は可能です。緑内障になって過度に落ち込むのではなく、進行を防ぐ為の治療やケアを実行していきましょう。

 

 

緑内障の人が注意すべき薬についてです。

 

[副腎皮質ホルモン(ふくじんひしつほるもん)(ステロイド薬)]

副腎皮質ホルモン(ふくじんひしつほるもん)(ステロイド薬)は、角膜炎、結膜炎などの眼の病気や、アレルギー、リウマチ、甲状腺(こうじょうせん)などの病気の治療に使用されます。

点眼、内服、注射、皮膚への外用など色々な形態な薬品に含有されています。

 

[風邪薬、鼻炎用内服薬、心臓病の薬、アレルギー薬]

風邪薬、鼻炎用内服薬、心臓病の薬、アレルギー薬は抗コリン作用がある成分が含有されています。ですので黒目の中心部分である瞳孔(どうこう)が開き過ぎ、隅角(ぐうかく)を狭くする場合があり、閉塞隅角緑内障(へいそくぐうかくりょくないしょう)の人は急性発作を起こすことがあります。

また、開放隅角緑内障や白内障手術をしている場合、通常、隅角閉鎖は起こりません。

 

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緑内障と早寝早起きの規則正しい生活についてです。

早寝早起きの規則正しい生活をすることが、血流の改善につながります。

成長ホルモンが体内に放出される時間帯は、午後10時から午前2時で、成長ホルモンは傷ついた細胞修復を促し、細胞の入れ替わりを促進しますので、可能であれば午後10時に就寝していることが理想的です。

細胞は、昼間、色々な原因により損傷しますが、成長ホルモンが放出される時間帯に睡眠を取れば、損傷された細胞を睡眠中に修復することが可能です。

良い睡眠は免疫力の強化にもつながります。

早寝のためには、夕方からのカフェイン、アルコールの摂取も出来るだけ避けた方がいいでしょう。

早寝を継続することにより、眼の状態が改善されたということも多数報告されています。

寝ている時の姿勢と眼圧の関係についてです。

床から頭を約30度持ち上げた姿勢で寝た場合、緑内障の方の約94%の眼圧が低下したという、アメリカでの研究報告があります。

座布団、枕、上半身が起き上がるベットなどで、上半身を少し起こした姿勢で寝ることにより、眼圧上昇を抑制する一助になる可能性があります。

また、寝る時にうつぶせよりあおむけの方が眼圧が上昇しにくいという研究結果もあります。

横向けに寝る場合は、上側の眼の眼圧はあおむけで寝た場合と大きな差はないのですが、下側の眼の眼圧はあおむけで寝た場合より少し上昇するという研究報告もあります。

以上のことから、緑内障にかかっている眼を下にして寝ない方がいい可能性はあります。

しかし、寝る時の向きを気にしすぎて、睡眠が浅くなっても、健康に悪影響を与える可能性もありますので、眠る時の向きを過度に気にし過ぎないようにした方がいいでしょう

緑内障とアルコール摂取についてです。

アルコールそのものが眼圧を上昇させることはないと言われます。しかし、アルコールをたくさん長時間、摂取することは視神経に悪い影響を与える可能性があると報告されています。

また、アルコールは少量ならばストレス解消効果なども期待できますが、多量飲酒は肝臓病、脳障害など色々な病気のリスクが大きくなります。

 

アルコールの適量は人によって異なりますが、次のアルコール量も一つの目安となります。

ビール→1日にロング缶1本(500ml)

ウイスキー→ダブル1杯(60ml)

日本酒→1合(180ml)

 

アルコールの1日の適量の摂取量をオーバーしてしまう人は、休刊日を週に3日設けることなども必要です。