2020/2/5(水) NEWS ポスト セブン
昨年末から日本各地で大きな地震が相次いでいる。
12月19日に青森県で震度5弱、年が明けてからも
千葉県、茨城県、沖縄県、北海道で震度4の地震が発生した。
そんななか、政府が想定死者数約23万人と試算し、
専門家が警鐘を鳴らし続ける「南海トラフ地震」発生の
兆候が見られるという。
地震学者で元国立極地研究所所長、
武蔵野学院大学特任教授の島村英紀氏が指摘するのは、
サクラエビの歴史的不漁だ。
国内で静岡・駿河湾でのみ水揚げされるサクラエビに異変が
起きたのは2018年の春漁でのこと。水揚げ量が例年の半分にも
満たなかった。
静岡県の桜えび漁業組合は同年の秋漁を自粛したが、
その効果は見られず、2019年の春漁・秋漁を合わせた
年間水揚げ量は174.9トンで、戦後最低を記録した。
「不漁の原因の1つとして考えられるのは、
湾の中の『駿河トラフ』で発生している『異常』を
サクラエビが感知しているのではないかということです。
南海トラフ地震は、駿河トラフから南西に続く一連の海溝
からフィリピン海プレートが西日本の下に潜り込むことで
発生します。
駿河トラフで異常が起きつつあり、深海(水深200~350メートル)
で生息するサクラエビに何らかの影響を及ぼしている
可能性があります」(島村氏)
地震が発生する前には、震源周辺の地面や大気に
微弱な音や電気、電磁波などが発生するとされる。
「ナマズが地震発生を感知するというのはあながち迷信では
ありません。
ナマズは非常に目が悪いため、他の生物が発する微弱な電気を
感知してエサを捕まえるという習性がある。
真っ暗な深海に生息するサクラエビも同様の能力を
持っています。
それらの能力は、人間が心電図などの機械を用いて電位差を
測るよりもはるかに優れている」(同前)
「駿河湾の宝石」とも呼ばれるサクラエビの不漁は
地元経済に大きな打撃を与えているが、
「別のさらなる脅威」が刻々と迫っているのかもしれない。
※週刊ポスト2020年2月14日号
