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「改めて宣言します。デフレこそが諸悪の根源です。」
                            藤井聡@京都大学大学院教授

クルーグマンやスティグリッツの「増税を延期して、財再出動を」

という提言以来、財政出動すべし、という議論がにわかに広がって
参りました。
ちなみに、クルーグマンの提言内容は、下記インタビューで詳しく
報じられていますので、是非一度、ご覧になってみてください。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/48303

特にストレートな部分は下記のセリフ、ですね。
「金融政策だけではなく、いま日本政府が決断すべきは強力な
財政政策だ。日本はいまだアベノミクスの第2の矢を放っていない」

「金融政策と財政政策を合わせて出動し、さらに予定している
消費増税もやめるべきだ。そこまでしなければ、日本はインフレ
・・・・とはいえ、まだまだ「緊縮財政論」は、完全に成仏されて
いません。

例えば、この人とか…… http://toyokeizai.net/articles/-/112008
・・・・小生なら、何をどう考えても増税すべきではないのに、
ここまで頑なに「増税」にこだわるのは一種の精神的現象だとしか
言いようがありませんが、もう一つには、
  「デフレなんてたいした問題じゃない」
という意識が、潜在的にはびこっているからなのではないかと
……思います。

誰でも、「このままなら死んでしまう!」という危機的状況なら、
一生懸命考え始めます。そして、様々な助言にも耳を傾け、現状が
どうなっているかの認識も深めようと努力するでしょう。そして、
全うな正しい対策が採用される可能性がグンと高くなるでしょう。
ところが、「まぁ、たいしたことないだろう」という程度の認識なら、
面倒なことは何もしないし、どんな意見にも耳を傾けないし、現状を
知ろうともしないでしょう。結果、全うな対策が行われることは
永遠になくなってしまいます。

したがって、今日、正しい経済政策を展開するには、やはり、
デフレ、あるいは、現在の経済停滞というものが「どれだけ恐ろしい
ものなのか」を改めて認識することが必要であると考えます。
(ちなみに、こういう発想をするのが、「危機管理」あるいは
「強靭化」の要諦です。「危機管理」あるいは「強靭化」の出発点は、
適切な危機感を持つことなのです。)

まず、デフレの恐ろしさを知るのに、当方はこのグラフが何よりも
重要なのではないかと考えています。


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このグラフは、主要各国の名目GDPの推移を示しています。
かれこれ5,6年前にはじめて作ってみたのですが、その当時
ですら、デフレのせいで日本がどれだけ、国際的地位が凋落して
いるかがありありと分かったのですが、この度改めて作ってみて、
さらに事態が悪化しているのを確認し、暗澹とした気分になって
しまいました。

ご覧の様に、90年代後半まで、日本のGDPはアメリカや欧州と並べて
も、それほど遜色ない水準の経済力を持っていたのですが、90年代
後半に日本がデフレになり、成長出来なくなってしまいます。
一方で、世界各国は順調に成長していきます。

そして今となっては、取り返しのつかない程の大きな格差が
ついてしまいました(ちょうど、東京と大阪の間の格差の様な
感じですね 苦笑)。

日本の経済力(名目GDP、あるいは、国民の所得)は既に、
  中国とは「2倍」、
  アメリカとは「4倍」、そして、
  ヨーロッパとは「5倍」、
もの埋めがたい格差がついてしまったのです。

そして、全世界GDPに占める日本のGDPはかつては18%
(1998年時点)もあったものの、2014年にはその三分の一
程度の5.9%にまで縮小してしまったのです。

つまり、かつては、日本と言えば「侮り難い経済大国」と
世界中から思われていたとしても、今となっては取るに足らない
つまらない中小国に成り下がりつつある──という次第です。

以上は、マクロな視点から言って、デフレは日本の国力を急激に
縮小させ続けている、というお話でしたが、ミクロな点から言っ
ても、デフレは深刻な問題を我々にもたらし続けています。

これは、実質賃金(つまり、物価の低下を加味した上で、実際上、
どれだけのモノしか買えなくなっているのか….を示す賃金)
の推移です。


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ご覧のように、デフレに突入した1998年から、日本人の実質賃金
は減り続け、今となっては、かつての1割以上もモノが買えない
国民になってしまっているのです(なお、このグラフからも明ら
かなように、2014年の増税によって、実質賃金はかつて無い程に
急激に低下しています。増税が事態を深刻化させたのです)。
・・・
さらに言うなら、最近、TVのニュースの解説を毎週やっていて、
毎週しみじみと感じていたのですが。。。。ほとんど全ての
現在の「事件」「ニュース」の背後には、デフレの問題が大きく
横たわっているのが実情なのです。

もちろん、それぞれの問題には固有の事情があることは間違い
ありません。しかし、「大局的」な視点から眺めれば、デフレ
があらゆる問題の背後の背後に大きく横たわっている様がありあり
と見て取れます。物事を「大局的」に眺めて考えてみるのは、
しばしば少々骨の折れる作業となってしまう時があるのですが、
是非、下記の各項目を、頭を柔軟に柔らかくして考えてみてもら
いたいと思います。

【待機児童問題】 昨今話題になっている待機児童問題。
もしもデフレがなくて国民所得が高ければ、わざわざ共働きを
しないという女性も増え、待機児童それ自身が少なくなる。
しかも、GDPが高ければ当然、税収も多いのだから、保育園を
たくさんつくることもできる。だから、待機児童の問題そのものが、
デフレがなければあっと言う間に無くなってしまうことは十分に
あり得るのだ。

【介護問題】 昨今では「介護」の現場で、高齢者達が介護士達に
「虐待」を受け、最悪のケースでは「殺害」までされるような事件
が発生している。これについももしもデフレがなく、GDPが高ければ、
政府はより多くの税収を得ることができるから、より良質な介護施設
をつくり、介護士の給料を高くすることができたはずだ。
同じく、介護の依頼者の所得も高いだろうから、介護士の給料も
上がっていったはずだ。
そうなると、より良質な介護士が介護をする、という状況が生まれ
ていき、虐待をするような悪質な介護士達を現場から排除していく
ことも可能となるだろう。

【スキーバス事故(安全問題)】 先日、スキーバスの事故による
15名の命が失われる、という痛ましい事故が起きた。
この事故もまた、デフレが重大な背景要因になっていたことは
間違い無い。そもそも、この事故は、素人に近い運転手がスキーバス
を運転していたから生じたと言われている。
なぜそのような運転手が雇われていたのかと言えば、バス会社が
デフレで儲からず、まともな運転手を雇うことが出来ない
バス会社が増えていったからであった。
もしもデフレさえ無ければ、バス会社は十分な給料を用意でき、
結果、多くの人々が運転手を希望し、不適格な運転手は早晩排除
されていったはずなのだ。

【シャープ身売り問題(日本メーカーの衰退問題)】 
より経済に直結する問題に着目するなら、最近では、シャープが
台湾企業であるホンハイに買収されるという、日本国民としては
複雑な心境にならざるを得ない事態が生じた。
これもまた、デフレの帰結と言わざるを得ない。もしも日本が
デフレにならず、成長し続けていたのなら、日本人はより多くの
買い物をし続けた。結果、シャープの収益も確保され、「身売り」
しなければならない程の事態には陥らなかったことは明白だ。

【東京一極集中・地方衰退問題】 
一方で、東京一極集中の問題もまた、デフレが産み出した問題だ。
もしも、デフレがなければ、あらゆる企業の業績が良質なものと
なる。そうなれば、別に東京に進出しようとしなくても、地方として
十分にビジネスが成立することとなる。ところが、デフレになり、
ビジネスが厳しくなれば、巨大マーケットを抱える都会でしか
ビジネスが成立しない、という状況になる。その結果、デフレが
深刻化すればするほどに、地方が衰退する一方で都会への一極集中、
とりわけ東京一極集中が進行してしまうのだ。

【防災・教育・防衛力等(行政サービス劣化問題)】
 さらには、インフラの老朽化問題や防災問題、学校教育の
質的劣化の問題など、政府の行政サービスが十分に高ければ緩和
されている問題はいずれも、デフレがその重要な背景要因となって
いる。そもそもデフレだからこそ、税収が減り、結果として、
十分な行政サービスが出来なくなっているのである。
 なかでもとりわけ深刻なのが、防衛力だ。日本の防衛費はGDP
のおおよそ1%程度を推移している。だからデフレにならず、
世界(あるいは、欧米諸国と同等の)の趨勢でGDPが推移していた
とすれば、日本のGDPは2倍や3倍になっていたはずだ。

【政府の借金問題(累積債務問題)】 
もしもデフレがなければ、GDPは年々成長していき、その結果、
税収も毎年拡大していった。しかしデフレになったことで、GDPは
衰退し、そのあおりを受けて税収も大きく落ち込んだのである。
税収のピークは1990年の60兆円だったのだが、それがデフレの
ために大きく低下、最悪の時には20兆円以上も縮小し、2009年
には39兆円にまで落ち込んだのである。一方で、社会保障費等は
年々増えていったのだから、政府の借金が増えていったのも無理から
ぬことだったのだ。

【少子化問題】 さらには、少子化の問題も、デフレがなければ
さらに「緩和」していたことも間違い無い。もちろん、少子化の
原因には多様なものがあるが、その中の最も重要な要因の一つが
経済問題である。所得が低ければ、何人もの子供をもうけることが
できない。せいぜい一人か二人しかもうけられない、という事になる。
一方で、所得が高ければ、三人、四人ともうけることができる。
というかそれ以前に、所得が低ければ働き続けなければならず、
結婚するチャンスが遠のき、なかなか結婚できない、ということ
にもなる。

【外交問題】 最後に、さらに別の角度から言うなら、デフレ
さえなければ、北方領土問題もまた、全く違った展開を見せていた
事も間違い無い。そもそもかつては日本はヨーロッパ全域や、
アメリカとほぼ「互角」と言える水準の経済力を持っていた。
しかし今や、日本はアメリカの四分の一、ヨーロッパの五分の一
にまで凋落した。そしてかつては日本の敵ではなかった中国に負い
抜かれ、今や中国の半分程度の経済力にまでなってしまった。
 そんな「経済小国」、ロシアとしても重視しなくなったとしても
致し方なかろう。だからデフレさえなく、世界のGDPシェアを維持し
続けることができていたなら、北方領土を巡る情勢は、今とは全く
異なったものとなっていたことは、間違いない。

 ──以上、いかがでしょうか。
例えば、自分の家庭が急激に貧しくなれば、教育も娯楽も住まいも
付き合いも、何もかもオカシクなっていったとしても致し方ない
ですよね。今の日本はデフレによってまさにそのような状況に陥
ってしまったのです。

(※ なお、こうした問題の構造を改めて一枚の図にしたのが、
コチラの図です。お時間おありの時にでも是非、下記、じっくり
とご覧になってみてください。


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「貧すれば鈍する」──日本がデフレのせいで貧しくなったことで、
全ての歯車が狂い始めたのです。
だからこそ、あらゆる政治課題の中でもデフレこそが、最重要な
課題となっているのです。
当たり前の事ではありますが──改めてこの一点を、ご理解頂き
たいと、思います。


     この著者の方、私の数少ないフェイスブック友達の日本女性

    の方によくコメントをされている方です。

    数少ないと申しましても、世界中にFB友達は1,500人ほどいます。

    フェイスブックは危ない!と言うのが私の持論ですが、使いよう

    によっては面白い物です。

    さあ上記の記事について多少の違和感はありますが、概ね

    拙い私と意見が一致する所です。

    ただし、この方もそうでしょうが、収入が多くて物が安いに越した

    ことはありません。

    よってフィリピンで生活をしているわけですが、まだまだ円高。

    目指せ!1$=50円  にひひにひひにひひにひひにひひ

    
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                 今日の 後ろ姿


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      いつも 笑顔で いましょうね。