三橋貴明 著
三橋は経済の三要素について「モノ、ヒト、技術」である
と解説します。モノの中には、土地や資源といった有形
非生産資産に加え、インフラ、工場、機械、設備、運搬車両
といった生産資産が含まれています。
資本主義経済においては、この生産資産が極めて重要になり
ます。なぜならば、生産資産、別名「固定資本」は人間の
投資活動で増やすことができるためです。ちなみに、GDP
上の民間企業設備、民間住宅、公的固定資本形成という三つ
の投資を、ひとまとめにして「総固定資本形成」と呼びます。
投資とは、資本の形成のことなのです。
資本主義経済とは、資本の形成により、ヒトの生産力を継続的
に拡大していくことができる経済になります。すなわち、生産性
の向上が可能なのです。
GDP三面等価の原則により、生産と「所得」はイコールになり
ます。資本主義経済は、投資(資本形成)により生産者の所得を
継続的に拡大する経済ということになります。
というわけで、資本主義経済において重要なのは「ヒトの数」
ではありません。「ヒト一人当たりの生産の拡大」になります。
すなわち、生産性の向上です。生産性の向上により、国民が豊か
になる。これが資本主義国というものです。
ところが、上記の資本主義の基本すら知らない政治家、官僚、
学者たちは、「ヒトが減っていくから経済成長できない。
だから外国移民」
などと、国家の形を破壊するのに加え、経済成長を阻害する
政策を推進します。とことん、頭が弱いのです。産業革命前
の世界ではあるまいし、生産者の数で経済成長率が決まると
思っているわけです。
安倍政権は「労働力の確保に関する特命委員会」を立ち上げ、
移民を含めた労働力としての外国人の受け入れに関する議論
を開始するとのことです。この動きは、徹底的に妨害する必要
があります。
外国移民が増えても、奇跡的に日本の国の形は維持され、
犯罪率も上昇しないかも知れません(あくまで「奇跡的」に)。
とはいえ、一つだけ確実なのは、外国移民増加が国民の実質賃金
を引き下げ、生産性向上を妨害することです。
外国移民(自民党は「外国人労働者」と言っていますが)受け入れ
に賛同する人は、経済成長を否定しているか、もしくは資本主義
の基本を知らない「頭の弱い人」なのです。

