昨年の2月1日、遠い昔のような気もしてその日どんなふうに時間が過ぎたのかも思い出せない。

ただ精密検査の時間を祈るような気持ちで待合室にいた。

そして診察室に呼ばれたとき、ドクターが放った言葉が突き刺さり、何を言っているのか理解できない。

この時、この世に神とか仏とか慈悲とか願いとか そんなものは存在しないって。

どうしてこんなことになってしまったのか、まだおうち猫さんになって1年ちょっとの紫音。

子育ても終わって、子猫のような甘えん坊になった紫音になんていう試練が。。。

何しろ、保護主さんに一刻も早く知らせなければならない、明日以降がないかもしれない。

最期に抱きしめてもらいたい。。しかし、保護主さんは前日に愛猫を亡くしたばかり・・

次に我が家にいる彩愛と花楓を含めて紫音の子、11匹を里親さんへつないでくれた猫カフェさんへ連絡した。

そしてこちらの愛猫も重篤状態で大変な状況・・・

それから治療が可否が検討できるかもう一回検査して、、、抗がん剤治療が可能であることが判明して我々は【積極治療】を選択した。

入院となり、お気に入りのブランケットを届けたりした。

3日目に二人で会いに行ったらお気に入りのブランケットで寝ていたのに起き上がって毛づくろいして大丈夫ってアピールして見せた。

おうちに帰りたかったのだろう、ごはんも食べているという。退院許可が出て連れて帰ってきたけど、抗がん剤治療開始まで本当に食べなくて、毎日の点滴に通って・・・保護主さんが駆けつけてくれてあらゆるフードを持参してくれた。この時点で販売されているチュール全種類。

こんなにフードの種類があるんだって改めて知ってなんでもいいから口にしてくれたらと。

泣いてばかりでは始まらない、一緒に闘おうって漸く冷静になり始めた。

ホットタオルして、ちゅーるを鼻の頭につけて舐めさせて、何しろ治療開始まで繋げなければ。

そんな2月の始まりだった・・・その頃、身重の猫がある文化住宅で出産を控えていた。その母猫から産まれたのが、心橙。