ベートーヴェンのピアノソナタ17番『テンペスト』第3楽章を練習中なので、うちにあるCDを探してみました。
ベートーヴェンのピアノソナタをよく弾いていたのは、20年近く前になるので、その頃のCDは納戸にしまってあって、探さないと出てこない…。
随分聴いていなかったことになります。
(ユンディの3大ソナタだけは聴いてる…。)

ベートーヴェンのピアノソナタはバックハウスのものが一番多くて、あとはブレンデル、アシュケナージ、リヒテル、アラウなど。

『悲愴』、『月光』などは、5、6人持ってるけど、聴き比べたことはないなあ。
17番『テンペスト』が入ってるCDは2枚、ピリスとポリーニがありました。

 

ポリーニさんのは、ケースにヒビが…。

車で聴くことが多いので、よくこうなります。

 

ピリスさんは女性ピアニストです。

聴いてみると、やはりベートーヴェンにしては線が細い。

 

が、ポリーニが凄く良かった!

言わずと知れたマウリツィオ・ポリーニさん。

1960年のショパンコンクールに18歳で優勝。

審査委員長のルービンシュタインが「ここにいる審査員の中で、彼より巧く弾けるものがいるだろうか…」と誉め称えた彼です。

 

ポリーニのベートーヴェン持ってたんだ…という感じで聴いてみたら、ベートーヴェンらしく線も太く、そして彼の特徴だと思うけど、すべての音がクリア。

ショパンエチュードの彼の技巧は右に並ぶものはいないと思ったけど、ベートーヴェンも同じでテクニックは素晴らしい。

でも、ショパンのように繊細でガラスのような透明さではなく、しっかり芯の強い、詰まった音というのか。(わかりにくい…)

 

今回は練習しているときに、誰かの弾いているのを聴かずに、楽譜の情報と、レッスンで先生に教えられたものだけで、自分なりに弾いてだいぶまとまってきたと、思っていたのだけど。

ポリーニの演奏を聴いて、自分で弾いているのは間違ってはいないし、私が弾きたい『テンペスト』3楽章はこれ!と思えたので、ちょっと嬉しかったです。

 

ベートーヴェンを弾くのは本当に久しぶり。

譜読みもショパンほど難しくはないし、最初から最後まで一定の調子で弾いていれば、簡単…と思っていたら…弾くほどに難しいなあと思う。

まず、テンポを一定にin tempoで弾くのが難しい!

これは、ショパンなどとの大きな違いです。

久々にメトロノームを使って、♪=190~200くらいで弾いてます。

 

そして、弾くほどに「ベートーヴェンさん、随分悩んでましたね…。」と思うようになり、調べると、17番を作曲したのは、あの有名な「ハイリンゲンシュタットの遺言」を書いた次の年(1803年、33歳)。

難聴に苦しみ、絶望して遺書を書いた後、その苦悩を克服して力強く生きていこうとしていた頃。

『テンペスト』の3楽章を弾いていると、「ああ、僕はもうダメだ、どうしてだ、希望はないのか、でも強く生きよう…。」なんていう、ベートーヴェンの心の声が聴こえるようなのです。

 

ベートーヴェンは噛めば噛むほど味が出る?

そうかも知れないです…。

 

ポリーニのベートーヴェンがとても良かったので、今は他のベートーヴェンの曲も繰り返し聴き、またまた、弾きたい曲がどんどん増えてきた。

1曲仕上がるのに随分かかるのに、あれも弾きたい、これも弾きたい…年を考えると、焦ってしまいます…。

 

ポリーニのベートーヴェン『テンペスト』

YouTubeの音はあまりよくないです。