2017年4月に某ショップでシアノまみれという理由からブログで書けないほどの破格値で手に入れることができたショウガサンゴのことをレポートします。

シアノはバケツ内で振るだけでハラハラ舞って取れる感じで、お店で大部分そぎ落としてもらいました。

持ち帰り、すでに死んでしまった骨格のむき出し部分と残っているシアノの塊はバンドソーで切って細かく大胆に分割。シアノへの安全マージンを考慮し、高級焼肉店並みに大半を処分(汗)

そして４つに切り出して、のちに１つをナオさんへ里子に。

３つを敢えて離して違う水深とスポット球でどんな変化が出るか探ってみました。

①左側・フロー管前・スポットなしメーン灯具KR93SPのみ(左側を残し右側をナオさんへ)

【2017年5月】

②水槽の中央背後・KR93SPのセンターにあるムーン(青色)直下

(ムーンはオンタイムMax値で100％・夜間は逆に常時0％にしています)

【2017年5月】

③・右端(ウニの右下)でKRがほぼ当たらずスポット球である初期型Vitalwave Cyan+同Violetの照射

【2017年5月】

この3か所で成長にどんな違いが出るかを検証すべく、入海から丸2年一度も移動せずグッとこらえました(笑)

⇩丸2年が経過⇩

①左側・フロー管前【2019年5月撮影】

部分的にコケが付着しています。真上から。

②中央【2019年5月撮影】

かなり密に育ちました。シアノは全く問題無くて良かったです。

真上にはKR93SPのムーン(ブルー光)が一直線に当たる位置なので①より肉眼で見ると蛍光グルーンが少しだけ強くなるのかなと思っていましたが大差ないです(笑)

③右端【2019年5月撮影】

3つの中で一番大きく育った感があり色彩はご覧のように蛍光グリーンが強く濃く感じます。

ベースはやや暗い雰囲気がありますね。

ここ（⇧後方の右端部分）はKR93SPがほぼ届かず意図的にスポット球(たまたま消えている時間に撮影)を真上から当てているエリアなので、色彩差は光の違いが影響していると断定して良さそう。

3つの中ではコレが一番グリーン強めです。

というわけで同じ水槽内で水質は基本同じはずなので、今回ご紹介したグリーンのショウガサンゴについては位置毎や届く光の質で見た目に違いが出るという一例です。

ところで色は揚がったと言えるでしょうか⁉(笑)

個人的には②の色彩で好み♪

そして2020年1月に水槽入れ替えでレイアウトが変わりましたが1年前の4月の画像が見つかりましたので、近況と比較してみます。

【2020年4月】①

【2021年4月】=1年後=

1年間全く移動していないのですが枝振りが少し変わってきたように感じます。

ほんの少し成長したかな程度ですが、色はバイオレット光のスポット球を浴びているためベースがややベージュ感があるようです。

もうひとつがコレ

【2020年4月】②

【2021年4月】=1年後=

コチラは移動させてしまったので比較しにくいですがサイズに関しては確実に成長しています。

かつては3ブロック分あったわけですが、水槽入れ替え時に海藻に覆われたので1つ諦めました。

コレも真上から見るとベージュ感がいくらかあるのはバイオレット球の外縁光を浴びているからだと思います。

というわけで、ここから次の1年に繋げたいです。

さて、このショウガの色彩と照明のマッチングで一言付け加えておきたいことがあります。

まずは前提として飼育水がSPS飼育の許容範囲でなければ灯具のスペックを十分には引き出しにくいと経験上感じます。

しかも整った波長や光の強度がある灯具を使うとしても水槽の水深で減衰するものなので、光とサンゴの置く位置はとても重要だと思います。

昔のワタクシならショウガサンゴだからといって無作為にスポット球を加え、むやみに当てたりしてしまうところですが現状の灯具の選定と各設定値でちょうどいい感じがします。

【2013年12月頃は電球色のスポット球だらけ！】

ショウガサンゴの仲間は主に水深の浅い所に居るとかつて聞いたことがあります。

当時はそれを鵜呑みにしていました(笑)

のちに実際にダイビングをするようになって自分の目で見るようになって感じたのは、確かに浅い所にも棲息してますが水深10m～20m付近にも点在しているのを実際に見ています。

⇩沖縄・久米島のダイビングで見たショウガと同属であるトゲサンゴなんですが、水深約23mに居ましたよ！　見つけた瞬間、こんな水深に居る？トゲ似の海藻だろ？って、思わず二度見しましたよ(笑)

昨日今日破片が偶然転がってきた感じはしません。それなりの時間をこの場所で過ごしてきたような印象です。

この場所以外でもちらほらトゲサンゴが点在していました！

青被り写真ですが、実際に肉眼でも青い水深なんですよ。

トゲサンゴの色はインドネシア産で黄緑っぽいブリードでよく見るタイプのアレ似といった方が色のイメージしやすいかも。

下は2020年、旧水槽で実験したトゲサンゴなんですが、画像の中央で暗くなっているゾーンにグリーン系のトゲ(九州の某アクアリストさんが上京した記念の)を以前から置いています。

（※ど真ん中です⇩）

正面からは暗すぎてどれか分からないですよね(笑)　接写してみました。

上方にあるミドリイシが光の傘になってしまい、とても弱光エリアにも関わらず順調に育っています。

そして先端をフォーカスするとわずかにピンクで鑑賞価値が高いカラーに！

普通は白系10000K・12000Kなどの明るい色温度の灯具を当てないと出ないようなピンク色なんですが、こんなに暗くてもピンク色が見えています。

この事象は自分の飼育歴史上、初体験で弱光であってもサンゴ自身が欲する光を自ら求め吸収しにいっているのでしょう。

光について、あまり踏むこんで述べると今はもう飼ってもいない人やワタクシ以上にそもそも飼えていない人や理屈を語りたいだけの人などからツッコまれるのでコレ以上述べるのは止めておきます(爆)

話が逸れましたが、一般的なミドリイシよりも光の依存度は高い種類なだけに条件が整えばハナヤサイ・ショウガ・トゲには意図的に色彩のコントラストが少しは調整可能だなと思っていて、そこに面白味を感じています。

そんなわけでショウガ・トゲ・ハナヤサイサンゴ好きとしては海で何度も見てきたヘラジカ・イボハダハナヤサイ＆メガネゴンべ飼育をいつか飼ってみたいと密かな計画をもっています。

(2020年1月　撮影地・慶良間)

やっぱりペア飼育ですね！

それとダンゴオコゼも外せないかも～(笑)

(2018年7月　撮影地/宮古島)

ダイビングに行きたいなぁ♪

4年ショウガサンゴ