後藤充男です。

 

建設業経理士1級(特に財務諸表)は、日商簿記検定とは異なり、ほぼ『建設業会計概説』がネタ本となって本試験が出題されます。

 

従って、「ここが出ますよ!」と教えてくれているようなものなので、とても学習しやすい資格と言えます。

 

よって、私が当塾の建設業経理士1級講座で使用するオリジナルレジメを作成したときは、もちろん、『建設業会計概説』を全部読み込み、過去問を全て解いて研究しました。

 

しかし、『建設業会計概説』は難易度が高く、かつ、範囲が膨大で、しかも、出題される箇所とそうでない箇所の差が激しく、一受験生が読みこなすのは至難の業です。そのため、市販の分かりやすそうな本を買ってきて独学される方がほとんどでしょう。

とはいえ、『建設業会計概説』がネタ本となっている以上、この本を全くみないのは、羅針盤のない船で航海するようなもので、いたずらに長期受験となる原因を自ら作ってしまうので、お勧めしません。やはり『建設業会計概説』は購入し、研究すべきです。

 

そこで、プロ簿記講師の私が、どのように『建設業会計概説』を活用し、当塾で使用しているオリジナルレジメを作ったかのノウハウをお話します。

 

まず、市販の分かりやすそうな本で、全範囲を一通りなるべく早く学習します。

 

次に、過去問を(最初は全く出来ないでしょうが全く気にせず)一気に全て解きますが、、『建設業会計概説』の該当箇所をチェックします。その際、第1問は赤、第2問は青、第3問は緑というように、それぞれの色を決めて、『建設業会計概説』の該当箇所に線を引きます。すると、過去問を全て解き終わる頃には、『建設業会計概説』のどこが良く出題されるかが分かりますので、そこを重点的に研究します。その際、単に暗記するのではなく、人の説明できるレベルで理解します。

 

なお、もし理解できなければ、3級や2級の教材にも、急がば回れ、「勇気」を出して戻ってください。1級に何度も落ちる理由は、1級の難しい論点ができないからではなく、3級や2級の基礎がガタガタだからです。

 

あとは、本試験まで苦手な論点の克服に努め、合格レベルに達したとき、どんな問題が出ても受かる「建設業経理士1級合格者に相応しい自分」となり、本番で過度に緊張しなければ、きっと合格できるでしょう。

 

他の2科目も基本的に同じですが、原価計算は『建設業会計概説』にも記載がない問題が多数で始めています(←これが難易度が高い理由)ので、気を付けましょう。この点、日商1級の「基本問題を全てマスター」すれば、大丈夫でしょう。

 

ふぁいと!

 

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