アップしている画像が、ソクラテスが毒杯を飲むシーンなんだろう?
と、そう疑問に思われた方も、すぐに納得できるはずです。
内藤選手が現役続行されるそうだ。
オイラ、一度、チャンピオンの時に、会ったことがある。
ステキな男性だった。
ただやっぱり体が気になるね。
なんたって、年齢が年齢だけにさ。
オイラの友達でも、ボクシングやってる人がいるよ。
年下だけど。
真面目な良い奴さ。
昔、年少入ってたけど。
他にも、総合格闘技やってる友もいれば、
シュートボクシングの試合やらせて頂いた時に、
様々な方を紹介して頂いた。
ボクシングはとくに、パンチドランカーになりやすい。
しかも、現役を引退したあとにね。
スポットライトが当たらなくなり、人々が忘れかけた頃に、
脳に障害が出てくることがあるんだ。
だから多くの人が知らない。
かつてのスターたちが苦しんでいることを。
人間の脳は、軟弱だから、衝撃に弱いんだろうな。
神様や仏様は、人間に「戦いなさい」って言ってないんだよ。
それよりも仲良くしなさいって、
無言のうちに言ってんだろうな。
それにパスカルが言ったよ。
「人間は考える葦である」って。
葦ってぇのは、とっても弱く、あまり使い道もない。
ただ人間は考えることができる。
考えるゆえに、人間は霊長類最強なんだ。
人は熊にも、ライオンにも、虎にも、サメにも勝てないが、
考えることで勝つことができる。
そして脳ってね、考えれば考えるほど、
使えば使うほど、活性化されることがわかってんだ。
だから知識をただ詰め込むのではなくてね、
哲学的に物事を考えたり、
あるいは愛とか、勇気とか、正義とか、
そうした本質なことを考えて、
宗教的に瞑想したりすると、
実は脳にとても良いんだ。
坊さんが瞑想している時に出すアルファ波って、
聞いたことがあるじゃないかな?
だから格闘技しているみなさん、
人間の肉体は、とくに脳は、
そんなに強くないんで、哲学でも始めることをお勧めします。
哲学なんて誰でもできる。
大学で哲学を研究している愚かな教授なんてぇのは、
「ギリシャ語ができることが哲学だ」
なんて考えていたりするが、
違いますよ。
愛とか、勇気とか、
あるいは神とか、仏とか、
そうした本質的なことを考えて、
智恵、あるいは認識力を獲得するのが、
本当の哲学ですよ。
ギリシャ語ができたからって、
哲学はできませんよ。
たとえば想像してみて下さい。
二人の人がいます。
男性でも、女性でも構いません。
二人の人が湖で白鳥にパンを与えています。
一匹でも、たくさんでも構いません。
そんな風景を想像して下さい。
一人の人は、
「白鳥が少しでも幸せになって欲しい」
「白鳥を見て誰かが幸せになって欲しい」
そんな想いで餌を与えています。
つまり誰かの為に与えています。
もう一方の人は、
「白鳥が大きくなったら、自分が食べてしまおう」
「善い人間の素振りを見せて、人々からの自分の評価を高めよう」
そんな想いで餌を与えています。
つまり自分の為に与えています。
誰かの為にパンを与える人も、自分の為にパンを与える人も、
行動だけを見れば共に同じに見えます。
貴方は、どちらの人に「愛」を感じますか?
貴方にとって、どちらの人が本当に「優しい人」ですか?
こういうことを考えるのが、
本当の哲学なんですよ。
ソクラテスが語っていたことなんて、
そりゃあ大和言葉ですよ。
大和言葉って、つまり、幼い子どもでも分かる言葉ってことだけど、
ソクラテスは簡単な言葉で、色々と議論していたんであって、
そんな難しい単語なんぜぁ、無くてもできるんですよ。
哲学は。
「けいしじょうがくてき」とか、
まぁそんな難しい言葉も確かにありますし、
こうした一言で難しい言葉を使えば、
そりゃあ確かに時間の短縮にはなりますが、
しかし哲学は難解な言葉の羅列をさせなくても、
やろうと思えばできるんですよ。
時間さえかければね。
それはつまり、哲学は誰にでもできるってことです。
ボケ防止に、手を使ったり、考え事しようと、
パズルしたりしている人もいますが、
脳の活性化にとって、最も効果的なことは、
考えることであり、哲学であり、瞑想であり、
智慧を得ることであり、
認識力を高めることであり、
悟りを獲得することなんです。
ボクシングも頑張って頂きたいが、
内藤選手、哲学も頑張ってくださいな。
自分のために、家族のために、そしてみんなのために。