
日本でも政治と金の癒着が問題になっている。
たとえば日本なんざぁ
政治家に建設会社が賄賂を贈って、
その見返りに、
無意味な道路や橋を建てたりするだけのもんだ。
もちろん、
これも許すせねぇことだが
やっぱりアメリカ、
スケールが違う。
なぜならアメリカは、
建設会社と政治が癒着するだけじゃなくて、
軍需産業と政治が癒着しちまうんだから。
たとえば湾岸戦争を覚えているだろうか?
あの戦争が始まる前、
アメリカはフセインにこう言った。
「我々は貴方に対して、
イラクとクェートの国境について、
何も意見を言える立場ではない」
こうしてアメリカはフセインが戦争を仕掛けるように、
仕向けておいて、
いざ、フセインがクェートに侵攻すると、
ブッシュは、
「奴はケツを蹴られるのさ」
と述べて、
いつも通り、正義という言葉を掲げて戦争に乗り出した。
そして人体をバラバラに切り裂くクラスター爆弾をはじめ、
ありとあらゆる兵器を世界に見せ付けた。
それはかつてのライバル・ソ連に
自分たちの強さを見せ付けて、
さらに追い落とすためであり、
そして「世界各国」というお客様たちに、
商品を品定めしてもらうために。
あの戦争のおかげで、
僅か二年足らずで、アメリカの武器売上高は、
80億ドルから、400億ドルにまで跳ね上がった。
一ドル100円で計算しても、4兆円。
ミサイルが飛び、近代的な町並みが一瞬にして
瓦礫の山となり、
人々の暮らしが原始時代にまで逆戻りさせられ、
親が子を失い、
子が親を失い、
妻が夫を、夫が妻を、
ある者は視力を、ある者は腕を失い、
そして希望さえ失っていく中で、
死の商人たちは、
自分の懐に入り込んでくる金の計算をしているわけだ。
ついでに彼らの石油会社は、クェートと良い関係を作った。
つまり共産主義国家は、独裁者ばっかりで論外だったが
自由主義にも、金の亡者はたくさんいて、
そしてそうした金の亡者は、
実は独裁者とあんまりかわらない、ってことさ。