母は、ベッドで寝ていた
向かいの部屋の誰かが手を叩いている音を聞いて
母が目を開けた
私と目が合うと、ニコッと笑った
母が笑う事は珍しい
何か言葉を喋っていたが、声が小さく何を言っているのかは不明だが、話そうとしているのは、機嫌が良い証拠だ
いつもは眉間にシワを寄せて不穏そうな表情の事が多い
そんな時は言葉も出ないし、目も合わせない
今日のような、何気なく笑った母を見ると
なんだか凄く癒やされた気持ちになり、懐かしいような、ささやかな幸福を感じる
また母が眠むりに落ちていった
いつまでも母の寝顔を見ていたい