『君の瞳を』~英国妖異譚SS~ | めいぷるの木の下で

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日記と、観劇・読書&音楽鑑賞の感想文。

ここから先は、『英国妖異譚』(著:篠原美季、講談社X文庫ホワイトハート)の二次創作です。二次創作なんて知らないよ~、あるいは嫌だよ~というかたは、下にスクロールせずに、他の記事を読んで行って頂けると嬉しいです。


セイヤーズ絡みの、とても短いSSです。時間は・・・『天使の輪』以降を想定していますが、読んでいなくても全然、全くもって問題無いです~。この後、セイヤーズ視点でも書きたいなぁ・・・書けたらいいなぁ~と思っております。


本当に、とってもとっても短いですσ(^_^;)

昔、雑貨屋さんで色々な香りの石鹸を見つけたことがあって・・・竹は随分と爽やかな香りだったなぁと思い出したので・・・それが基となりました。



『君の瞳を』~英国妖異譚SS~


-うわぁ-

セイラから届いた箱を開けて、ユウリは思わず感嘆してしまった。


透明なアクリルケースの中には、色とりどりのバスキューブ。沢山の色が入っているにも関わらず芸術的に美しく見えるのは、一重に贈り主のセンスの為せる技だろう。


その中から、特に美しく輝いて見える薄緑色の球体を取り出してみる。馨しい、すっきりとした香り。


「竹のイメージ・・・なのかな・・・」

呟いたユウリの脳裏には、一人の後輩の顔が浮かんでいた。


白い帽子の一件以来、ユウリのことを信頼してくれるようになったセイヤーズ。以前に比べて格段に距離が近くなった彼は、ときにユウリを守ってくれるものだから、先輩と後輩が逆転してしまったように感じることもあるのだけど。


そんな彼の瞳のような、きれいな色。彼が持つしなやかな強さは、竹と通ずるところがある気がする。


「おすそわけしようかな」


言葉にしたことでかえって心が決まったユウリは、日頃の感謝の気持ちを込めてラッピングに取り掛かった。