『もしも、いつか。』~英国妖異譚SS~ | めいぷるの木の下で

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ここから先は、『英国妖異譚』(著:篠原 美季、講談社X文庫ホワイトハート)の二次創作SSです。二次創作なんて知らないよ~、もしくは嫌だよ~というかたは、「続きを読む」をクリックしないで下さい。よろしくお願いします。他のテーマのページを見て行って下さると嬉しいです。


セイラさんが大好き~ということは、人物考でも書いたのですけれど・・・どうも愛情が空回りしてしまって、毎回セイラさんが暴走してしまいます。・・・困ったものです。セイラさんファンの皆様、どうか怒らないで下さいぃ。


時期はとくに考えていません。日常会話のひとコマと思って頂ければ幸いです。この姉弟なら頻繁に会っているかなぁ~なんて。少なくとも、ご両親とよりは会う回数が多いように思います。そういえばご両親って、電話でしか登場なさっていないような・・・。



『もしも、いつか。』~英国妖異譚SS~


「私に恋人が出来たら、どうする?」


突然セイラから言われて、ユウリは戸惑った。でも、確かにそういう事態は近づきつつあるのだろうから、考えないわけにはいかないと思い、迷った末に答えた。


「え・・・えっと。とにかく、仲良くなれるようにしたいかな。」

「どうして?」


覗き込むように言われて、ユウリは更に考えを巡らせる。


「セイラが好きになる位だから、きっと素晴らしい人だと思うし・・・僕は、いつまでもセイラと仲良くしていたいから。」はにかみながら言う可愛い弟を、少し困らせてみたくなって追及する。


「じゃあ、お父様とお母様が反対しても、ユウリは私の味方をしてくれるのね。」

案の定、一瞬ひどく困惑した表情を浮かべたユウリだったが、自分の最初の意見が基盤だと思い直すまでに時間はかからなかった。

「うん。そうなるかな。僕も説得するよ。」

毅然とした態度で答えるユウリを見て、セイラは少し安心する。


-やっぱり、ユウリは成長したわ。逞しくなった。あの学校のおかげかしらね。-


というよりは、あの『親友』によるところも大きいのだろうか・・・そう思うと、負けず嫌い虫が疼きだす。ユウリはちっとも悪くない、けれど悔しいのだから仕方が無い。


「もしユウリに恋人が出来たら・・・」

「えぇえっ!!」


架空の話にも関わらず、首まで真っ赤にしているユウリに気付いていないふりで続ける。


「私は、いじめちゃうかもしれないわよ。」

「???」


動揺しすぎて、声も出せずに顔だけで不思議さを伝えてくる弟に微笑みながら、セイラは顔を寄せて囁いた。


「だって、こんなに可愛いユウリを取られるなんて、悔しいじゃない?」


「・・・セイラ、からかったね?」

「あら。私は本気よ。いつだって。」

「~○×△◇□!?」


つま先まで真っ赤に違いない無言の弟を見ながら、セイラは複雑な気持ちになる。


-まだ、誰にも渡したくないけれど-

いつかは、ユウリも恋を知ってしまうのだろう。


-そのとき、ユウリは今よりもっと成長しているのでしょうね-

そんなユウリも見たいかな・・・無理やり自分を納得させて、混乱の渦に埋まっている弟のフォローへ乗り出した。