数字のメソッド / 辻麻里子






第1章 星を読む

●真昼の星

青空に浮かぶ
白い月を目にすることがあるように
真昼でも空に星は輝いている。
太陽の光がまぶしくて
人間の目には星の光が見えないだけであって
依然 星は存在している。

「星を読む」とは
見えないものに眼を向けることであり
また あるパターンによって
どういう現象が起きるかという
目には見えない関連性を
「発見」することでもある。

はるか宇宙に目を向けて
自分の内側に目を転じてみれば
そこには
同じ光が輝いていることに気づくだろう。

ミクロコスモスとマクロコスモスが
渾然一体となって
互いに影響を与えながら
この宇宙を織り成している。

満天の星空を見あげていると
自分という存在は
この惑星に取り残されたような気になるが
ミクロコスモスを使って
マクロコスモスをとらえることは
可能である。

この宇宙空間にあるすべてのものが
脳の中に映し出され
そこには宇宙の真実を解きあかす
数式が存在している。

その幾何学的なシステムを使って
われわれ一人ひとりは
宇宙とつながることができるのだ。

たった一つの細胞が
体で起きていることを知っているように
われわれの意識は宇宙全体を映し出す
ホログラムになるだろう。


●めぐる季節のように
普遍的な宇宙のサイクルがある

春の次には夏 夏の次には秋 秋の次には冬
そして冬の次には
再び春がめぐってくるように
毎年同じパターンが繰り返されている。

しかし その年によって
冷夏であったり暖冬であったり
多少の差があるように
同じパターンのエネルギーが
降りそそいでいても
まったく同じ結果にはならない。

なぜなら それは
円運動の繰り返しではなく
円を描きながら螺旋運動をしているからだ。

この太陽系の太陽ですら
もっと大きな太陽のまわりを回っている。

よって地球は
太陽のまわりを回転しているのではなく
正確には
円軌道を描きながら
螺旋運動をしているのだ。

星が描く軌道や
幾何学的なパターンを知ることによって
普遍的な宇宙のサイクルというものを
理解することができるだろう。


●星からの恩恵

惑星と地球の関連に注目した暦も存在するが
現在の集合意識レベルでは
月の満ち欠けのサイクル以外
天体の動きを使いこなすことは困難だろう。

また それらは実感を伴わず
あまり実用的ではない。

太陽と各惑星が 地球に対して
どのようなエネルギーを送っているのか
現実的なレベルに還元した
「星からの恩恵」と
各曜日との関連性を下記に示しておこう。


【星からの恩恵と曜日との関連】

太陽(日曜日)
自ら輝きを放つ。ゆるぎない。恒久的。
依存しない。媚びない。自信に満ちた。
正々堂々。王道。惹きつける。
磁力。智慧と勇気。芽吹きの力。創造力。
中心のエネルギー。

月(月曜日)
生命をはぐくむ力。やさしさ。繊細さ。
親近感。神秘への扉。潜在意識。無意識。
影の部分。変化。不安定。
眠りと目醒めのエネルギー。

火星(火曜日)
パワー。推進力。責任感。実行。行動。
決断力と優柔不断が交互に顔を出す。
密度の濃い関係。沈黙。テレパシック。
力強いエネルギー。

水星(水曜日)
情報。伝達。コミュニケーション。迅速。
鮮やかな色彩。輝きの追求。
存在感の大きさ。
光を映す鏡のようなエネルギー。

木星(木曜日)
心地よい音色。リズム。夢見る力。拡がる。
悦びがわきあがる。相互関係。
他者と自己の差がない。
調和の取れたエネルギー。

金星(金曜日)
優雅。優美。繊細。きらめき。ときめき。
光のゆらぎ。
豊穣。自由奔放。解放。許し許されること。
美が美を生み出すエネルギー。

土星(土曜日)
限られた空間。範囲のある発想。
平坦さ。厳しさ。
着実性。厳格。威厳。しきたり。
規則。保護者。伝統。
清らかなエネルギー。