ラスト カンブルラン♪ | 黒猫幻想曲~kuroneko fantasia~

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日々の出来事をのんびり気まぐれに更新しております

4月に入りました桜
大好きな桜の季節照れ
そして、またひとつ歳をとってしまう季節ガーン
・・・しかも厄年突入でございます。
近々厄払いにいかなければアセアセ


さて、3月末の日曜日は年間購入している読売日本交響楽団の演奏会へ。

ちまたでは「3月でミッキーさんのお顔が変わる」という話題で持ち切り(もう変わってしまいましたね)ですが、変わるのはミッキーのお顔だけではありません!

読響の常任指揮者であるシルヴァン・カンブルランさんもこの3月で退任なのです。

9年間常任指揮者をしていたカンブルランさん。
6年前から、読響のコンサートを年間購入(はじめは名曲シリーズ、その後マチネシリーズに変更)しているので、私の人生でもっとも聴いている指揮者さんになっていると思います。
そもそも、外国人の顔の見分けつかない上、カタカナが苦手な私。
顔と名前がしっかり一致している数少ない演奏家です。←

そんな、カンブルランさんの常任指揮者としての最後のコンサートが芸劇で行われました。

先日行われた定期演奏会の「グレ」に、旦那サマ一人で聴きに行っていましたが、すごい盛り上がりだったそうです。

きっと今日は本当に本当の最終公演なので凄いことが起きそうな予感おねがい


会場入口には以前正指揮者をされていた下野竜也さんからお花がガーベラ

そして、ロビーにはなんと!

これはスペシャルなびっくり
日本の演奏会で写真OKなのは本当に珍しいです。

来年度も同じ席が確定した、いつもの席に着席。上手一番端ですが、前がひらけていてオーケストラ全体がよく見えます。

本日のコンマスは長原さん。
・・・しかし、長原さんの横にやたら渋いおじさまが・・・
まさかコンマス小森谷先生がトップサイドに!

「カンブルランさんラストだから入ったのかなぁえーん」と、なんだかそれだけで泣けてきます。

まず前半は
ベルリオーズの歌劇「ベアトリスとベネディクト」序曲。
ベルリオーズらしい華やかな演奏♪

お次はベートーヴェンのピアノ協奏曲3番。
ピアノはカンブルランさんと同じフランス人のピエール=ロラン・エマールさん

一音一音が美しい演奏。とくに第2楽章はとても繊細でうっとり照れ

・・・しかし。

拍手喝采のあと、再び椅子に座ったピエールさん。
アンコールは何弾いてくれるのかなおねがい
やっぱりベートーヴェンの何かかしら♪
と期待に胸膨らませていると、譜が書いてあるのだろう紙をペラっとだし、おもむろに弾き始めました。
その第一音を聴いて、満席の観客の7割が察しました。

「・・・あっ、これもろ現代曲だ滝汗

こと土曜と日曜にやっている読響マチネシリーズ。
他の定期演奏会と比べ、ライトで聴きやすい演目で構成されている演奏会。
ぶっちゃけ現代曲はほぼ演奏されません。

ピエールさん本人目当ての方は、現代曲を弾いてくれると期待していたかもですが(現代曲が得意な方らしい)、年間でマチネシリーズを買ってるような、現代曲慣れしていない観客は、「・・・どっどうしよう滝汗」となってしまいます。
しかも、2曲も弾いてださり(しかし、2曲目なのか続きなのかわからない)、終わりのわからない曲。。。
ピエールさんの現代曲、咳き込んでしまい止まらなくなってしまったおじいさんの咳、後ろの席で爆睡しているおじさんの寝息が芸劇コンサートホールに響きわたりちょっとしたカオスな状況に。。。

後で掲示を見たところ、クルターグ作曲の「遊戯 第6集より」だったそうです。

後半はベルリオーズの幻想交響曲。
オケがとにかく大きい!
ハープも2台!!
ティンパニも2台!!
大編成でございます♪

ベルリオーズの幻想交響曲何気に生で聴くのは初めて。
学生時代、授業で何度も題材にされ、何度も聞かされました。
「音大生が聴いておきたい100曲」にも入っていました。
個人的に各楽章の表題も心ひかれるのですが、なぜかいままであまり興味をしめさなかったのです。

でも、生で鑑賞して「こんなにも凄い曲だったんだびっくり」とびっくり!

2楽章2台のハープが交互に旋律を奏でたあと始まる軽快はワルツ。読響さんのワルツ系はいつ聴いても心地良いです照れ

そして3楽章の牧歌。イングリッシュホルンとオーボエがにかく素敵!
舞台にのっている首席オーボエ辻さんの旋律に上手舞台裏から聞こえてくるオーボエとの掛け合いが本当に美しかったです。
その後のなかなか見られない打楽器奏者4名によるティンパニ雷鳴連打は圧巻!
鳥肌がたちました。

4楽章のおどろおどろしいギロンチへの行進。

5楽章魔女たちの宴。下手側舞台裏聞こえてくる鐘の音がとても良い味をだしていました。


楽器の編成や舞台裏での演奏の効果はCDではやはり分かりにくいですし、説明されても「あぁ、工夫されてるのね」止りです。
やはり生で聴くのは大切だなぁ。
もっと早く聴いておけば良かったと学生時代を後悔。
そしてなにより、人を引き込む音楽を作るカンブルランさんは本当に凄い指揮者で、そんな指揮者が9年間も日本の常任を続けていてくれた事に感謝です。
そんなことを思いながら、もうちょっとで終わってしまうと思いながら、ラスト公演を聴いていました。

演奏が終わると大喝采とブラボーの嵐
(ここから写真OK♪)

そしてここからが凄かった・・・
喝采ブラボーの中、おもむろにコンマスさんが弓で合図をし、カンブルランさんへのサプライズ演奏がスタート☆

曲は「天国と地獄」フレンチカンカン
フランス人のカンブルランさん(あと多分カンカンも)になぞってのこの選曲。

幻想交響曲をやった大編成オケでの大迫力な「天国と地獄」。
一部楽団有志によるポンポンを持ってのフレンチカンカンダンス。
「あんたが主役」と書かれたタスキをつけられ、一緒にノリノリで踊り始める本日ラストの常任指揮者。

極めつけはピンクの横断幕登場!!


ん?これは幻想サバトの二次会かな?
はちゃめちゃすぎます読響さん滝汗

これきっと、ラストなマチネシリーズだったから出来た演出に違いありません。

ちゃっかり動画撮ってました(笑)



ここまでして送り出してもらえる常任指揮者。本当に楽団さんからカンブルランさんは愛されていたんだなぁ~と、思います。

そして、ファンにも愛されていました。
終演後、楽団さんがはけても拍手が鳴りやまず、2回も出てきてくれました。

全員スタンディングオベーション!


常任指揮者は退任ですが、今後は桂冠指揮者として、素敵な演奏会をしに来日してほしいです。
そして4月からは新しい常任指揮者にはセバスティアン・ヴァイグレさん。

新しい時代が始まる読響。
今年度もまた一年お世話になりたいと思います。

おまけ
コンサート後、いつの間にか東武デパートにできていたイタリアン「ナプレ」(南青山本店&六本木ミッドタウンに入ってる大好きなお店ラブラブ)でお夕食。

本当に素敵な日曜でした♪