3/20(日)に行われた、
『江戸から明治へ 箏とオルガンで春を歌う』は
たくさんのお客様においでいただき、大盛況の中無事終了いたしました。

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本コンサートは私、アトリエミストラルのオーナー櫻井が企画をし
各出演者に出演を打診、コンセプトを共有し
プログラムを策定し、本番に臨んだコンサートでした。

アトリエミストラルが主催するコンサートでも
ここまで詳細に企画から入ることはあまりなく…
ですから、今回成功するかは実はドキドキだったのです。

きっかけの一つは、歌う会。
第1回目の歌う会(昨年の5月)をやるにあたって
何冊かの本を読んだとき、その本に添付されていたCDを聴きました。
それはお箏の伴奏で、滝廉太郎の『花』など、
いくつかの歌が収録されており
お箏の伴奏で歌、っていいなぁと思ったことでした。

二つ目は東京で行われた「リードオルガンと歌のコンサート」
中村文栄さんのリードオルガンと辻康介さんのテノール。
そこで聴いた滝廉太郎作品にとても感銘を受け、
山田耕作編曲でない原典版の「荒城の月」や
かの徳川光圀の短歌に滝廉太郎が曲をつけた「荒磯」など
あまり演奏会で紹介されることのない楽曲を
高崎の地でも、やってみたいな~とぼんやり考えていました。

一方、アトリエミストラルに縁あって集う演奏家の方たちには
箏曲家、歌手、リードオルガン修復の達人など
非常に多彩な方々がおり、もしかしたら
「箏の伴奏で歌う」ことと「知られざる滝廉太郎作品を紹介」すること
が可能ではないかと思いました。
そこで思いついたのが、江戸の音としての「箏」
明治に入っていた西洋音楽の代表としての「オルガン」を
組み合わせることでした。

邦楽を聴いている人には、リードオルガンの美しい音色を
西洋音楽を聴いている人には、お箏の繊細な響きを
そして、明治時代の唱歌をお箏とオルガンの伴奏で歌う、という
今回の企画を思いついた次第です。

早速、打診したところ、お箏の鈴木創さん、メゾソプラノの小池静香さん
そしてオルガンの渡邉祐治さん、三人とも快諾していただきました。

また、演奏について、あるいは楽器や楽曲についての
それぞれの演奏者のお話しも、とても分かりやすく
コンサートを親しみやすいものにしていただきました。

明治維新を成し遂げた日本人は、西洋の音を受け入れるだけではなく
童謡・唱歌という世界のどこにもない分野を作り
それは現在の私たちにも受け継がれています。

一方、明治以前からあった邦楽もまた
現在の私たちは聴くことができます。

どちらかひとつ、ではなく、共存という形を自然とできてしまう
日本人のやわらかさというのはすごいな、と思いました(笑)


アトリエミストラルにご縁のある演奏家の方々に
共演をお願いすることで、演奏家の方々のご縁も広がり
次へつながることで、いい音楽を聴く環境が広がると
いいなと思います。

チャレンジングな企画ではありましたが
多くの方々の協力・ご支援の下、大成功となりました。

アトリエミストラルの歴史の1ページとして、
またひとつすばらしい経験をさせていただきましたこと
厚く感謝申し上げます。

~プログラム~
<第1部> 江戸の音 ~鈴木創(箏曲)~
 みだれ 八橋検校
 秋風の曲 光崎検校、蒔田雁門
 千鳥の曲 吉沢検校、古今集より (歌:小池静香)

<第2部> 明治の音 ~渡邉祐治(リードオルガン)~
 5つの小品 フランク
 前奏曲 シドニースミス
 聖餐 ニューウェル
 荒磯 滝廉太郎 徳川光圀

<第3部> 競演
 広瀬川 塩原義昭 萩原朔太郎
 荒城の月 滝廉太郎、土井晩翠
 さくらさくら 日本古謡
 リードオルガンで歌おう日本の歌・世界の歌
  うぐいす、春の小川、朧月夜、霞か雲か、埴生の宿
 花 滝廉太郎 武島羽衣

アンコール さくらさくら

使用オルガン
 明治38年製 山葉風琴4ストップ
 昭和3年製 西川オルガン4ストップ(日本楽器横浜工場製)
  才気堂 渡邉祐治による完全修復済み