こんにちは、みすたけです。
2月に入り、関東では雪の降る日が続いていましたが、
ようやく少しずつ、日差しの暖かさを感じられるようになってきました。
一歩ずつ、春が近づいていますね。![]()
そんな中、わが家では少し早めの「巣立ち」がありました。
娘が一人暮らしを始めるため、家を出て行ったのです。
年度内に独立することは、だいぶ前から決まっていたこと。
心の準備はできていたつもりでしたが、いざガランとした部屋を見ると、やはり込み上げてくる寂しさがあります。![]()
ふとした拍子に、娘が中学を卒業する時にくれた手紙を読み返すことがあります。
そこには、当時の娘の痛切な想いが綴られていました。
「でも、中一の冬、家に帰りたくなくなって、家にいることがストレスになりました。それに関して、お父さんはしかってくれました。でもあの時誰も私の気持ちを分かってくれる人はいないのだと思いました。卒業式っていう大事なときに、こういう話すべきではないと思うけど、あの時私はこういう気持ちでした。というのを伝えたいと思い、あの時のことを書きました。」

娘が中学一年生だったあの冬。
それは、妻の脳腫瘍が判明した時期でした。
日に日に妻の言動が変わり、家庭の中が少しずつ、でも確実に崩れていってしまったあの頃。家族がバラバラになっていくような感覚の中に、僕たちはいました。
この手紙を初めて読んだとき、娘にこんな悲しい言葉を綴らせてしまった自分が情けなく、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
と同時に、「子どもたちに、もう二度とこんな辛い思いはさせない」と。心に深く、誓ったのを覚えています。
あれから、7年。
何かに挫けそうになるたび、僕はあのお守りのような手紙を見て、自分を奮い立たせてきました。
妻が亡くなり、長男が大学進学で家を出てからは、娘との二人暮らし。
彼女の話に耳を傾け、一緒に笑い、時には一緒に悩みました。
好きなアーティストのライブに行ったり、オーケストラの演奏を聴きに行ったり。
二人で共有した時間は、僕にとってかけがえのない宝物です。
娘が時々焼いてくれるクッキー、本当に美味しかったな。![]()
そんな何気ない日常が、これからは少なくなってしまうのですね。
巣立つ前日の夜、ふと娘にあの手紙の話をしました。
「時々読み返しては、あの頃は本当に辛い思いをさせて悪かったねって思っているよ」と。
すると娘は、少し驚いたように笑ってこう言ってくれました。
「そんなこともあったっけ?
でもね、私、今までの人生が辛かったとか、嫌だったなんて思ってないよ」
その言葉を聞いたとき、この7年間のすべてが、報われたような気がしました。
不器用な父親だったけれど、娘の中に、温かな思い出が残っているのなら、それだけで十分です。
昨日は荷物がすっかり無くなった娘の部屋を掃除しながら思いを馳せていました。
ママ、僕たちの娘のこと、これからも見守っていてね。