①「バイリンガルの罠」の続き、解決編です。
罠という沼に「はまった」ミニムーミンは、どうやって脱出したのでしょう・・・。
私なりに「語彙力の点数だけが低い」原因を考えてみました。
そして、解決の鍵は「日常生活」にあるのではないかと、思い至ったのです。
代々アメリカで暮らすアメリカ人家族の中で育つ子供ならば、
日常生活の営みの中で、自然に身につけることができる「単語」を、
日本語を話す日本人家庭で育つミニムーミンは、取りこぼしているのではないか?
それならば、アカデミックな場で習う単語だけでなく、
日常生活全般を含む、幅広い分野をカバーした単語の参考書を探すしかありません。
ネットサーフィンに励んだ結果、ようやく見つけたのが、
Sadlier School の学年別単語参考書
Vocabulary Workshop Enriched Edition
小学校1年生から高校シニアの12年生まで、学年ごとに必要な単語が、全て網羅されて
います。掲載されている量も多いですし、内容も難しいですが、取り組む価値はありました。
実際、 Grade 11レベルのLevel F、Grade 12レベルのLevel G をマスターする頃には、
各種統一実力テストの過去問題集に出てくる単語は、全て分かるという状態になっていました。
その結果、はじめて受けた1回目のSAT(英語)で、800点中780点を獲得することができたのです。
*SATの Evidence-based Reading and Writing を、便宜上、「SAT英語」と表記します。
*ちなみにアメリカムーミンは、この会社と一切関係ありません。
この「沼体験」後、ミニムーミンは
メインの言語を英語にし、英語のあらゆる分野
(語彙力・文法・読解力・論述力)を極めることを決意!
この方向転換は、正解でした。2つの言語のそれぞれが「半端」な状態になることを避け、英語をメインの言語にしたので、その学習に多くの時間をかけることが可能に!その結果、、豊富な語彙力を背景に、
正しい文法で説得力のある文章を書き上げる実力が身につきました。そして大学に出願する際、納得のいくエッセイを提出することができたのです。SATなどの試験でも、満足のいく結果を残せました。
また子供に負担をかけ過ぎずに済んだと思っています。
以前お話したように、アメリカの大学に合格するには皿回しをするしかない。良い成績を取りながら、様々なアクティビティーに挑戦し続けなくてはなりません。ハイスクールに入った9年生から、7枚くらいの皿を回しながら小走り。
そして、全力疾走!そんな中「日本の(進学校の)高校生と同じくらいの日本語力を身につける」という皿まで
回すという余裕が子供にあるのかな、と思います。
過酷なレースを走るのは、沿道で応援する親ではなく、子供なんですから・・・。
さて時々、「東京大学にもハーバートにも合格した」というケースが報道されますね。
日本語と英語、両方を極めているということですから、こういったお子さんたちは本当に優秀なんだろうなあ、としみじみ思います・・・。