アメリカで、アイビーリーグやスタンフォード、MITやカルテックなどのエリート大学に
合格するためには、複数の項目で、優れた成績と実績を残さなければなりません。
特に前回までにお話した、3つの優遇枠のどこにも属さない生徒は
以下の項目で「極めて優れた成績と実績」をアピールする必要があります。
それではその項目を見ていきましょう!
*高校の成績 (GPA・・・Grade Point Average)→これが何より大事!
日本で一般入試を経験したお父さん、お母さん世代は「内申書なんて関係ないワ。
本番の一発勝負よ。」と考えるかもしれません。でもアメリカは、全く違います。
大学側は「高校までの授業に丁寧に取り組んだ生徒は、大学でも地道に努力できる。」と
考えるんです。
でもアメリカ在住の皆さんは「レベルが高い高校のAと、ドロップアウトが7割の
荒れた高校のAが、同じ評価なのはおかしいよねー。」と思うかもしれません。
また、高校の授業はレベル別ですが、「標準クラスのAと、大学レベルのAPクラスのAが
同じ評価というのはおかしいよねー。」と不思議に思う方もいるのではないでしょうか。
当然の疑問だと思います。
こういった「モヤモヤ点」については、いすれお話していきますね。
ちなみに、大学側に高評価される「Honors・APクラス」に入れるかどうかは、
ミドルの成績も大きく影響します。「高校に入ったらがんばるぞー」では、遅いのです。
*共通テスト(SAT・ACT ・ SAT Subject Test ・AP Exam )
客観的な学力を測るため、大学からSAT・ACTの提出が求められるのが一般的。
場合によってはSAT Subject Testも提出しなくてはなりません。
AP Examは、APコースという大学初級レベルの授業を高校で取った場合、大学側に単位を認めてもらうため受験するのが普通ですね。
*課外活動(スポーツ・音楽・クラブ活動・アカデミックな大会・ボランティア・仕事)
正直な話、合格ラインにいる志願者の場合、成績で差がつきません。みんな優秀だから。
そんなわけで、課外活動での活躍を通じ、大学側に「志願者本人の魅力」を伝える必要があるのです。物理オリンピックなどに、アメリカ代表で出場し、メダルをとれば、どこかのエリート校には、確実に入学できるでしょう。
では、そこまでの実績がない志願者には、合格の見込みがないのでしょうか。
そんなことはありません。「きらりと光る、筋の通った活動を、ブレずに続けた生徒」は、
優秀な課外活動歴に見慣れているアドミッションオフィサーの目を引き付けます。
次回の各論で、どのように「きらりと光ればよいのか」、お話していきます。
→もちろん、成績が優秀じゃないと、ダメ・・・。メッキじゃ、だめなんです。
*リーダーシップ
もしかしたら、アジア系生徒にとって、この項目が一番難しいかもしれません。
高校の場合、選挙だと、「アメフトのスター選手」や「チアリーダーのキラキラ女子」が、圧倒的強さで勝ちます。
ではどうすれば、高校生活や課外活動の場で「リーダー」になれるのでしょうか。
これも各論で説明します。
*カウンセラーレター・推薦状
「頼めばいいだけだから、生徒側がすることはないなぁ」と思ったら、その段階で合格から遠ざかっています。
カウンセラーレターはカウンセラーに頼みます。
推薦状は、その生徒が履修した(あるいは履修している)1番難しい科目で、
大学のメジャーに関係する先生にお願いするのが一般的です。
生徒の高校生活における日常を知っている先生からの推薦状は、大学側にとって、その生徒の大学での授業態度を見極める、大事な資料。どなたに頼むかで、人生が変わります。
どこに注意して頼めばいいのかは、これも各論で・・・。
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以上の項目が、大学が合否判定に用いる基準です。
さてここからは思い出話・・・。子供が高校の頃を振り返ると、高校に入った9年生の段階から複数の皿を回す皿回し状態でした。
学校の成績の維持, 10くらいの課外活動、リーダーシップ、共通テスト、ボランティアという、複数の「お皿」を、上手に回しながら、9年生のころは小走り、学年が上がるにつれて、全力疾走…。
大学は、生徒の「マルタイタスク能力」を判断していますね