今年の5月に映画「RENT」を見て 「うぉー! 舞台には疎いから、こんなミュージカルがあったなんて知らなかった!」「これ、本物の舞台のほうも見たいよね!」とか友達と言っていたら、秋に来日公演のニュースが!!

つい勢いでチケット予約したものの。会場の大阪までの交通費とかを頭に入れてなかった。バカです私。とほほ。

何かと物いりの12月。ううーん、調子に乗って早まったか?と、やや後悔していたのですが。

いやはや、実際に見たら、やはり興奮! すばらしい舞台でした。

英語での上演で「字幕スーパー付き」って、どうやって字幕出すの?と思っていたら、ステージの左右のサイドに電光掲示板がありまして、ここに「超短文の訳文」が出るのでした。うーむ。まぁ、あらかじめ直前に映画をDVDで見ていたので、「めっちゃ簡単な訳文やん!」とか心の中でつっこみ入れながら、主にステージを注目していましたが。

映画ではカットされていた部分もかなりあり、そうなるともう私ごときの「英語耳」では完全に理解しているとは言い難く。終演後に後ろの列の席の女性達が「英語が分かればもっと楽しいんやろねー」と言っていましたが、「me,too!」と思いましたよ、ホント。

舞台は二部構成で、映画の冒頭、出演者が一列に並んでア・カペラで「シーズン・オブ・ラブ」を歌うのは二部の冒頭が、まんま、その状態でした。ナルホド、映画のアレは監督が舞台版にリスペクト!って感じで、ああいう構成だったのか~と納得。

今回の来日のキャストは当然ながら映画とは違うのですが、ミミを演じた俳優さんが「16歳かい? ううん19歳よ、なーんて言う台詞はハマらないよね、老けてたよね」と一緒に見た友達と後から語り合ったのですが。パンフを見たら実際の年齢、19歳! このミュージカルがデビューのようでした。ひぇー。アメリカ人の年齢ってワカラン! ほんと、見た目20代後半でしょう?って感じだったんですよ。でもサスガに声量は素晴らしかったけど。あとロジャー役の俳優さんは映画版よりも現代的なロック兄ちゃんの出で立ちでした。なーんか映画版のロジャーってカッコイイけど80年代のロックスターって感じなんですよね。80年代の頃のジョン・ボンジョビみたいな長髪だし。

ミュージカルってチケットも高いので私はそんなに見に行かないんだけど(これの以前に行ったのは、劇団四季の「ジーザス=クライスト・スーパースター」と、やはりロック色が強いものでした)その「ジーザス~」は音源がカラオケだったんだけど(まぁキャナルシティの劇場で連日公演だったから、あれで生バンドとか生オーケストラでは採算が取れないだろうけど)、今回の「RENT」は舞台の一角に生バンドがいて、生演奏だったのです。これも迫力でした。カーテンコールでも、二度目のカーテンコールで急きょ「シーズン・オブ・ラブ」の一節を生バンドが演奏して出演者がア・カペラで歌うというサプライズがあって「きゃーん!!」と感動。舞台好きの人、演劇マニアな人って、なんだか一種独特の空気があるので私は苦手。出来るだけ近寄らないようにしてるんだけど、今回の「RENT」は、そんなに濃い客層ではなくて(まぁ一部はかなり詳しいマニアのようだったけど)、私みたいな革ジャンのロック兄ちゃん人口も多くてホッ。このミュージカルの脚本家、ジョナサン・ラーソンは初演の直前に35歳の若さで病気で急死してしまったそうなのですが、彼は生前、しきりに「若者が楽しめるミュージカルを作りたい!」って言っていたそうで、その遺志は、ここアジアの片隅でも、ちゃんと伝わってますよ~、って、思いました。


帰宅して、すぐにネットで映画のDVDを購入。そう、ミュージカルを見に行く前にはレンタルで借りて見たんですが、レンタル版は「特典映像」が付いてなかったんですわ。買ったDVDには、特典映像で「RENTの軌跡」というドキュメンタリー映像がついており、これとか、ミュージカルの会場で買ったパンフを読むと、初代のキャストはほとんどが「ミュージカルの経験などない素人」で、何しろキャスト募集も「ロックな声の持ち主」が条件だったから、ライブハウス(今はなくなったCBGBとか)にチラシを置いたりして人材を集めたらしいです。もう、そういう裏話を知れば知るほど、涙。

まぁー、ストーリー全般、青臭いと言えば青臭いんだけど。「今日という日は今だけ」とか、そういう歌詞の歌に、やはりグッときてしまい号泣~の私なのでした。


映画のほうのDVD、もうレンタルで出ているので、劇場で見損ねた人は是非! 借りて見てみて下さい。