久しぶりに丸一日、ピアノ指導を考えるための時間につかり、いつものピアノ時間とは違う充実感を味わった。
講師のベテランの先生が"本当に音楽が好きで、育てることに生き甲斐を感じている"のがよく伝わってきた。
グランドピアノと、その周りに教材が並び、参加者は、生徒役、先生役として演奏をしたり指導法を発表した。
講師の先生も、曲紹介を兼ねて節々で軽〜く演奏してくれたり、常に音を聴いている1日となった。
ヤマハの教育は、クラシックの世界のように譜面通りに間違えずに弾くことだけにはとらわれていない。
即興や伴奏付け、作曲やアレンジなど、子供のころからオリジナリティを植え付ける要素が沢山取り入れられ、演奏力のみならず、そうした臨機応変さも自然と身につく。
"自分で考える" って自由だけど大変なこと。
だから、ついていけない、合わないとやめる生徒ももちろんいる。
学習者グレードから、指導者グレードまで、楽曲演奏に加え、聴音、視唄、 初見演奏、即興(変奏)、モチーフ即興などが試験にあるのだ。
これをやりながら、和声の理解やコード進行法を理論的に理解しているかも見られている。
初等教育でも、いい音を沢山聴かせ、リズムやハーモニーを身体で感じさせることや、イメージする(ある種のアナリーゼ)ことが主眼に置かれた教材をみて、思っていたより" 使えるな!" と実感した。
音楽の道に夢をもたなくても、音大に進学しなくても、その人の中で音を奏でることが楽しくて、細く長くでも弾くこと聴く事を人生の傍に置いておきたいとおもえたなら、
それは一生ものの音楽を手にしたということ。
本来の音楽の姿だろうと思う。
レッスンは、その音楽への第一歩でありたいものだ。
