【南日本新聞】[いじめ事件増加] 芽を摘むことが大切だ
http://373news.com/_column/syasetu.php?ym=201404&storyid=55967
"教育現場で教職員がそうした兆候を見逃さないことが重要だ。そのために児童生徒と向き合い、保護者を含めて意思疎通を十分にできる環境が求められる。
いじめ事件が起きた後の適切な対処とともに、いじめの芽を摘む取り組みが大切だ。"
(南日本新聞・社説・2014/04/06付)
(南日本新聞・社説・2014/04/06付)
書いてあること自体はその通りなのだが、教育現場の実態を見た上で、より具体的に何が必要なのか?というところまで踏み込んでも良い気がする。
取材する権限、役割を担うマスコミが現場にもっと踏み込んでも良いだろう。
あと、実態を見た上でそれが言えるか?ということもある。
私見だが、教育現場に全てを任せきるようでは芽を摘むどころか重大な問題を引き起こしかねないと思っている。
根底の"人の心"を育む家庭教育の崩壊、地域社会の人の関わりの希薄化、様々な多様なツールが洪水のように押し寄せ、リテラシーが不十分な状態で道具だけ買い与えられている子どもたち。
それらも踏まえ、具体的にどのようにして解決していくのか?というところまで踏み込んでメディア各社が提言していくと良い気がする。
メディアによって提言内容が異なって全く構わない。地域によっても事情が異なるので、逆に通り一辺倒な内容になったら取材力を疑われるだろう。
現状の教育現場で「子どもと向き合いましょう」「もっと親と意思疎通を」ということを言うのは簡単だし、そうあるべきと思っている先生方も多くいらっしゃる。
が、現実問題として子どもと向き合う時間を取れない事情がある先生方、意思疎通を阻害するような親の問題対応も多い。
煩雑な事務仕事で時間が取れないのであれば事務仕事のアウトソーシング化(事務専門員の配置等含め)、馴れない部活動の顧問で放課後や休日に時間を取れないのであれば、顧問制度の見直しを検討しても良いだろう。
モンスターペアレントの問題があるのであれば、弁護士やカウンセラー等の専門家との連携を促進するための教育委員会の動きを促すのも必要だし、先生方が相談員になれないのであれば、専門的な知見や経験を持つ相談員を配置もしくは増員するということも必要だろう。
昔の保健室の先生的な位置づけの人はいつの時代も必要と思っている。
クラブ活動は地域の方々に関わっていただく、もしくは大学等の教育機関と連携して顧問を派遣してもらうということを考えても良いのかもしれない。
公立の小中学校のクラブ活動なのだから。
全国一位を目指すのであれば、それこそその道のプロ、教えるプロを招聘すべきだ。
これらは例えばこういうことを議論して具体的に進めてもいいのでは?という話であり、実際にできるできないの話ではなく、今何が問題で、何を解決することが重要なのかということを詰めていくと、解決策がいくつか見えてくる。
そういうことを同時並行で進めていかれるような環境にいかにするかということも考える必要がありそうだ。
いじめ問題はいじめが原因で転校を余儀なくされたり、場合によっては命を絶ってしまうという深刻な事態を招きかねない。
問題を認識したら「直ぐに動く」ことが求められる。
直ぐに動ける人が動いていくという瞬発力、そこに関わる専門家のネットワークが重要になってくる。