時計もない囚人部屋のような病室にひとり
私は空っぽな心で外を見ていた
外は穏やかな空
芝生が広がる大地
それはガラス一枚で隔たれた世界
静かな病室に
時折聞こえる誰かの叫び声
毎日毎日義務的に動く病院内
食べたくもないのに出てくる食事
のみたくないのにのまされる薬
勝手に除きに来る看護師の見廻り
そんな毎日に私はうんざりしていた
鋭利な刃物も、紐も取り上げられた何もない部屋
ならいっそ壁に頭ぶつけて死んでやろうか
タオルで首を締め付けようか
頭をめぐる反抗心
そんな毎日の私の心を癒したのは
毎日同じ場所に来ては飛行機を飛ばす男の人
飛行機は高く上がっては回転する
自由に空高く
地面に降下してはまた飛んでいく
ガラスの向こうの自由な世界
飛行機を飛ばす男の人は、空を飛びたいと夢を見ているんだろうか
その気持ちを飛行機に託しているのだろうか
私は時間も忘れて見ていた
そして誓った
私もいつか、ここを出て自由になる
監禁されてしか生き延びれない自分を捨てて
自由になっても自分で立っていられるようになる