強大な王国の
高い高い塔に住む王様は
この世の全てを手に入れた
広大な大地も人も食料も金も
国土がほしけりゃ
馬を走らせ
兵をだし
食料がほしけりゃ
船を出して
海をわたった
金がなくなりゃ
民から搾り取った
全てを手にした王様は
ある日虚しさをかんじた
全てを手にしてるのに
満ち足りた生活に
虚しい心
ある日王様は手を伸ばしこう言った
「空がほしい」
と
困り果てた大臣の様子は無視し
ひとり空を見上げていた
そこへ伝書鳩を見た王様は
「空は私のもの」
と身を乗り出し
飛んだ
高い高い塔から
しかし空は遠ざかっていき
全てを手にした王様は…
手にした大地へ落ちて
全てを手にした王様の
満たされきった欲望の
虚しい心が起こした悲劇の物語