2月からTate Modernで行われている草間彌生展。大好評のようで、私の友人もみんな揃って絶賛しています。中には「今まで観た展示の中で1番良かった!」なんて言う人も。でも実は私まだ行けてないんです‥レポートが終った4月下旬には必ず行くつもり。



でも、その前にもう少し気軽に草間さんの作品を観ようと近所にあるVictoria Miroというギャラリーへ行ってきました。



Tate Modernが草間さんの歴史を振り返る展示だとしたら、Victoria Miroは彼女の今に焦点を当てた展示。過去3年以内の作品のみ、そして主にペインティングにスポットを当てています。全26点中3点の立体作品を除いて全部ペインティング!!!しかも大きさがだいたい揃っているので、統一感がありました。


Kusama

こちらは1階の展示室。


ビクトリア時代に建設された工場を改装したギャラリーは、広々として開放的。平日の午前中だったからか私と一緒に行った友人しかいなくて、なんだかこの空間と作品を所有している様な贅沢な気持ちになりました。




展示は2階にも続きます。自然光が天井から差し込んで、とても気持ちいい。


'Nothing more than brush, paint and canvas'とプレスリリースにあるように、 様々な媒体を使って表現する草間さんのアートの原点に立ち返る展示になっていました。



私のお気に入りはこちら。
 "Standing on the Riverbank of My Hometown I Shed Tears" 2009



Kusama

屋外テラスにはTate Modernと同じく大きな花のオブジェが置かれていました。大きさといい、色といい、毒々しさがそそります。



正直な所、私は今までそんなに草間さんのファンではなかったけれど、こうして初めて彼女の作品だけを集めた展示を観て草間ワールドに心ひかれるものを感じました。面白い!Tate Modernにはポルカドットのワンピースを着ていくつもりです臙脂ドレス



Victoria Miro

16 Wharf Road  London, Greater London N1 7RW
Yayoi Kusama New Works  10 Feb - 5 April


New Bond StreetにあるHalcyon Galleryで開催されているDale Chihulyの展示を観に行ってきました。






Victoria Albert Museumのエントランス吹き抜け部分に黄色と水色の上の写真のようなシャンデリアが飾ってあるのがいつも気になっていていたんですが、彼の個展が観られるのはとても嬉しい!ガラス細工と聞くと小さな置物を想像していたのですが、彼の作品は、ガラスアートの概念を思いっきり変えてしまうものばかりでした。







ほとんどの作品が大きく、存在感が凄い!遠くから観ても本当に華やか。近付いてみると、その繊細さに驚かされます。そして全てガラスで出来ているで光の反射がとてもきれいでした。照明の当て方にも気が使われているのがよく分かります。



Dale Chihulyは1941年アメリア生まれのアーティスト。ワシントン大学でインテリアデザインを専攻している時にガラスに出会い、ロードアイランドデザイン学校で研究を続けた後、奨学金を受けてイタリア、ヴェニーニガラス工場ヴェネチアングラスを学びました。1992年にはアメリカで初の人間国宝としても認定されています。








美しい曲線、色や模様の多くは植物を連想させます。実際植物園などで屋外展示が企画されたりもしているらしく、太陽の光の下で彼の作品を観たらまた面白いんだろうなぁ、と思います。ガラスという堅いものが柔らかい植物とうまく溶け込んでしまうのが何とも不思議です。








特に階段を上がった部屋を丸ごと使って展示されていた作品は本当に植物園のようでした。まるで1つ1つが呼吸をしているような、生命力を感じる作品ばかり。



残念なことに大きな交通事故に遭い片目の視力を失って、サーフィン事故で肩を脱臼してからはガラス吹きパイプを持つことが出来なくなってしまったそうですが、現在はディレクターとして新しい作品を制作し続けています。ダイナミックな作品を作り出すには、凄いテクニックと体力がいるんだろうなぁと思いました。



日本では箱根ガラスの森美術館やサントリー美術館で彼の作品を扱っているそうです。日本ではどの様に展示されているのか観てみたいです。


Halcyon Gallery
144 - 146 New Bond Street, London

5 December 2011 - 21 April 2012