多子世帯の大学無償化の目的は何なのだろう?

 

①「次元の異なる少子化対策」??

②「子ども未来戦略」??

 

①の少子化対策だったとしたら

婚外子がタブーとされる日本では、

少子化の一番の原因は未婚化・晩婚化だ。

未婚の男女が3人産めば子の大学無償!!と聞いて

じゃあ、結婚しよう!!ってなるわけ絶対にない。

 

②の子ども未来戦略なら

一人っ子の子どもの未来も3人兄弟の子どもの未来もみんな大切。

兄弟が多ければ大学行けるぞ!!

やったぁ、大学に行ける大家族の子どもの未来は明るい!!

って、絶対にならない。

 

子どもを増やすって、子どもの未来のためじゃないでしょ?

これから老人になる、今、大人のための戦略でしょ?

 

清々しいほどバカバカしい。

 

まず、日本の世帯を重んじる政策は

現状すでに破綻していることを認識しなければならない。

 

今、まさに年金制度における専業主婦優遇施策の失敗を

なんとか穴埋めするための施策を次々打ち出す一方で

依然として世帯重視の考え方を捨てきれずにいる。

 

向かうべき方向は世帯重視ではないのだ。

生まれた環境に関わらず

全ての子どもが未来に希望を持てる社会。

勉強をしたい子どもが思う存分勉強できる社会。

勉強なのか、スポーツなのか、芸術なのか、思いやりなのか、

人間は一人ひとり違う。

義務教育がいかに大切か。

そして、その後の人生を子ども自身が切り開いていける支援を

親が、大人が、社会が、政治がしなければならないのではないか。

 

多子世帯の大学無償化は

既に子どもを持つ親に対しての政策的アピールにしかならない。

全く意味のない基準に基づき極めて対象を絞った優遇策だ。

効果が期待できない反面、大した費用もかからないのだろう。

なんともせこい政策だ。